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もちがカビた話。

今から、もちにカビが生えた話をします。
それ以上のことは何も起こらないし、
それ以下のことも起こりません。

さて、お正月といえばもちであり、
もちといえば丸もちである。

実家から送られてきたたくさんの丸もちを
うっかり燃やしながらも毎朝食べていた私。
今朝も相変わらずもちを焼き、そして食べた。

もちろん、しっかり、ぜったいに、
魚焼きグリルから目は離さなかった。

ちなみにもちが燃えた話はこちらから読めます
(が、読まなくても全く問題ないです)
https://note.com/somon/n/nac1f12773cf1


おかげさまで上手に焼けたもちを
砂糖醤油につけ、海苔を巻いて食べた。

ちょ〜おいしかった。

朝から心もお腹も満たされて、
意気揚々と出社した。

そして仕事を終え、
今日は夜もまたもち焼いちゃおっかな〜
くらいのテンションで帰宅した。

ここまではよかった。

家に帰ると、
同居している姉が
部屋からそっと出てきて私に尋ねた。

「今朝もち食べた?」

私はその急で不自然な問いかけに
ビビりながらも「食べた」と答えた。

それを聞いた姉は、
「そう…」と小さく呟き、続けてこう言った。

「もちにカビ生えてたから全部捨てたよ」


、、、カビ。

カビ!!???

姉曰く、もちの全体を覆うように、
それはそれはわかりやすく
カビが生えていたらしい。

私は、
何も気づかなかった。

私は、
カビの生えたもちを食べたのだ。

カビの生えたもちを…食べたのか…。

もちを食べてから
あまりに時間が経っていたので、
いやー!気持ち悪い!どうしよう!
とかいうあたふたした気持ちにはならず。

落ち着きを保ったまま、
ただ悲しくなった。

なんで気づかなかったんだろう。

一瞬も目を離さずに
凝視していたというのに。

ああ、そうか、
私が見ていたのはもちではなく
魚焼きグリルだった。

もちを見ろよ、もちを。

もちが上手く焼けたとよろこび、
幸せを感じていた今朝の私が
能天気すぎて恥ずかしい。

幸い、お腹にはなんの異変もないので、
カビは私の胃液で無事消化されたのだろう。

よかった。

それにしても、今年はもちに振り回される。

来年のお正月には、
もちを手のひらで転がせるくらいの女に
なっていたい。

そのために。

・もちから目を離さない
・もちは冷凍保存する

以上2つのことを意識して、
日々を暮らしていこうと思う。

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