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お金ではない、豊かな暮らし

 日曜日の朝、今日は暖かい太陽が部屋に差し込む。遅めの朝ごはんを終えて、久しぶりにひとり穏やかな時間を過ごしていて、豊かさとは何だろうとふと考えていた。

半年ほど前から、彼は湘南の小さなアパートに住み始めた。大家さんは、白髪で綺麗な80才過ぎのおばあさま。

彼の引越したその日には、生活最低限の洗剤やトイレットペーパーなどの日用品、時にはバナナやコンビニのコーンマヨパンをいただき、秋になってもずっと簾をかけたままにしていたのを気にかけてくれたのか、重厚感のあるカーテンまで。部屋のインターホンが壊れてるので、ドアをノックする音が聞こえると、大家さんが「おいしいから食べて」「これ使ってね」と渡してくださるのです。

まるで、『大家さんと僕』みたいな話で、本当にこんな素敵なストーリーもあるんだなぁと思うと、とてもほっこりする。度々彼に、「大家さんと最近会った?」と聞くのも私の楽しみの一つだ。

”豊かな暮らし”とは何だろうか。

昨日、彼がキッチンの壁に手鏡を取り付けてくれて、今朝一段と生活が豊かになったなぁと感じる。



今までは、お風呂場にある曇り鏡かキッチン横の反射版を見ながらコンタクトレンズを入れようとすると、彼が手鏡を持って立っていてくれた。それも愛おしくて楽しい時間だった。
そして、いよいよ小さな鏡を掛けてくれただけでさらに便利になり、生活がまた豊かになったなぁと感じる。

たったそれだけのこと。


私にとっての豊かさとは、お金と取り換えて手に入るものではないかもしれない。
好きな場所、大切なものや人の中で生まれるストーリーに包まれるだけで、私は最高に幸せ。

この社会では経済があって成り立っているので、お金で物事の大きさを測りがちだったけど、お金基準で作り出す豊かさは∞で欲は果てしないから怖いなと思った。

お金にとらわれず、自分が心から幸せだと思えることを大切にしたい。
とはいえ、まだまだ一つずつ自分の価値観を見直しているところ。

洗濯物も気持ち良さそうだ。



Thank you for coming.
Have a good day🌄