【119話】【ネタバレ】俺だけレベルアップな件【翻訳】
「あの怪物たちが救ってくれたのか」
「私たちを守ってくれるの?」
緑のオーク3体を一瞬のうちに倒したハイオークを見て、葵のクラスメイトが呟いた。
「お兄ちゃんが来たの…? お兄ちゃん!」
前に出ようとする葵を、ハイオークの太い腕が阻止した。
指差した教室の入り口には、更なるオークの影が迫っていた。
「最後の制限が解けた」
ゲートの中で王座に鎮座する一体のオーク。
その体には赤い刃のような形の入墨が無数に入っている。
「私は赤い刃部族の族長、グロックタル···。 今やっとこれまでの日々が報われる」
「グロックタル様! ハイオークの戦士たちが人間を助けています」
「ハイオーク?数は? 」
「三匹です」
「偉大なオーク族の戦士たちが、たったハイオーク3匹すら始末できず途方に暮れているとは…。 情けないな···。 いくぞ。」
グロックタルの顔に凶悪な笑みが浮かんだ
「殺戮の時間だ」
騎士団ギルドのダンジョンの中、召喚されたアリ兵たちが天井を這い回り、金切り声をあげる。
(俺は抜けるぞ··· あんな奴らが俺たちに敵意を向けてきたら···)
メンバーは怯えた目でその光景を見つめていた。
「団長」
千代田に話しかけられても、板東は返事もせずに考え込んでいた。
(ここでレイドをやめるわけにはいかないし···。 辞めて出て行ったとして外の記者たちにどう説明をつけるか···
そうだよな···召喚獣が怖くてレイドをやめるなんて情けねえ。 行けるとこまで行くぞ!)
決意に目を見開いた板東の目にベルの凶暴な姿が飛び込んできて、板東は驚いて飛び上がった。
(びっくりした)
「行き、行きましょう」
「……」
頑張って笑顔を作って話しかけるが、ベルからの返事はない。
「えっと…行きましょうか」
額からはだらだらと冷や汗が流れてくる。
板東の目にはベルが目の前から消えて、また一瞬で現れたように見えた。
「びっくりしたぁ!」
今度こそ驚いて腰を抜かした板東に、ベルが手に持ったものを投げてよこした。
ベルは無言で背を向けてダンジョンの先へ進み始めた。
「団長、大丈夫ですか!?」
メンバーが板東に駆け寄った。
「社長、あんな奴らについて行くんですか?」
「や、大丈夫。だいじょうぶ。」
「ひとまず、これを見ろ」
先程ベルが番頭に投げて横したものをみんなで覗き込む。
「これデスナイトヘアじゃない? 」
「最上級の魔獣を一瞬で倒した」
「まさかこれほど強いとは···。 最上位の魔物から出る魔石の値段がいくらかはみんな知ってるよな? これでも抜けるヤツ?」
「社長、何してるんですか? 早く来てください。 遅れてしまいます。 」
「団長、いつまでそこにいるのですか? 」
「ちぇっ、お前らな」
先ほどまで怯えていたメンバーが板東を置いて奥へ進む。
変わり身の早さに文句を漏らす板東。
葵の学校ではハイオークがグロックタルに切り裂かれて再生していた。
「グロックタル!グロックタル! グロックタル!」
オークたちは歓声をあげて自分たちのリーダーを応援する。
「オークの入れ墨は勝利の象徴。 これまでどれほど多くの敵の息の根を止めてきたか分かる証拠だ」
「貴様らもかなり殺して来たはず。 それなのにこの程度か!」
「もっと俺を楽しませろ、ハイオークの戦士たちよ!」
グロックタルの振り下ろした刃をハイオークが受け止める。
「私のナイフを防ぐとはなかなかだな」
「だが、甘い!」
剣を振り抜いてハイオークを真っ二つに切り裂く。
だがハイオークはまた再生される。
「呪術か···? 何度斬っても同じだな。」
(百回でも千回でも殺すのは難しいことではない。 だが···)
『殺せ、殺せ、殺せ、殺せ。 「人間を殺せ」。 殺せ』
繰り返されるコマンドに顔をしかめて頭を抱えるグロックタル
(時間が経つほど酷くなっている。 終わらせないと! あいつらが呪術で動いているなら術者さえ始末すれば済む)
(お前か)
グロックタルの視線はハイオークの背中で青ざめている葵に向けられた。
「女!あの女を捕まえろ!」
「ハイオークは再生中に無力になる! 続けて攻撃しろ、動きを封じろ!」
集団で襲い掛かるオークに、再生する間も無くハイオーク3体が斬られ続ける。
「葵、危ない!」
グロックタルの巨大な手が葵の頬を野球ボールのように掴んで体ごと持ち上げる。
「やはりお前だったか。 呪術の魔力が確実に感じられる」
葵の顔に死の恐怖が浮かぶ。
「死ね」
オークは急速に近く何かに恐怖して体を震わせた。
葵が掌からすり抜けて地面に落ちた。
「葵、大丈夫?!」
朝日奈が葵に駆け寄る。
「何か···来る。恐ろしいものが···。」
「みんな避けろ!!」
グロックタルが部下にそう叫んだ次の瞬間、外からの衝撃で教室が爆風に包まれた。
「こほっ、こほっ···。」
爆風を吸って咳き込む葵の頭に、暖かく優しい手が添えられる。
「もう大丈夫」
グロックタルは教室を破壊して飛び込んできた人物と巨大な飛竜に釘付けになりながらも、名乗ろうと口を開いた
「私は赤い刃部族のグロクタ···」
「お前はそこでじっとして待ってろ」
※旬きたぁぁぁあああああああ‼️‼️‼️
分かってたけど‼️間に合うって分かってたけどぉおおおお‼️‼️
かっこいいかっこいいかっこいい😭😭😭😭😭😭😭
葵を安心させてあげるとこももう泣ける😭😭😭
(昨夜は睡魔に負けました)
※すみません、画像挿入忘れていました😅
※ 友人のたこさんが韓国のkakaopageのダウンロード方法を掲載してくれています。
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ただし実行は自己責任でお願いします。
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