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読書と観光 日常を面白がるヒント


久々に人前でトークイベント。阪急メンズ東京さんにお呼びいただき、日本交通公社の福永香織さんと「読書と観光 日常を面白がるヒント」というテーマでお話ししてきました。

元々は阪急メンズのVIP顧客向けの貸切イベントでしたが、コロナの影響でサイレントで小さく開催するということで、(結果的に)普段の百貨店のなかに色々な仕掛けのある一日になりました。

そんな事情もあり事前に告知できなかったのですが、蓋を開けてみるととても面白い対談に。

福永さんは日本交通公社という観光・地域研究のシンクタンクの研究員でありつつ、観光・旅の書籍を6万冊収蔵する「旅の図書館」(ここ、めちゃくちゃ面白いです)の立ち上げと館長を務められた経歴を持つ方。簡潔に、チャーミングに発言してくださり、どんどん場が暖まっていきました。

「これからの観光は非日常から異日常」が今日の金言。「日常と地続きだけど身近ではない体験」こそ、今後観光事業者が提供すべき価値である。というお話しは、僕たちが手探りで作ってきた場所や機会にまさに当てはまる内容でした。

たしかに、読書は一番身近な異日常。今読んでいる「マルコムX自伝」を開くたび、僕の心は1965年のニューヨークのハーレムに飛んでいきます。

また、海外と日本の観光産業の大きな違いは、環境への配慮がなされている場所を選ぶか否かとのこと。海外では当たり前にそれがなされていない場所には行かない、という文化になっているのだとしたら、やはり日本の意識と大きく違っているように感じます。

いま、ガソリンスタンド跡地のリノベーションプロジェクトを思案しているけれど、これもその文脈があるもんなぁ。

そのほかにも、マイクロ・ツーリズムや旅育など、いろんなトレンドを教えていただきました。じゃあそれを、自分のフィールドに落とし込むとどうなるだろう。

やっぱり、人の話を聞くのはひたすらに楽しいですね。ビニールカーテンなんか取っ払って話が出来る環境が早く来ますように。

最後に引用。うーむ、まさに。

私がいいたいことは、刑務所で討論したり群衆に演説することは、読書を通じての知の発見と同じくらい、わくわくすることだったということだ。
「マルコムX自伝」p238

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