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ブックメモ①「成功する事業計画書のつくり方」

本日は、年末から年始にかけて読んだ「成功する事業計画書のつくり方」について
1.読むきっかけ
2.内容→感想→ToDo
を章ごとに分けてご紹介します。

ブックメモは僕が読んだ本をアウトプットするために書いています。
なので、文章の推敲はそこまでしていません。ご容赦を。

1.読むきっかけ

僕は会社で社長室に所属しており、主にインターン制度の仕組みづくりやWebマーケティング、新規事業創出を任されています。
また、今年(2020年)からは社長室長にも任命されました。
社長室長に任命された理由は、新規事業を今年より本格的に始動するためです。

そこで、まずは年明けに新規事業の企画書を書くのですが、テンプレートや盛り込むべき点はあらかじめ勉強しておいた方が良いなと思い、Amazonで「新規事業」と調べたところ、この本の評価が高かったので購入しました。
(Amazonのリンク貼っておきます)

読むきっかけをまとめると…
新規事業を自分が進めていく&それに伴う企画書作りを早速やりたかった

2.内容→感想→ToDo

書名の通り、事業計画書の作り方をメインにしているのですが、それに伴う新規事業への心構えやアイデアの出し方やマネタイズモデルの例など、結構濃い内容で新規事業担当者が知るべきことを網羅している本でした。

マンガ(2割)→解説(8割)の流れなので、読みやすいうえに具体的でもありました。

【第1章】何のための事業計画書?

事業計画書はただ単に事業内容やキャッシュフローなどの項目を埋めることが目的ではなく、事業の可能性を伝えるためのものであり、事業そのものが魅力的であることが大前提である。
その伝え方として、「意義(Why we do)」→「内容(What and How we do)」→「根拠(Why so)」をひとまとまりのストーリーとして示していく。

新規事業を始めるにあたって
・なぜこの事業をするのか
・具体的にどうやってやるのか
・その根拠は何か
この3点が不可欠。

そして、事業計画書作成に当たって役に立つ「事業構築の5つのステップ」というものもあります。

①事業コンセプト(その領域で何をするのか)
②顧客への提供価値(誰にどんな価値を提供するのか)
③バリューチェーン(価値提供に必要な機能や体制は?)
④マネタイズモデル(誰からどんな方法でいくら支払ってもらうのか?)
⑤キャッシュフローモデル(自社の収益プランは儲かるのか?)

この各ステップには整合性が必要なので、順序通りに行うことで修正する際にも一個前のステップに戻ることができたり、首尾一貫した整合性のとれた事業計画ができます。

ここで作成した事業計画書はあくまで「叩き台」なので、これを基に社内でフィードバックを募ったり、資金・ビジネスパートナーへの協力を募ることができます。

感想
まずは、事業の目的を明確に示すこと。
それを実現するためにどんなことをどうやってやるのか。
その根拠は何か。
を説明するのが事業計画書の役割。
そして、事業計画書は地図となる。
Whyは事業を行う上でとても重要だし、具体的なHowも運営する時・説得力持たせる時に重要。
ToDo
事業計画書を作る前のラフ案段階で事業構築の5つのステップを整理して書く。
WhyとWhat,Howを具体化して書く。
事業計画書を基にMTGをして、事業をブラッシュアップする。

【第2章】魅力的な事業アイデアを見つける

新しいアイデアは基本的には既存のもの同士の組み合わせ
なので、既存の様々な事業や最新のテクノロジー、最近の世の中の流れを常に意識して、「何かビジネスチャンスはないか?」と常に考えることで事業アイデアは浮かんできます。

アプローチとしてはマーケットイン(顧客ニーズに合わせたサービスを開発)とプロダクトアウト(自社の技術を活かしたサービスを開発)がありますが、大切なのはどちらかに偏るのではなく、「ユーザーにとって最善」であるPMF(プロダクト・マーケット・フィット)を達成することです。

また、既存事業をアイデアに取り込む際にはバリューチェーンやマーケティング活動、マネタイズモデルなど事業展開の仕組みも組み合わせ要素とすることができます。

新しい組み合わせを見つけられない原因として考えられる3つの理由
①インプット不足
②固定観念にとらわれている
③選択肢が多すぎる

イノベーションを生み出すアイデアの基準として以下。
・普通ではありえない組み合わせ
・実現出来たら大きなニーズにつながる
・実現に何らかのハードルがある
・自分が何としてもやってみたい

感想
今持っているアイデアはPMFしているか常に問う必要がある。
事業展開の仕組みも既存から持って来れることは忘れないようにしたい。
イノベーションを起こすための新規事業なので、ハードルがあることは当たり前であり、言い訳にはならない。→やり切る
イノベーションは既存の組み合わせであると言うのは常識だから、インプット量を増やして組み合わせのバリエーションを増やすことが大切。
ToDo
自分がいる業界以外の情報も積極的に収集することで、組み合わせの幅を広げる。
常に情報収集する。

【第3章】顧客は誰か、何を提供するのか

「誰に提供するのか」「何を提供するのか」
バリュープロポジション
これがはっきりしていない事業計画書は、どんな顧客がお金を払ってくれるのかが分からないので、説得力がありません。

鍵になるのは、絞り込み。
絞り込んだターゲット顧客(初期ターゲット)に本当に喜ばれるサービスを提供することで、徐々にその周りの顧客へとサービスが波及していく、結果的に多くの顧客を獲得できるようになります。

初期ターゲットでの実績やノウハウをもとに、成長ターゲットに展開することで、「絞り込み」と「規模や収益の拡大」を両立させることができます。
2段階のターゲティング

提供価値としては、機能的価値よりも心理的価値(満足感や優越感)や経済的価値(儲かるというメリット)といった「購入する目的」を売り手が考え、買い手に分かりやすく示してあげることが大切です。

提供価値をブラッシュアップするためには、買い手にヒアリング・アポを入れて「なんで買いたいと思わないのか」「どういう内容なら受け入れるか」を聞くことが大切。
また、ヒアリング対象は「新しい顧客」がBetter。
初期段階では30件はヒアリングを行うようにしたい。

潜在的ニーズを見つけるためには、カスタマージャーニーを基に顧客が困っていることや妥協していることを見つける。

感想
顧客はむやみに広げずに、セグメント化して細かくするのがカギになる。
提供する価値は顧客目線に立ち、利用するメリットを徹底的に考え、分かりやすく伝える必要がある。
顧客から逃げずに、地道に顧客(新規顧客)からヒアリングすることで事業のブラッシュアップが可能になる。
ToDo
事業作成時に顧客を絞り込む。
2段階のターゲティングを想定して事業計画書を作る。
顧客は潜在顧客・新規顧客を主に置く。
事業スタート時はテレアポ等地道に顧客と接点を作り、ヒアリングをする。
提供価値は顧客目線で何度も考えて、一番伝わりやすい形を模索する。

【第4章】ビジネスモデルを設計する

利益の公式
利益=売上―コスト
売上=価格×数量
コスト=固定費+変動費

初期のiPhoneは2色しかなかった→モデル当たりの数量を増やして生産コストと在庫リスクを抑えるため。

儲けのストーリーを作成することで余計な活動に資源を割かなくて済んだり、一見低収益に見えても中期的には利益に結び付く活動に着手できる。

3つの利益モデル
マージン型(価格とコストの差)
回転型(多量販売)
顧客ベース型(サブスク、LTVの最大化)

バリューチェーンにおいては、自社の強みを持つ必要がある。次のステップで考える。
①事業に必要な強みやノウハウは何か
②現段階でその強みやノウハウを持っているか
③持っていないなら、それを育てられるか、外部から調達できるか

不足しているリソースは自前で構築すると時間コストもかかるので、他社提携などで外部調達する。
リソース不足は、知恵と工夫で乗り越えることができる。

リソースフルネスとは、持ち得る能力や資源を最大限に活用して、困難な課題を解決していく能力のこと。
→臨機応変な対処能力と資源の調達能力。

感想
当たり前だが、利益モデルを考えて事業計画書で説明することは大切。
この際に、他のサービスのビジネスモデルや最新のテクノロジーで可能になった利益モデルも勘案する。
ビジネスに必要な資源はないからあきらめるのではなく、ないなら他から調達する力も必要。この時に「誰を知っているか」が影響してくる。
ToDo
事業計画書に利益モデルを盛り込み、利益モデルに基づいた活動(マーケティングやバリューチェーン)の説明をする。
自社の強みを3ステップで考えて、必要な資源のリストを作る。

【第5章】しっかりと利益は出せるのか

同じ事業でも別の課金名目があり得る。
新しいか課金名目で顧客に提案できないか、それによってその事業の特性を変えられないかという視点で考える。
→できれば、固定収入化しやすい名目を選ぶ。

キャッシュフローモデルでは、潜在顧客数と顧客獲得ペース、価格想定、コスト予想など調整しながら、投資額やIRR、単年黒字化の時期などの条件を満たす必要がある。(根拠を示す)

CFモデルの作成ステップ
①売り上げ見通し(市場規模や顧客獲得ペース、各年度の売上)
②コスト構造(損益分岐点の計算)
③収支見通し(各期のCFの計算)
④資金見通し(累積CF、必要な資金総額と回収期間)
⑤シナリオ(アップ・ノーマル・ダウンの3通りのシナリオ)
概算であたりをつけて、徐々に精緻化していく。

顧客獲得については、マネタイズモデルに応じて市場規模が変わる。
顧客獲得ペースは、「こうした営業・マーケティングや先行投資でこのペースが実現できる」という根拠が必要。

感想
利益を出すためにCFモデルを予めつくることで、本当に利益は出るのか、どれくらいの資金が必要なのかの見通しを立てることができる。
最初は大まかでイメージを描いて、徐々に細かくしていく。
顧客獲得ペース(マーケットシェア)の説明が肝になる。
ToDo
利益モデルを勘案して、CFモデルを概算で作る。
顧客獲得ペースの想定を作る。

【第6章】人を動かす事業計画書

事業計画書は人を巻き込むためのもの。
ストーリー・コンテンツ・デリバリーの3段階がポイントになる。
「誰に何を伝えるのか」の目的によってコンテンツが変わる。

説得力のあるコンテンツ10のポイント
①生の声を入れる
②一目瞭然の見せ方を考える
③具体的に語る
④情報の解像度を上げる
⑤数字で見せる
⑥相手が知りたいことを盛り込む
⑦顧客目線の損得勘定を意識する
⑧競合目線の解釈・判断を意識する
⑨個人的体験や思い入れを入れる
⑩刻んで提案する

感想とToDo
事業計画書は相手によって必要な内容が違うので、ケースバイケースで内容を入れ替える。
10のポイントは資料作成時に見直しする。
デリバリー(話し方や見せ方)も練習して最善のものにする。

以上です。
さぁ、とりあえず明日(時間的には今日、日曜)事業計画書の骨子を作って月曜社長にお見せできるようにしよう。
人生一回。楽しみながら仕事をして成果を出していきましょう!

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