【8月組織づくりテーマ】新卒採用
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8月の組織づくりテーマは「新卒採用」です。
新卒採用は、正社員として就業したことのない学生を採用するからこそ、スキルや経験ではないポテンシャルで判断するため、企業側の悩みが尽きません。
しかし、未来の仲間を見つけ、未来の企業をつくる重要な存在の採用だからこそ、新卒採用の価値を実感している企業様ばかりです。
2020年に弊社の夏期インターンシップに参加し、ソリューションたった一社を受けて、入社を決めた2021年卒業、入社一年目の白石さんにインタビューをしました。
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入社1年目:白石 野乃花 さん
Q:学生だった当時、就職活動・採用活動はどのようなイメージでしたか?
私自身、就職活動をはじめるまでは、何社もエントリーシートを送って、何度も不合格になって、メンタルがズタボロになってしまうというイメージを持っていました。なぜなら、大学2年生の冬頃から、就職活動をしている部活の先輩に「就職活動はどうですか?」と質問すると【入社できるかどうかが不安だ】と、就職活動の大変さをずっと聞いてきました。入りたい企業に入れるかどうかではなく、そもそも【内定をいただけるか】ということに危機感を持っている先輩ばかりだったので、不安でしかありませんでした。
しかし、いざ始まってみると、大学3年生になってからすぐに始めたこともあってか、「自分の意志で、これからの未来を選択できることは、こんなにも楽しいものなんだ!」と強く実感しました。“学生”という狭い世界の中では知り得なかった社会の成り立ちやビジネスの裏側といった未知の情報を、次から次へと吸収することができ、就職活動は純粋に面白かったなと思っています。
また、就職活動で出会った同じ大学の先輩から教えてもらった、OfferBoxという逆求人型採用媒体を活用していたので、自尊心が傷つけられるようなストレスフルな就職活動ではなく、学生自身が選ぶ立場として、堂々としていていいんだとイメージが変わりましたね。
Q:社会人になった今、就職活動・採用活動はどのようなイメージに変わりましたか?
株式会社ソリューションに入社し、採用する企業側になり、コンサルタントとしてお客様の採用活動を支えていく中で、これまで見えなかった企業側の事情を知ることができました。たくさんの企業が真剣に考えて、未来の仲間を探すために多大な時間と費用をかけていることを痛感しました。だからこそ、社会人1年目の今、私を選んでくれたソリューションに必ず貢献したい早く成長して返したいと思っています。そして、企業が採用活動にかける想いを一人でも多くの学生に知ってほしいと思うようになりました。
正直、学生時代は「採用担当の仕事って楽しそう!」というイメージがありましたが、コンサルタントとして多くの採用担当の方々と関わっていくうちに、その考えが変化しました。採用できたからと言って、その学生が入社をしてから会社に利益をもたらせるまで時間がかかりますし、採用担当者は現場と経営者から板挟みになることも多く、社内で大変難しい立場であるという現実を知りました。そういった苦労から「最初は採用に前向きだったが、少しずつ採用に対するやる気が失われていった」と話す採用担当者の方がいらっしゃったので、悲しくなりました。
なぜなら、採用担当者の苦労を実感したと同時に、新卒採用が企業にもたらす影響力の大きさも実感したからです。新卒採用に取り組むことで、企業の組織体制を大きく変えるきっかけになります。私たち1年目が入社してから、たくさんの先輩社員が「みんなが入社してくれると決まってから、後輩のために【自分たちがちゃんとしないといけない!】と思うようになったよ!」と話してくれます。そんな話を聴くたび、新卒採用を通して「新しいことにチャレンジしていこう」という企業の姿勢を感じます。
だからこそ、学生側と企業側のお互いが納得した状態で、4月1日の入社を迎えるため、その企業に合った採用活動の方法を型として作っていくことが大切なのだと思っています。具体的に言えば、採用活動において「誰が中心となって動くのか、どんな媒体やイベントを使うのか、毎年のスケジュールを誰と・いつ・どのように決めるのか、内定者をどのように巻き込んでいくのか」といったことを、自社の成長に繋がる望ましいやり方を理解している状態。もっと言えば、それを毎年ブラッシュアップしていくことができる状態が理想だと思います。
Q:採用に関するテーマで、お客様と関わる中で、印象的なエピソードを教えてください。
例えば、これまで経営者一人で全ての採用活動を担われていた企業様が「社員を巻き込みこんでいきたい」ということで始まった採用プロジェクトがあります。そこで様々な部署の、様々な年代の社員様が参加されることになったのですが、その中に2021年4月に入社された、私と同期入社にあたる高校を卒業したばかりの19歳のAさんがいました。その方とは、プロジェクト以前に同じ新入社員研修に参加し、お互いのことを知っている状態でしたが、どちらかと言うと、Aさんは自分に自信がなく、発言や行動はいつも控えめで、「挑戦」に対しても「及び腰」という印象でした。
社長は、Aさんをメンバーに加えた理由を「この前まで学生だったからこそ、学生の気持ちが社内で一番わかる。自分の就職活動を通して、やってもらってうれしかったことや、やってほしかったことを教えてほしい」と本人に伝えました。すると、最初は意見を出すことを躊躇っていたAさんも、少しずつ積極的に発言してくれるようになり、「1年目の自分だからこそ、力になれる!」という自覚が芽生え、これから入ってくる後輩たちのために【自分にできることは何か】と自主的に考えてくれるようになりました。入社当時のAさんを知っているからこそ、彼の成長に大変驚きましたし、嬉しくなりました。
このエピソードから、新卒採用をきっかけに「若手社員が育つ」という会社全体の底上げを感じました。
Q:お客様と関わる中で、「こんな企業に学生は入社したいだろうな」と感じる企業の特徴があれば教えてください。
①しっかりと入社3年以降の成長まで考えて準備してくれている
②社員が新しい社員を迎え入れることを心待ちにしてくれている
③「あなたに来てほしい」「あなたが必要だ」と心から言ってくれる
④社長もベテランも若手も、会社のことが好きで仕事が楽しいと言っている
Q:白石さんが考える、新卒採用を実施する企業側のメリットとデメリットを教えてください。
<メリット>
・社内に与える影響が大きいこと
・社員を会社事に巻き込むきっかけになること
・世の中の動きに敏感になり、若者の情報が得られること
・2年目社員が1年目社員を育成することでお、若手社員が早く成長すること
・学生から自社に対するフィードバックがもらることができ、課題を改善するきっかけになること
<デメリット>
・採用活動という新しい業務が増えること
・「採用出来たらいいな」という中途半端な挑戦になると、労力・費用・時間が無駄になってしまう
・新卒採用の価値を社内に理解してもらえていなければ反感を買う、もしくは無関心という可能性がある
例)採用に割く時間がないと言われたり、それ以前の課題を改善してほしいと言われたり、未来ばかりで現場のことを考えていないと言われたり
Q:白石さんが考える、新卒採用で企業側に大切にしてほしいポイントがあれば教えてください。
私は一つしかないと思っています(笑)
「学生なら誰でもいいのではなく、”あなた”に仲間になって欲しいんだよ」という想いをきちんと言葉と行動で伝えていくこと、ではないでしょうか。
Q:最後に「新卒採用がうまくいっていない」「新卒採用をしたいが、その一歩が踏み出せない」企業に対して、メッセージをお願いします。
一度、新卒採用を始めようとすると、採用後の人材育成や社内体制の変化といった、取り組むべきことが山ほどあると思います。だからこそ、経営者様からすれば、かなりハードルが高いかもしれません。
しかし、新卒採用は企業側が学生に「想い」を届けた分だけ、学生からも「想い」が返ってくるものだと考えています。人生にたった一度しかない、新卒採用で入社するチャンスを自社に賭けてくれる仲間に対して、企業が「どれだけ本気で関わり続けられるか」によって、新卒採用が社内に与える影響の大きさは変わります。
「いつかは新卒採用の実施したい」「いつかは新卒採用の見直しが必要だ」とお考えであれば、今すぐ覚悟を決めて、動き出す準備を整えましょう!
まだまだ勉強中の私ですが、1年目だからこそ、お手伝いできることがたくさんあると思います。できることは何でもお手伝いさせていただきます!