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ボイストレーニングって何やるの?後編

こんにちは!ボイストレーナーの安田結衣です。

前回の記事では音が聞こえる仕組みから声色の違いについて解説しました。
今回はボイストレーニングをやるにあたって、よくご質問をいただくことについて解説していきたいと思います。

声を出す場所はどこなのか

音が聞こえるためには振動が必要です。腕の力が机に伝わって振動が起きるように、息のエネルギーが声帯に伝わり声の元(原音)になります。
原音はブザー音のような音なので、そのままでは普段聴いている声にはなりません。

机を叩く例で言うと、叩く力の大きさや机の材質,部屋の響き方などによって聴こえる音が違いますよね。同じ人間でも人それぞれ声が違うように聴こえるのはそのためです。

人間の声は声道と言う場所を通り、色々な発声器官(喉仏,咽頭,舌など)のバランスで音色が決まります。男女によって喉仏の大きさは違いますし、アメリカ解剖実習の経験からお話しすると、女性でも男性のような喉仏をお持ちの方もいらっしゃいます。

このように骨格的な違いも声には影響しますが、もう一つ声質に影響するのは発声器官のバランスです。

ボイトレではどんな練習をするのか

そこでボイストレーニングの出番になります。
基本的には皆さん同じ身体の構造になっていますが、後天的に声質を決めるのは「習慣」だと考えます。

日本に生まれ、日本語を話し、日本の文化で育った方の声とアメリカに生まれ、英語を話し、アメリカの文化で育った方の声はやはり違います。それは言語によって舌の位置が違うことや、文化の違いなど様々な原因があります。

私の経験からお話しすると、学生時代は声が小さくあまり大きな声を出すことがありませんでした。学校の中で大きな声を出すことはいけないと言われてきからです。しかしボイストレーニングをして人前で歌う習慣ができたことにより、声がどんどん自由になっていきました。

新しい習慣を身につけること

新たな習慣を身につけることはそう簡単ではないと考えます。聞き手じゃない手でお箸を持って小豆をお皿に移す…みたいな難しさがあります。その習慣を継続することの難しさは、早起きを毎日する難しさと同じです。

ですが、自分の中の新しい声に出会うことは本当に楽しいものです。それはあなたにとって本当に初めての声かもしれませんし、日常の中に隠れていただけの可能性もあります。

人間の声は言語情報だけではなく感情も表します。感情表現が豊かな方はもうすでに様々な声を扱っているのです。

例えば
くしゃみをする時のおっさんみたいな声
深いあくびをする時のリラックスした声
くすぐられた時の大きな高い声
好きな人の前で話す時のいい声

ボイストレーニングではこのように隠れていた声を見つけ出し、新しい習慣を身につけるトレーニングです。ぜひ皆さんも新しい声との出会いを楽しんでくださいね。


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