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20240818_イルカを愛で、お湯に浸かる

オットは週末になるとどこかに行きたい、何かをしたいという人なので、お盆最終日、絶対に混んでいるとわかったうえで水族館に行った。
都心の駅前にある水族館には、わたしの記憶が正しければ10年近く前に当時の恋人と行ったことがある。オットもかなり前に行ったことがあるという。きっと、彼も当時の恋人と行ったのだろう。わたしは展示も雰囲気も、何ひとつ覚えていなかったので新鮮な気持ちで過ごすことができた。予想通りとんでもない来場者数で、アザラシやカワウソのようなかわいい海獣の前は何重にも人垣ができていた。人波に流されて、すべての展示に目を向けることはできなかった。小さく、地味な魚たちの水槽の前には人は少なかったのに、人に押し流されて思うように体をそちらの方向に進ませることができなかった。小さな彼らの前をほとんどの人が素通りしていく様子はなんだか切なかった。わたしは美術館でも科学館でも博物館でも水族館でも動物園でも、展示されているものは説明まですべてくまなく見たいし読みたい。人混みが大嫌いだし、平日に行った方がいちばんそういった場所を楽しめると思うので、平日休みの仕事の人をちょっとうらやましく思う。

その水族館のメインイベントであるイルカのショーまで1時間ほどあったからそのあいだに他の展示を見ても良かったけれど、プールではずっとイルカたちがすいすいと泳いでいていくら見ても飽きなかったし、アイスを食べてぼんやりしていたらあっというまに時間が過ぎた。イルカ、水を受けつるつると光っていて遠くからだとビニール製に見える。表情が豊かな動物だと思う。時折にこにこ笑っているような顔が我が家の犬の顔に似ていた。小さなイルカはお腹が白くて、それもうちの犬とおんなじだった。すごく、かわいい。
イルカふれあい体験をしている子供を見て、子供の頃、両親に水族館に連れて行ってもらった時に「イルカ、触ってみたい」とねだったけれど、母から「濡れた茄子と同じ手触りだから、触らなくても大丈夫」と言われてイルカに触らせてもらえなかったという、20年以上擦り続けている我が家の笑い話を思い出した。わたしは今もイルカに触れたことがない。本当に、塗れた茄子の手触りなのだろうか。

■朝ごはん
🍴目玉焼きトースト
🍴焼いたズッキーニ
🍴コーンポタージュスープ

■昼ごはん
🍴つばめグリルの夏野菜乗せ和風ハンバーグ

■夕ご飯
🍴細切り豚肉ともやしのあんかけラーメン
🍴海老チャーハン

久しぶりに食べたつばめグリル、びっくりするくらい美味しかった。大食漢のオットはつばめグリルのライスの盛りが足りるわけないので、1/3ほど分け与える。わたしは男の人がお腹を減らしているのがとても苦手だ。
そのオットが、「ラーチャーセットが食べたいんだよね」と言ったので、わたしはまたも甘やかしてどちらも作ってやった。炭水化物爆弾。明日から蒸した野菜しか食べないと誓う。
あんかけラーメンは、ポークステーキ用の豚ロースを細切りにして塩コショウ紹興酒で下味をつけ、もやしと炒める。鶏がらスープ、オイスターソース、しょうゆ、砂糖で味付けして水溶き片栗粉でとろみをつける。ラーメンのスープは、創味シャンタンと醤油とごま油、にんにく、しょうがのすりおろしを丼に入れてお湯を注ぐだけで簡単にできる。あんかけをかけたあと、ネギ油と黒コショウと花椒を好きなだけ振りかける。味変で中華黒酢をかけると美味しい。
海老チャーハンも、カンカンに熱したフライパンを使うこと、卵を割り入れたらすぐにご飯を炒めて卵と油をまぶすこと、創味シャンタンを入れるだけのコツで簡単にお店の味になる。

オットが水族館やお昼をごちそうしてくれたので、近くのホテルのラウンジでお茶をごちそうした。アップルパイを食べたけれど、甘すぎて、正直あんまり美味しくなかった。これで紅茶とセットで2000円か……とちょっとへこむ。レトロと呼べるほど古くなってきているホテルだからか、甘いものは甘ければ甘いほど善いと思っているのかもしれない。
ラウンジはおそらくお見合いをしている男女が何組かいて、みんな身ぎれいな格好をしていた。わたしだったら、初対面だからこそもう少し気楽なところで気楽にお茶をしたいなと思うけれど、きっとお見合いの様式美のようなものなのだろうから、わたしの意見なんてどうでもよいのだ。
お茶の後は、近くの銭湯に足を運んでみた。わたしもオットも、銭湯が大好きだ。出かけ先でよさそうな銭湯があれば、できる限り行くようにしている。まだ早い時間だったので人も少なく、のんびりとお湯に浸かれた。暑い日に入る熱いお湯が好きだ。全身の疲れがお湯に溶け出して、筋肉がほどけて行くのがわかる。
いい休日だね、と言いあって帰った。8月もそろそろ終わりが見えてくる。


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