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1940年代ぐらいのジャズ好きなら・・・ワーデル・グレイ!!!

実力抜群なのに知名度がイマイチな人をこれまでも紹介してきましたが今回はテナー・サックスのワーデル・グレイ。ジャズファンでなければ当然知らないでしょうがジャズファンでもどれぐらいの人が知ってるのか。生きてた当時はかなりの存在感はあったと思われますが。今のジャズファンの多くになら分かるであろうやり方で紹介をしてみましょう。

テナー・ジャイアンツの一人デクスター・ゴードンとの双頭コンボでの活躍、説明不要のチャーリー・パーカーの一番輝いていた時期のダイアル等での録音に参加してる人、カウント・ベイシーやベニー・グッドマンといったスイングジャズの大物バンドへの参加など。

もちろん素晴らしい演奏が多いのですがとりあえずオリジナル曲で有名な「Twisted」を。

ワーデル・グレイの演奏はよく歌っていて素晴らしいのですが、本当に歌詞を付けて歌っちゃった人がいました。アニー・ロスです。ワーデル・グレイの日本版Wikipediaはありませんがこの曲はWikipediaに項目があるほどです。


アニー・ロスさんの晩年、ニューヨークでライブを観ました。帰り際に少しお話しさていただき「Twistedが聴きたかった」と言ったら、「今度来てくれたらやるわ」と言ってくれたのですが、残念ながらその機会なく帰国してしまいました。こんなことやっちゃうぐらいだから彼女ももちろんワーデル・グレイが大好きなのでしょうね。

同時代のミュージシャンからの信頼は厚く、イベントなどでオールスターバンド的なので演奏する時、ソロを最初に演奏をするのは彼で、ワーデル・グレイの演奏で勢いを付けてその後に繋いでいったとか。

デクスター・ゴードンとの知名度の差はエグいですが少なくとも当時はワーデル・グレイの方が一枚上手ではないかと思ってますがどうでしょうか。二人の演奏は似てると言われることもあるのですが、デクスター・ゴードンは豪快でワーデル・グレイは流れるように歌うイメージがしますかね。


いずれにしてもチャーリー・パーカーのバップの語法をレスター・ヤングが吹いたような感じでバップでもスイングでも重宝されたのがよく理解出来ます。

ビバップ嫌いで知られるベニー・グッドマン曰く『ワーデル・グレイがバップを演奏するなら、バップも素晴らしいものになる。なぜならグレイが圧倒的に素晴らしいからさ・・・』

最後は個人的好みでジミー・レイニーのギターと歌とのユニゾンのテーマも楽しい『Five Star』



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