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令和2年の夏休み

8/12 23:37

待ちに待った帰省の日がやってきた。予定では13日の朝に帰るつもりだったのだが、少し無理をして12日の仕事終わり、終電ギリギリの時間に駆けていった。ぐんぐんとすすむ電車。2時間かけて地元埼玉へ。学生時代にバイトしていた駅を通り過ぎた時、おもわず窓の外を食い入るように見つめた。空気がぬるい。なんだか田舎の匂いがする。わかるのだ、体が、喜びを噛み締めているのだ。駅前には父が迎えに来てくれていた。普段こんな時間に起きていないのに、無理をして私のために。おとうさん、大声で呼びたかった。

8/13 14:15

最近あつまれどうぶつの森を買ったので、ゆっくりと島開拓にいそしんだ。クーラーのよく効いた部屋で、きままに島ライフ。学生時代の後輩と通信プレイをしたのだが、彼女の島のクオリティの高いこと。わたしはどんな島にしようか。うーん、温泉街を作りたいな。そういえば銀山温泉にずっと行きたかったんだっけ。あんな感じにできるかしら。いや、まずは家の借金を返済しなければ。ゲームの中でくらい、あこがれの「丁寧な暮らし」を実現させてやるんだから。

8/14 22:31

中学時代からの友人の家へ泊まりにいった。コロナが流行ってから全然会えていなかったから、実に半年ぶりか。顔を見た瞬間に彼女はガンガン喋りだした。にこにこしながら、最近起こったことを事細かに。あんた、ほんとに仕事終わりなの?ってくらい元気。よかった、安心した。この日は結局、深夜3時まで語り合った。ピザポテトってこんなにおいしかったっけ。修学旅行ですらこんなに夜更かししなかったのに、あんたといると時間が足りないよ。

8/15 12:29

今朝は友人に髪を整えてもらった。もともと彼女は手先が器用だから、わたしの真っ直ぐな髪はみるみるうちにふんわりとお洒落になった。ふたりで化粧をし、自撮りをしあってはしゃいだ。まるで、幼い少女たちがじゃれあうみたいだった。実家に戻ると、姉夫婦と甥っ子が来ていた。盆の送りの日、家族で墓参りへ。うだるような暑さと、刺すような西日。けれどこの時期の夏の雰囲気は、嫌いじゃない。たぶん、ひぐらしの鳴き声がそれに影響しているのだと思う。じいちゃん、くーちゃん、また来年ね。

8/16 16:00

明日の朝、神奈川に戻る。noteをひらき、この夏休みの思い出を綴る。溢れそうだったこころはいくらか楽になった。また、頑張れるかな。もう少し頑張ってみようか。だめだったら帰っておいで、という母の言葉をそっと胸にしまい込む。

夏休み最終日、今日は早めにお風呂に入ろう。

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