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【スヌーピーランドにいきました】

最近クリスマス商戦に巻き込まれて工場に張り付いていたのですが、しばしば待ちの時間ができるのでスヌーピーランドを覗きに行きました。このスヌーピーランドは順徳という香港から二時間ほどフェリーで行った街に去年開園したのですが、それまでの経緯が凄い。

このスヌーピーランド、開園まで19年かかっています。本当に長かった。1997年に開発が始まり建造・休止・放置をひたすら繰り返してもはや地元の子供達に嘘つきの代名詞ともなっていたこのテーマパーク。

開発開始当時に産まれた子も今年は20歳。幼少期・思春期・青年期と毎年の様に狼(スヌーピー)が来ると囁き騙され続けた世代のメンタルへの影響も気になる。

僕が駐在開始した15年前にも既に工事中で開園予定地の前を車で通ると「Coming Soon」の文字があって、面白そうだね。と言ったら運転手に鼻で笑われながら「ずっとそうだよ」と言われたのですが、それから15年まさかそのままだとは思わなかったし、開園したのにはもっと驚いた。

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ここまで来るとそもそも何故このプロジェクトがこれほどまでに延期に延期を重ねたのか気になって、会う人会う人に尋ねてみても返ってくる答えが毎回違う。

ある人は「版権の問題」と言い、また別の人は「不動産絡みの陰謀」をヒソヒソと語る、もしくはお決まりの「共産党の、、、」と言う話もあってこんな広東省小都市の公共公園に毛が生えた様なテーマパークに偉大な共産党がどう絡んで19年も開発が延びるのか僕にはよくわからないのだけれど、葵の御紋を出されてしまうと追及はそこでお手上げです。

「共産党」と言う単語は祈りにも呪いにも似ていて、中国で生活していれば様々な局面でヒョいと顔を出しては超法規的かつ極めてあやふやに全てを無効化してしまう。

まあ、世の中には我らの神は偉大だと唱えれば何でもありと異邦人を平気で首チョンパにする連中もいるので、屋台で米線を啜ったり茶館でお茶をしばきながら「じつは共産党の、、、」と言い合ってる中国人は微笑ましい。

路上に飛び交う四方山話のαにしてΩだと思います。

(こちらの内容は2017年にVALUにて投稿したもので、内容はその当時のものとなります)

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こういった中国での体験のあれこれをもとに、フィクションとノンフィクションが混じったKindle本も出しています。さらにディープな中国に興味のある方は是非!!!


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