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食欲旺盛は恥ずかしい?~子どものころ




子どもの頃はただただ食べることが大好きで、食事=兄弟との競争、でした。学校でも給食は一日の大きな楽しみでした。給食当番さんに「もっとくれー!」なんて言う男子を横目に、「あたしもいっぱいチョーだい!」ってかなり想いをこめて心の中でお願いしていたのを覚えています。笑


家で棚に買い置きしてあったお菓子を盗み食いしはじめたのは、小学4年生くらいかな。ファミリーパックのようなものを、ぺろっと一人であっという間に平らげてました。ばれないように食べ終わった後の袋を小さくしてゴミ箱の底の方にうめて。


両親の部屋から小銭を盗んでお菓子を買い始めたのは、5年生くらい。ドキドキ店に走って急いで部屋に戻り、ほおばってました。両親が共働きだったし、ひとりで暇なときの楽しみでもあったかも。罪悪感とか、あの頃はどう感じていたのかちょっと思い出せません。


祖母と一緒に料理するのも好きでした。手の込んだ料理を作っている間も食べたい気持ちがおさえきれず、祖母の目を盗んでつまみ食いしながらのお手伝いでした。お菓子作りでも小麦粉、卵、砂糖の生地を生のままサッと小さな容器に隠し入れ、隣の部屋の隅っこで小さくなってべろべろなめたり。


いつからか、大人に連れられた先で「遠慮なくどうぞ」とお菓子を出されても、欲しくて欲しくてたまらない気持ちと同時に戸惑いと混乱でひどく萎縮してしまうようになりました。あとで「遠慮はするもんだ」とたしなめられることと、もっともっと食べたくなる自分が怖かったような気がします。


よく食べるね

元気ね

美味しそうに食べてくれてうれしいよ

一緒にいると食がすすむね

こんなふうに言われると、褒められているんだろうけど気は抜けない、大人の言葉なんて信用しない、なんて気を張るようになりました。


なんとなく、こんなふうに食欲があることが恥ずかしくて、それがバレないようにふるまっていました。ご飯を食べるのは楽しみだけど、家族団らんや大勢と食べるのが苦手で緊張感のようなものを感じていました。隠れて一人こっそり食べているときは、ホっと安心する感じがあったんです。


ただ食べたいから食べたいだけ食べることに、ちょっぴり恥を感じ、隠れること、隠すことにエネルギーを注ぐようになっていました。















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