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水木しげるの妖怪百鬼夜行展

昨日横浜そごうにて開催されていた、「水木しげるの妖怪百鬼夜行展」に行ってきた。
水木しげるは、彼の書いた大人が読むような妖怪事典を幼少時から読み慣れ親しんでいた。
今や本が好きだと周囲に公言しているわけだが、その原体験となっている1つとして水木しげるが挙げられる。
話は逸れたが、肝心の展示の内容は色々と気になることが多かった。とりわけ気になったのは、水木が妖怪のイラストを作成する際に参考資料を神保町の古書店から仕入れていたことだ。
私の通っていた大学のキャンパスから神保町は程近く、たまに本を物色していたので水木との共通点が見つかり嬉しかった。
関係者による証言によると、水木は並々ならぬ熱意で古書店で本を収集していたのだという。
おそらくそうした熱意に応えるだけの豊かな土壌が当時の神保町にはあったのではないか。
つまり、真剣に何かを研究したいと思う人の為の資料とそれを仕入れる人が揃っていたということである。
好きなことを仕事にする。それは私が丁度就職活動をしていた頃にヒカキンなどが出演したTVCMで散々言われていたことだ。実際どれだけの人がそれをできているか知る由もないが、現代においては珍しい話ではない。しかしながら、水木が若かりし頃の戦後の時代においては前列が無かったケースだったはずだ。そのような道なき道を切り開いた水木に敬意を示すと共に、彼の創った妖怪という文化を愛でていきたい。

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