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俺たちが手放しでバズレシピを信用した時、リュウジは劇毒のレシピを投稿する。

 私が沖縄に来て一人暮らしを始めてからもう一年以上経ったわけでここらで食生活を振り返っておくのが筋ってもんだろう。

 私の食生活はお世辞にも良いものとは言えず、一人暮らし序盤の1、2ヶ月は自炊を試みたものの、ここ最近は外食やコンビニ弁当にばかり頼っている。

 人は私を怠惰と笑うかもしれないがそれはお前の傲慢である。お前の奢りがさっきの一文の中でセブンシンズから2つも生み出したのだ。まず自炊ってのは金と時間がかかる。1人分のそれなりの料理を用意すると一食数百円程度になる。(パスタやら袋麺は料理じゃねーからノーカンな)さらに、買い物やら皿洗いやらしてると1時間近くかかる。学業とバイトに忙しい美大生のどこにそんな時間があるというのか。(あと沖縄物価高いしね…)

 とまあこんだけ言っといて外食至上主義って訳でもなくたまに家庭の味も恋しくなる。こんな時思い出すのは私が名古屋の実家を旅立つ前日、母親が最後の晩餐に私の好物、串カツを作ってくれたことだ。

 しかし、これはハートフルな思い出ではない。当時、夕食直前にコンビニで買ったシゲキックスの一番酸っぱい奴を食ってたお陰で私の味蕾は完全に麻痺していた。そのせいで夕食は何食ってるか全然分からない上に揚げ物のイガイガで口の中痛いしで最悪だった。ごめんよ母さん。

 というわけでたまーにスーパーで季節の野菜を適当に刻んでフライパンで煮て食う。食事の前後に加わる少々の工程が満腹感に若干の達成感を加えてそれは幸福感へと変わる。一人暮らしの料理はこれぐらいがちょうど良いんだろうな。

 あとTwitterでよく見るお手軽料理レシピをいいねやらブックマークしてるそこのお前。どうせ作らないんだし後々エロ絵見返す時の障害になるんだからやめたほうが良いよ。

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