染井由乃 Yoshino Somay

東京の滅びゆく高等遊民。

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東京の滅びゆく高等遊民。

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第十回 無題

⚫︎ 2015年1月25日(日曜日) ⚫︎ 昨日はアセファルさんのツイキャスにお邪魔させていただきました。が、比較的テンションが低かったのでした。 ⚫︎ というわけであまり書く気力が起こらないので、まあ好きな文章でも引用しておこうと思います。 「肘掛椅子は緑で、縄跳びは半円形をしている。それは議論の余地のないことだ。しかし、人間の場合はいつだって議論の余地がある。どんな行動でもさまざまな角度から説明することができる。(中略)資本主義にたいして憤慨するのは好きだが、それがなくな

    • 第九回 怠惰

      ⚫︎ 2015年1月24日(土曜日) ⚫︎ ねえ奥さん、ねえねえ、ちょうど一ヶ月前の今日はまだクリスマス・イヴだったんですよ? 信じられないですよね。 ⚫︎ Any Another Violence Against Violences Can't Clear Conflicts!って英語あってますかね。なんか違う気がするけど、A.A.V.A.V.C.C.Cって頭文字の揃い方がいい感じなのですよ。 ⚫︎ ちょうど「小説以前」にちょっとした文章を載せたところなので、今日はこっちを

      • ほんとうに ろくでもないのが このせかい

        ⚫︎ お断りしておくが、いまからぼくが書くことは小説の創作のための方法論でもなければ(そんなものは生憎開業していないので、他をあたってくれたまえ)、小説の創作に対する情熱の告白でもない(ぼくはそんな高尚な意志を持っていない)。これは単なる愚痴である。愚痴というのは構築ではなくて無駄である。それでもお付き合いいただける読者様、本当にありがとうございます。無駄の中にこそ構築があると思うのです。真剣な顔をして真剣なことを喋るやつを信用してはいけない(例外多数あり)。 ⚫︎ 小説を書

        • 第何回だっけ? 平和

          ⚫︎ 2015年1月23日(金曜日) ⚫︎ ツイッタークイズ大会の結果です。「女性のあそこは、全部がはっきり二つに分かれたみたいになっています。十一歳か十二歳の頃までは、私もそこに二組みの陰唇があることには気づきませんでした。どちらもぜんぜん見えませんから。私の誤解の最たるもの、いちばん滑稽だったのは、おしっこがクリトリスから出てくると思っていたことです」この文章は誰の文章でしょうか、というクイズでした。正解は『アンネの日記』。正解者は「におも@niomo_asma 」さん!

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        • 小説以前
          3本
        • なんか全体的に白い場所
          10本

        記事

          「知識人 覚え書き」

          知識人の使命とは、つねに努力すること、それも、どこまでいってもきりのない、またいつまでも終わらない努力をつづけるということだ。(E.W.サイード)

          「知識人 覚え書き」

          第七回 明暗

          ⚫︎ 2015年1月22日(木曜日) ⚫︎ 「イスラム国」による邦人拘束問題に関して、情報が錯綜していて、状況がどうなっているのかよく分かりませんが、おそらくこれだけは、ということをいくつか挙げておきます。 ① 「テロリスト」には通常の国際法や国際条約によって規定される類の外交規約は基本的に通用しない。 ② 全世界のイスラム教徒は約16億人。それに対してISIS支配下地域の全人口を合わせても800万人。戦闘員はさらに少ないから、イスラム教徒全体に占めるISISの「テロリスト」

          第何回だか忘れました

          ⚫︎ 2015年1月21日(水曜日) ⚫︎ふと気づいたのですが、「ジミー・ペイジ」の正式名称(?)は「ジェイムス・パトリック・ジミー・ペイジ・OBE」で、「ロバート・プラント」の正式以下同文は「ロバート・アンソニー・プラント・CBE」です。OBEはOrder of the British Empire(大英帝国勲章)、CBEはOrder of the British Empireって同じじゃん! どうやら勲章に等級があるらしく、 ①ナイト・グランド・クロス又はデイム・グランド

          第何回だか忘れました

          「国家」

          むかし、まだ「国家」が繁栄していたころ、「国家」は自分に反対する者に対しても惜しげなく繁栄の産物を与えることで、その尊厳と有能さを主張していた。 いま、「国家」は自分に反対する者を徹底的に弾圧することによって、かつてと同じものを主張している。時代は変わってしまった。 「ヴォルテールを投獄などするものではない」と、かつての「国家」の大統領は臣下を諌めた。 「代案を示さない知識人に発言権などあるものか。黙らせろ」と、いま、「国家」の大統領は臣下に命令を下している。時代は変わってし

          第五回 あの日

          ⚫︎ 2015年1月20日(火曜日) ⚫︎ ボルヘス『伝奇集』(岩波文庫) ツイッターのフォロワーさんに勧めてもらい読みましたが、タイトル通りの不可解小説でした。特に最初の話。「第二の物体」である「フレニール」は自己増殖するが、人々から忘れられると輪郭の明瞭さを失い、第十二段階の「フレニール」から質の低下が始まる…って何の話だろう。 ⚫︎ 哲学入門書 と、言えば? 私はバートランド・ラッセルの『哲学入門』、またはヤスパースの『哲学入門』あたりをお勧めします。ラッセルはこう言い

          第四回 意味不明な言葉

          ⚫︎ 2015年1月19日(月曜日) ⚫︎ 染井由乃氏、四日連続で寝坊する。 ⚫︎ 染井由乃氏、「ダブルアイリッシュダッチサンドイッチ」という意味不明な言葉を知る。「アイルランドに二つ子会社を持ち、オランダを経由する」という意味だそうです。…いや、だからそれってどういう意味なんだよ。 ⚫︎ 10秒で分かるJ.S.ミル 昨日のツイキャスでも話しましたが、功利主義の代表的論客がスパルタ教育の末に鬱病になっているのって、すごく皮肉な経歴だと思います。合理主義が「あまりに合理主義」

          第四回 意味不明な言葉

          第三回 日記

          ⚫︎ 2015年1月18日(日曜日) こうして日付を記してみて、ふと思い出したことがあるのですが、たしか明治新政府が西洋化政策の一環として新暦の導入を試みた。1872年、明治5年のことである。太陰暦から太陽暦に切り替えるわけですが、両者にはちょうど一月ほどのズレがあり、政府は明治5年12月を途中で切り捨てて、突然明治6年(要するにこの年から新暦換算)になりました。 143年前の話です。 ⚫︎ 『水中都市・デンドロカカリヤ』 ここのところ安部公房を何冊か読んだので、これについ

          第二回 耳をすませば

          自己紹介の記事しかないというのも、せっかく来ていただいた方にどうかと思うので、それっぽい記事も書いておこうと思います。最近スタジオジブリ作品を見返しているので、その話。嫌いなものについて熱弁を振るうよりは好きなものの話をするほうがたぶん楽なので、そうします。私は「耳をすませば」が公開された1995年に生まれたのですが、生まれた場所の地名は「桜が丘」です。「耳をすませば」の舞台は「聖蹟桜が丘」なのですが、実質上は同じ地名です(「聖蹟」は天皇が御幸した場所に付く冠詞です)。両地と

          第二回 耳をすませば

          第一回 零度

          最初に言っておきますが、第何回と付しているのは私のほうで整理する時に便利であるから、というだけの理由なので、特に各回が連作というわけではありません。気にしないでください。 更新頻度は特に決まっておりません。不定期とだけ申しあげておきます。 筆者は変哲ない一学生です。一応自己紹介しておくと、某私大の文学部西洋哲学専攻です。平成27年1月時点で未成年なので、お酒や煙草の話題はしません。 インターネット上では妙に饒舌で詩的な言葉遣いをする人が散見されますが、私は乾いた文章が好きなの