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テキストにおける人間とAIの違いって…

亡くなった人と会話できる時代

ニュースを見ていて、葬儀で故人と会話できるAI技術という紹介記事があった。
イギリスで87歳でなくなった、母をAIツール会社を設立した、息子がミニター越しに、ホログラムとなって蘇り、葬儀の参列者が母と会話する機会を持った。

参列者も本人と話しているようだったということ。

ちょうど、昨日、ポッドキャストを聞いていて、紹介されていた気になった本があったので、購入したのだが、けっこう内容が近い。
いや、昨日ポッドキャストで、気になっていたから、上記の記事が気になったのかも…

まあ、どっちでもいいわ。

その時の関心によって、気になる言葉は異なる

その本は、
『REーEND 死から問うテクノロジーと社会』塚田有那・高橋レイミ/HITE-Media
です。


そもそも、聞いていたポッドキャストは、コレ。
実は2〜3回めで、去年の4月頃にも聞いていたが、そのときはあまり引かからなかった。

放送の中で、直接、この本への言及があった訳ではなく、著者と、この本の元となった展覧会への言及があり、この本に行き着き購入した。

放送の中で、印象的だった言葉、

物事を近くでみる、俯瞰してみること関して、
放送で渡邉さんは、
アートでの喩えで、油絵を、近くでガリガリ描いている時、一歩引いて俯瞰して見る時、と表現。

その流れで、塚田有那さんからのエピソードを紹介している。

ざっくり言うと、以下の様な感じ。

AIと社会の未来というテーマで、みんなで考えていると、どんどんテーマが大きくなり、AIが支配するディストピアについて考えたり一人称での語りができなくなる、ということに気づき、、
元々は「AIと社会」というテーマだったが、誰もが身近に、そして、だれにでも訪れる「死」という具体的なテーマに転換した。
超相対性理論

この、自分を客観的に見る視点、はスゴイと思った。

普通は逆で、自分の周りのことばかりに目がいって、もっと俯瞰的な視点が足りない場合が多いのだが、、この場合は逆。

先端技術を考える場合、まだ、実現していないモノ・コトについて語る為、どうしても主語が大きくなってしまうのかもしれない、それを自覚して、「死」というキーワードまで見つけて。スゴイなと。

「弱さ」を開示するインターフェースから考える


そして、本の中身の話。

まだ途中だが、短編風になっていて、寄稿者が複数人いるため、何人か読んだ中で気になった箇所を以下にて。ドミニク・チェンさんの寄稿部分。

わたしたちはTypeTraceの新作を企画するうえで、人々が自分の「弱さ」を開示する文章の執筆プロセスを集めたいと考えた。現在の主要なSNSでは、ユーザーはフォロワーの数や投稿の評価数(いいね、ファボ、リツイートなど)が可視化されることで、常に比較対象とされており、そこでは、なるべく「強い自分」を演出するインセンティブが働いている。善悪の判断は置いておいたとしても、瞬間的に他者の注意を集めるべく、インパクトの強い発言や画像を投稿することが奨励されるアーキテクチャーが形成されていると言える。  もともと、TypeTraceで文章を書き、公開することは、本質的に「弱さ」を開示する行為である。誤字や脱字を書き直したり、「言い淀み」のような間といった不完全さが記録されたり、可視化されてしまう恥ずかしさが伴う。その反面、読み手は、まるで会話において相手の発言を傾聴するように、書き手の「声」を聞き取る。匿名の状態で、相手のことを知らなくても、TypeTraceで書かれた文章が再生されると、相手に語りかけられているように感じられるのだ。
『REーEND 死から問うテクノロジーと社会』塚田有那・高橋レイミ/HITE-Media

このTypeTraceとは、人がテキストを入力する際の、「間違い」「変換ミス」で文字を消す動作、考えている「間」もそのまま映すというものらしい。
そして、実際に、匿名ユーザーからの収集した、10分以内に書かれた遺言を「10分遺言」として、あいちトリエンナーレ2019で展示したらしい。

「弱さ」を開示する=「人がテキストを入力する、過程が見える」方が、コミュニケーションにもポジティブの方向に振れる傾向が確認されたそうだ。

自分は、この「テキストを入力する過程が見える」という部分について、思い出したことがある。

それは、「Chat GPT」に文字を入力した時のこと。

https://chat.openai.com/auth/login?next=%2Fchat


画面には、自分が入力した、テキストに対し、AIが、どんどん文章を生成していく様が見える。途中、一時止まったりもする。


初めて、この様子を見た時、「AIが考えている」と思った。

他のAIツールも触ったが、「AIが考えている」間は、文字がどんどん打ち込まれていく様子は映し出されなかった。

結果だけが表示されるだけだった。

この、

「AIが考えている」ように見える。

このことに、何故か、”人間らしさ” を感じたのかもしれない…
と上記の本を読んで思った。

改めて、、

”人間らしさ” って ”弱さ” だったんだと。

以上。

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