お母さんへ

お母さん、いつもは恥ずかしくて手紙なんて書かないけれど、今日は思い切って書くね。

お母さん
毎年3月7日に「お誕生日おめでとう」って連絡くれてありがとう。
すごくうれしいです。
でも、私の誕生日7日ちゃうねん。8日やねん。
誰が産んだんや。しかも1人娘やぞ、おい。

お母さん
お父さんが癌になった時は正直どうしようかと思ったよね。
朝から夕方までかかった大手術。
ようやく終わってお父さんの顔見て安心して。
やれやれと帰宅して、
「あ、お仏壇に報告せな！」と言っていの一番に仏壇の前に向かったよね。
そして一言、

「ただいま、お父さん」（チーン）

いや、生きとる！！！！！！
仏壇の前でケラケラ笑いながら「間違えたー」と言っていたお母さん、
本気で笑えないぞっ。

お母さん
私が結婚が決まって、家を出ていく前の最後の夜。
もうお母さんのご飯を家で食べるのは最後やね・・と思っていたら、
お母さんはパート仲間との飲み会に行ったよね。
私、ホカ弁食べたよね。

「だって、飲み会の方が先に約束してた」って言ったお母さん。
きっと、嫁いでも親子の関係は変わらないよってことを遠回しに伝えてくれたんよね。

お母さん
私が妊娠していよいよ出産！となった時、
旦那さんは仕事で立ち会えなくて、お母さんしか側にいなかったのに、
「じゃあ」って帰ろうとしたよね。
あとで、「何で帰ろうとしたん？」って聞いたら
「眠かったし、何となく」って言ってたね。
1人娘の初産やぞ？

でもなんだかんだでしっかり出産シーンもビデオでおさえてくれたよね。
あのビデオは未だに何度も見返してます。

お母さん
色々言いましたが、お母さんのポジティブでマイペースな姿には
いつも元気と勇気をもらっています。

これからも更なる逸話を生むべく、健康で長生きしてね。

あなたの可愛い、3月8日生まれの1人娘より