ミスト

霧のなか
雨音が遠くから
風に運ばれて来る。
ベランダの庇のしたの

色も変わり。
次第にその、ドラムロールは
大きくなって。
僅かに熱気を帯びているよう。

梅雨の半ばのちいさな嵐。
雲をつれ、霧となり、
ドラムを叩く汗が飛ぶ。

小さな嵐は次の場へ。
西へ、東へ。
たびをつづける。

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