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【レポート】藍染め糸の手織りワークショップ

そめおりくくりワークショップ第1弾!
2020年12月12日に広川町のものづくりスペースKibiruで開催した、「藍染め糸の手織りワークショップ」の模様をお届けします。
【開催概要】
日時:2020年12月12日(土) 
 ・絣と藍染めのミニ講座
 ・卓上織り機による藍染め糸のコースターづくり
講師:山村健さん(藍染絣工房 山村健) 
会場:Kibiru(広川町久泉814−1)

ワークショップに参加してくださったのは7名の方。久留米絣が好きな方、長年織物に取り組んでこられた方、卓上織り機について知りたいという方など、年代も様々な皆さんが集まってくださいました。

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まずは、講師の「藍染絣工房 山村健」の山村健さんによる、久留米絣と藍染めについてのミニ講座。

講師・山村健さんのこと
藍染め手織りの久留米絣織元の4代目として、52年間久留米絣の制作に携わってこられた山村健さん。
健さんの制作される久留米絣の特徴は、なんと言っても藍染めの色とモダンなデザインです。色みによっては70回もの染めを繰り返して生まれる深い藍の色とグラデーションの見事さはため息が出るほど。そして、幾何学模様を大胆にあしらった独特のデザインは、藍の色を引き立て、伝統的な手法の中に初めて触れるような新しさを感じさせてくれます。

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くくった状態の染色前の糸、染色後にくくりをほどいて藍と白に染め分けられた糸、久留米絣の図案など、様々な資料を用いての健さんの絣のお話に、皆さん真剣な表情で聞き入っておられました。

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そしていよいよ手織り。
今回は初心者でも手軽に扱うことができる卓上の織機を使って、藍染めの絣糸を織ります。
まずはタテ糸を上下のフックに交互にかけて張っていきます。均一なテンションを保つのがなかなか難しい作業です。

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参加者それぞれに仕上がりをイメージしながら、自由に幅を決めてタテ糸を張ります。

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タテ糸を張り終わったところで、参加者それぞれがヨコ糸を選んで、織りに取り掛かります。
もちろんヨコ糸は山村健さんの工房で藍染めされた糸です。絣用にあらかじめ模様になる白の部分と地になる藍の部分に染め分けられています。

白い棒状の「(おさ)」兼「綜絖(そうこう)」を前後に倒すと開くタテ糸の隙間にヨコ糸を通し、トントンと打ち込んで織っていきます。

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タテ糸の幅や織る人のほんの少しの手加減で模様の出方が変わるのがこのヨコ糸の面白いところ。皆さんそれぞれの作品を作っています。

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長めに織ってテーブルマットにしたり。

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織り終わったら糸端を結んで完成ですが、ここもちょっと厄介なところ。慎重に作業を進めます。

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2種類のヨコ糸で2つのコースターを織りあげた方も。

織り始める前に、「この糸はどう織るのが正解、というのはありません。同じ糸でも織る人によって違う模様になります。合い間合い間に、ほかの人の織りを見てみてくださいね。」と講師の健さんが声をかけてくださいました。そのおかげもあって、参加者の方同士でそれぞれの作品を見せ合ったりしながら、たくさんの交流が生まれるワークショップになりました。
参加者の方からも「心から楽しめた」「絣のことが分かってよかった」という感想をいただけて、主催者としては大変うれしい限りでした。
ご参加の皆さま、健さん、ありがとうございました!

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当日は、山村健さんの手による、思わず見とれてしまうような久留米絣をKibiruに飾り、参加された方にも楽しんでいただきました。

コロナウィルスの感染対策に配慮しながら、そめおりくくりでは今後も久留米絣に関わるイベントやワークショップを企画していきたいと考えています。
イベントの情報は、ひろかわ新編集、Kibiru、そめおりくくりのSNS等でお知らせしますので、お見逃しなく!

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