見出し画像

生涯学習で学ぶ4つの柱

ドロール報告って知っていますか?

ユネスコの21世紀教育国際委員会で発表した報告のことです。


ここでは人間が一体なんのために学ぶのか?を決議した会と言われています。


その内容は『農夫とその子どもたち』という話にある労働を学習(教育)に置き換えたものだったと言います。


今日は一体、僕たちは生涯をかけて何を学ぶのか?を考えていこうかと思います。


秘められし宝

農夫とその子どもたちという話ですが、こんなお話です。

骨折って働くがいい。
それがなによりまちがいのない元手。
ある裕福な農夫は、死が近いことを悟って、子供たちを呼び寄せ、他に人がいないところで語った。
「ご先祖さまが残してくれた土地を売るようなことをはせぬがよい。宝が隠してあるのだ。場所はどこか、わしは知らぬ。だがすこし根気よくやってみれば、みつかるだろう、探し出せるだろう。取り入れが済んだらすぐに、畠の土をひっくり返せ、掘り返し、鋤きかえし、深く掘り起こして、どこもかしこも、なんべんもあたってみるのだ。」
父親が死ぬ。子供たちは畠をひっくり返してみる、あちらこちらと、いたるところを丹念に。
そこで一年後には、畠は例年よりも豊かな収入をもたらした。
隠し金はなかったが、父親は賢明にも、死に先立って、子供たちに教えたのだ。労働は宝であることを。

ラ・フォンティーヌの寓話

この話。労働についてお話をしていますが、労働を学習に、土地は自分の価値、畠は自分自身の能力に置き換えてみると…すごく良いお話をしている気がしますよね。

これは生涯かけて学ぶ、人間の本質的な生き方なのかなって思ったりします。


ドロール報告に示された生涯学習の4つの柱

21世紀教育国際委員会で決議された学びの4つの柱は以下の4つ。

  1. 知ることを学ぶ
    生涯にわたる教育を活用できるように、学ぶことを学ぶ

  2. 為すことを学ぶ
    職業資格だけではなく、多様な事態に対処する能力や、チームで働く能力を身につけるために学ぶ

  3. 人間として生きることを学ぶ
    多元主義と相互理解と平和の価値を尊重して、共に生きることを学ぶ

  4. 共に生きることを学ぶ
    人格をいっそう開花させ、自律心、判断力、責任能力をもって行動できるように学ぶ


これは今、私たちが世の中を生きる上で本当に必要な能力なのではないかと思うのです。


生涯学習で4つの柱を学ぶには

ここに示されている4つの事柄はすっごく大切な考え方ですが、すぐには身につきません。

なぜなら、成功や、失敗を繰り返して身につくものだと思うからです。


これはいくら本を読んだとしても学べない。理論などは頭で分かるかもしれないけど、実際にやってみるとうまくいかない…というものなのかなと。

そうした上で、まずは『計画』『実践』『改善』なのかなと。


動くというのは恐怖があると思います。だけど、やったことがないから、分からないから不安なわけで、飛び込まない限り一生分からないままなのです。

そのための時間は学校だけでなく、人生かけての時間がある。


飛び込んではじめて分かる。

それが生涯学習の大切なポイントなんだろうと思います。

全力で教員支援の活動を無償で行っています。記事の購入代や、クリエイターサポートで応援していただけると本当に助かります! どうぞ、応援よろしくお願いいたしますm(_ _)m