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「現場責任者に任せてもいいのか、不安です」【情熱社長倶楽部】VOL.187

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【今週のご相談内容】

弊社は、創業から60年ほどになる建設会社です。

4月から3名の新卒が入社するので、
彼らの入社に向けて「育成基準」を整えている最中です。
しかし、なかなか上手く進んでいません。

「何を、いつ、どのように」教えようかということを
考えているのですが、現場がとても保守的に見えてしまいます。

というのも、私は去年よりも早いスピードで
育成したいと考えており、昨年の育成の様子を見ても
不可能ではないと思っているのですが、
現場はそうではないようです。

私が意見を出しても「そこまで教えることは無理です」
といった声が挙がってきます。

育成のリアルを知っているのは現場責任者なので、
任せていきたい気持ちもありますが、
このままの状態で任せてしまっても良いのか不安があります。

もしも、お互いの考えをすり合わせるためのポイントや
現場責任者との関わり方があれば教えていただきたいです。

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【今週の回答】コンサルティング事業部責任者 濱川 桃子

ご相談いただき、誠にありがとうございます。
東京拠点の濱川が回答をいたします。

ご質問を拝読し、育成に関して理想をもって「任せる」ではなく、
現場に「ゆだねる」状況になってしまうのではないかという
【危機感】と【不安】を感じ受けています。

まず、現場責任者の方々と目線を合わせ、
育成のスピード感も含め、体制を整えていくために
必要なステップをお伝えすると、

①なぜ新卒採用をしているのかについて共通認識を持つ
②これまでの育成体制を振り返り、次に活かす

という2点です。

まずは一つ目についてです。

ご質問にもあるように、育成において
「何を・いつ・どのように」を
すり合わせることはもちろん大切です。

そして、育成は日々の業務を遂行しながら
片手間でできることではないからこそ、
現場責任者の方々や社員様からすれば、
消極的に考えてしまうことも理解できます。

しかし、最もすり合わせるべきことは、

今後、どのようなビジョンや人材戦略があって、
3名の内定者を決定したのかという、
WHY(なぜ、この3名に内定を出したのか)の
共通認識をすり合わせることかと思います。

「とりあえず3名採れたから」ではないと思いますし、
特に新卒採用は投資対効果という
数年先を見据えた施策だからこそ、

現場責任者の方々が、
その意図やビジョンをどれだけ理解して
関わっていけるかが重要
だと捉えています。

だからこそまず、会社としての理想や、
数年先のビジョンを現場責任者の方々に伝えてみましょう。

これが、育成における目線合わせの第一歩です。

次に、二つ目の「これまでの育成体制を振り返り、
次に活かす」
についてです。

人は、本人のやる気や特性、職場環境、マネジメントなど
色々な要素が絡みあって「成長」を遂げていくかと思いますし、
経営の状況も常に変化があることかと思います。

そのため、社長が思うキーマンを複数人選定し、
育成する側として、

この1年で上手くいったことは【自信】に、
そして上手くいかなかったことは【教訓】
として
次に活かせる気づきや学びを共有する機会を
設けてみてはいかがでしょうか?

場としてはシンプルに

①育成対象者が成長したポイントの共有
②育成において戸惑ったこと、
 想定していなかったことの共有
③育成環境として改善すべきこと
④次年度の育成に活かすこと

といった手順が良いのではと思います。

以上が、現場責任者の方と目線をすり合わせ、
育成のスピード感も含め、体制を整えていくために
必要なステップです。

「このまま現場責任者に育成を任せてもよいのか?」
という迷いは、きっと、

そもそもの採用における目的や、
育成に対する共通認識が取れていないことからきている、
ご不安の表れかと思います。

是非、これらのステップを踏み、
認識を揃えた上で新卒の方々を迎え入れてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

濱川 桃子


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