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2024年6月のよんだ みた きいた

6月もいろいろあった。会社のメンバーとの1on1を25名ほど行い、それぞれの価値観に出会った。日帰りで京都に行き、初めて鈍考とエースホテルを訪れた。文学批評家、教育家など、複数の分野で活躍している人と話す機会があった。積極的に本を手に取り、新しい価値観に出会った。11月のフルマラソンの申し込みをして、蛍光黄色のウェアを買った。

一見普通に暮らせているように見えても、裏側はボロボロになっている。月末には急な体調不良に見舞われ39度の熱と強烈な下痢になった。1日で2kg体重が落ちすぐに1kg戻った。引っ越した先の2部屋は、まだダンボールが積み上がっている。提出しなければいけない書類はそのままになっている。優先度が高く緊急度が低いものが手付かずになっている。ダブルブッキングをしてしまい予定を変更してもらった。数日雨が強く降り、庭の紫陽花はますます光っている。

自分の価値を、仕事の出来で構成してはいけない。
自分の価値を、家庭の充実度で構成してはいけない。
もともと自分自身に、それほど価値はない。社会の一員として、やるべきことを淡々とやるだけでいいのだ。射程を長くとらなければいけない。


よんだ

「よんだ」のゆるルール
・初めて読んだ本であること
・最後まで読み通した本であること
・買った、借りた、紙、電子は気にしない

1.千葉雅也/センスの哲学

面白かった。松浦弥太郎「センス入門」で、あとがきで「センスとはリズムである」と志賀直哉の引用とともに書かれていた。そしてこの本はリズムについて徹底的に論じている。千葉雅也さんがセンス入門を読んでいるかどうかはわからないが、接続している。京都の鈍考では志賀直哉全集六巻を手に取り、リズムについての文章も読むことができた。

企画している頭にするためのいくつかのヒントをもらった。少し期間を空けて読み返したい。


2.坂口恭平/生きのびるための事務

スッと読み終わり、坂口恭平好きのメンバーに渡した。10年後の1日の予定表と年収を計算するだけ。それだけなのだが、彼の語り口によってそれがワクワクするものになる。10代に読んで欲しい。

3.三宅香帆/なぜ働いていると本が読めなくなるのか

情報とは「知りたいこと」。知識とは「知りたいこと+ノイズ」。ノイズを受け入れること。最短で道を歩かないこと。それを楽しめるかどうかが、読書しているかしていないかの違いだ。という内容。それで言えば、僕は読書しているかは怪しいところ。

みた

「みた」のゆるルール
・初めて見た/観たコンテンツであること
・リアルorオンラインは気にしない
・映画、展示など広義の"みた"

1.タイガー&ドラゴン

仕事の帰り、もう何にもできないけど電車に乗ることはやめられない、というときにPrime Videoで鑑賞。見始めると止まらなくなって、2週間ほどで見終わる。西田敏行って、本当にすごいなぁ、という。

2.松﨑綱士/Architectural Palimpsest

知り合いの編集者の方から教えていただき、つくば美術館の展示へ。見慣れたつくばの風景も、ある視点から捉えるとまったく違って見える。まるで70年代の社会主義国の風景のようだ。

3.河津晃平/あなたの灰の中の骨へ 骨の中の灰へ

つくば美術館で同時開催されていた展示。こちらも偶然だが素晴らしかった。ルイジ・ギッリのようなペタッとした質感。この人に家族写真を撮ってもらったらどうなるだろうと考えたり。


4.子育て講座 自然と共に生きる〜子どもの遊びと育ちを考える〜

いま、自分の子供がお世話になっているコロボックルのお話を聞きに。これが素晴らしかった。普段活動のなかで感じていることや一端に触れていることを、改めて言葉でちゃんと聞く、という経験。

また、こども環境デザイン研究所の矢生さんのお話も興味深かった。いままで自分軸で生きてきたのに、小学校に入ると急に他者評価に晒されてしまう。そこの塩梅や調整をどうできるか、こと。

この件については、もう少しじっくり考えてみたい。

きいた

「きいた」のゆるルール
・初めて聞いた/聴いたコンテンツであること
・購入orサブスクは気にしない
・心が動き数回繰り返して聴いていること

1.Bruce Brubaker/Eno Piano

ブライアン・イーノの名曲がピアノで生まれ変わる。しかもよりミニマルに。Music for Airports,1/1の最初の音を聞いた瞬間、うわ、すげえ、と声が出た。By This Riverの演奏もとても深遠で美しい。眠れない夜に何度も聞いた。


2.Annie Williams/Visitor

Apple Musicのラジオでたまたま流れていて、うわ!と思って聞いてみたらとても良かった。調べてみてもあまり情報がなく、10年前にEPを出したっきりで、24年5月にこのアルバムが出ている。

インスタでは500週以上前の投稿で子どもが生まれました的な投稿をしていて、極めてプライベートなアカウントになっている。なんというか、同世代くらいな感じがしている。音楽を聴いていても、人生の労苦を潜り抜けた先につくられたインディーポップという感じがある。重くないし、軽くもないのだ。とても気に入ったので、LPも買おうかなと思っている。

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