見出し画像

【仏像制作の工房に行きました】

部外者立入禁止だったり特殊な人脈がないと入ることのできない場所はあちこちに存在するものですが、その一つ。中国某所の仏像工房に行ってきました。

仏像制作はひとえに仏師の腕次第といっても過言ではないのですが、一流の仏師は数年で育つものではありません。しかも地味な割に拘束時間も長く、なかなか担い手がいないのが実情です。

そこでどうするかと言うと、黒孩子(戸籍のない子供)を連れてきて小学校すら行かせずに匠の技を叩き込む。折角育てたのに逃げられたり同業者に引き抜かれてはたまらないということで携帯も持たせてもらえず、山の中の隔離された工房兼住居に軟禁状態にされて彼らは生活しています。

当然のことですが人権無視の違法行為なので、普通は場所すら特定することができません。隠れ里ならぬ隠れ工房です。

仏像1

工房のある山を下るとかなり大きなお寺があるのですが、そこにも部外者には存在すら知られていない宝物蔵があって文化大革命の焚書から逃れた経本や仏像が保管されています。

更に隣の山には密教法具の工房もありそちらも労働環境は似たりよったりなのですが、彼らが特殊な工程で特殊な加工を施すと、造りたての法具が「中国政府の弾圧から逃れる為にネパールに向かう道中で力尽きてしまったチベット仏教の高僧が最後まで握っていた」100年前の法具に変わり価格も100倍以上になる。仮想通貨もビックリですねw

法具の実物写真をTwitterにあげておきます。 

=========
こういった中国での体験のあれこれをもとに、フィクションとノンフィクションが混じったKindle本も出しています。さらにディープな中国に興味のある方は是非!!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?