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投票率48.8%について思うこと

昨日7/21(日)に行われた参議院選挙の投票率が戦後2番目に低い48.8%とのこと。近年の日本の投票率は諸外国に比べて低いと言われてはきたものの6割弱程度ではあり過半数割ることはなかったのに、ついにここまで落ちかたと。SNSで署名人・有名人が投票を促したりしてたのも実らなかったんですね。。正直いって政治参加する意思もない有権者には、代議士の政策に対して批判する権利もないと思いますね。。前回の2016年参議院選挙における投票率が54.7%なので、約6%の下落。総務省の報告書によれば、前回選挙におけるもっとも投票率が高かった世代は70〜74歳で73%、逆にもっとも低かった世代は20〜24歳で33%。自分と同じ30代だけで見てみても、30〜34歳で41%、35〜39歳で46%と引くほど低い。
今回はここからさらに6%も下がっていることから、この傾向に拍車がかかあったものと見える。勝手な想像では、投票率を支えていた高齢者が高齢化で物理的に選挙に行くことが叶わなくなったことと、投票率の分母に当たる有権者数にカウントされる若者の数が増えたが、彼らは投票しないので、投票率を押し下げる要素となったのだろう。自分は毎年選挙には行っているが、正直意欲的に行っているわけでもないし、この1票で政治を変えてくれ、とも正直思ってない。ただ、選挙に関しては少々思うことはあるので、正確な分析結果ではなく個人的に思うことだけ、書いてみる。


投票率が低い理由

正確な分析はしないと言いつつ、これに関しては総務省の分析結果があるのである程度明らかで、65歳以上の高齢者は70%以上の投票率があるのにも関わらず全体では5割強なのは、若年層が投票しないから。


投票率が下がった理由

これはまだわからないが、上述の通り勝手に推察すると、高齢化で物理的に投票できない高齢者が増加し、有権者になる若者が増えたため。
あとは、前日に闇営業問題で会見があったり京アニの放火とかでちょっと選挙が霞んだ気はする。


なぜ若年層は投票しないのか

いくつか要因があるとは思うけど、大きいのはこの2つでしょう。
🔸面倒だから(他にやることがある、忙しい、も同類)
🔸興味がないから
誰だって、興味が無くて面倒だったら行動しませんよね。


なぜ面倒なのか

選挙に行くためにはまず、郵送されてくる投票用紙の引き換えをちゃんと紙媒体で保管し、基本的には選挙当日に選挙があるということを予定に入れておき、保管していた選挙郵便物を持って指定された投票場所まで移動したうえに、わざわざ並んで手渡しで引き換えに投票用紙を受け取り、これまた紙媒体の投票用紙に手書きで支持者を記入して投函する必要がある。
ここまで一体いくつのダルいステップがあったかな、って感じ。そりゃスマホに依存して便利な生活に慣れてる若者からすれば面倒極まりないと思う。
(まぁ、選挙によって代議士を選ぶ意味・意義を理解し、今の社会課題や政治に期待すること、そしてそれに対する各候補者のアプローチなどを理解していればこれくらいのハードルは大したことないし、それくらいのハードルを越えられない人にはそもそも選挙権を与える必要ないのでは、とも一方で思ってしまいますが。)


なぜ政治に関心がないのか

これこそ人それぞれだけど、
🔸候補者多すぎて違いがわからない
🔸候補者が当選した時に何が変わるのか・何ができるのか分からない
🔸争点がよく分からないから決められない、選べない
🔸結局組織票に勝てないから意味ないと感じる
🔸自分の生活に政治がどう直結するか分からない
👉逆に分かりやすく消費税Noとか社会保障費のことも棚上げして言っていれば票はある程度取れてしまう
🔸社会問題とか興味ない
って感じかと思うので、要するに、、、

🔹政治とかよく分からない
🔹政治家はもっとよく分からない
🔹投票してもどうせ意味ない

ってことかなって思うんです。

確かに政治や社会問題って、自分の生活にダイレクトな部分(消費税や待機児童、最低賃金、働き方、、、etc)ならまだしも、そうでない問題については遠く感じるし難しいとも思う。
かといって若者の政治リテラシーをあげてくれ、と候補者に言ってもそんな非効率で票になりにくいことはやらないでしょう。
特に国政になると、1つ1つの社会問題の解決ももちろん重要だけど、それ以上に様々な事情を複合的に考えて国としての全体最適を目指す必要がある。国としてどうありたいか、その目標に近づけるように複合的に、時に一部譲歩したりもしながら意思決定する必要がある。
そういった事情を、何も知らない・知ろうとしない若者たちに教えていくのはそうそう簡単にはできない、と言うかはっきりいって有権者自身で関心を持って調べていくことなしには実現しない。(👉政治とかよく分からない)

全然知らないおじさん・おばさん方が似たような難しいことをスピーカー使って選挙期間の17日間だけ訴え続ける。そりゃ分からない。興味も引かれない。(👉政治家に興味がない)
加えて選挙カーでは候補者の名前を言うだけで、あんなの聞いて投票してくれると思われてるとか、有権者舐められてる。当然事前にある程度調べて決めて投票所に行くのだから別に忘れたりしないよ、高齢者でもない限り。

しかも若者がどんなに投票したところで、所詮高齢者の方が数は多いので、高齢者有利な政策を掲げる政党には勝てない。
仮に支持する候補者がいたとしても、政党ごとの組織票が圧倒的に強すぎて個人の1票ではその状況はどうせ変えられない。(👉投票しても意味ない)


じゃあどうすれば?

改めて解消すべきは、

⑴面倒
⑵興味ない

だとする。

⑴面倒
これはもう、インターネット投票一択。
リテラシーの違いもあるので紙ベースを廃止しなくてもいいので、インターネット投票の選択肢を増やしてくれれば、面倒問題は解消する。
というかどうせいずれそうなるのだから早くやればいいのに。
みんな自分が現役の時にトラブルを起こすリスクある改革に踏み切れないのでしょう。セキュリティ面に加えてコスト面での負担も小さくないし。

⑵興味なし
これは細分化すると、以下の通りでした。

🔹(2-1)政治とかよく分からない
🔹(2-2)政治家はもっとよく分からない
🔹(2-3)投票してもどうせ意味ない

この問題の根本解決&理想的解決は、本来は若者の政治リテラシーの向上に尽きるので、じゃあどうやったら政治リテラシーが上がるか、はたまた投票モチベーションが上がるかを考える。政治や政治家がよくわらないのは、距離が遠くて双方のアプローチが弱いのだと考えている。政治家からの情報発信の至らなさもあるし、有権者の情報収拾の至らなさもある。そして何よりもそれらのモチベーションが少ない。やりたくないことはやらないと思うので。それならやりたくなるようにするしかなくて、政治家側は個々人が厳しく評価されるようにならないといけない。そのためには個々人について、期ごとに目標設定&成果確認&振り返りをしてほしい。それができない候補者には投票しない、くらいの目を有権者として持ちたいと思っている。ただし、それを実現するには今の枠組みでは実現が難しいとも思っているけど。。
次に有権者側の情報収拾モチベーションについては、代議士を選択することが我々の生活に直結するようにする必要がある。我々自身で責任感をもって選択しないと自らを苦しめる、文句は言えないということを理解する必要がある。とは言え、今の社会構造上の問題からいくら責任感を持って選択したところで高齢者の票には勝てない。これについては例えば世代別に候補者を立てるなどしてこの構造的な問題をクリアできる。というか、ここの区切り方はメチャクチャ難しいが、言いたいのは、ちゃんと有権者の代表を選ぶということがとても必要になるということを最近強く思う。元来は民衆による自治であった政治が、いつの間にかとても遠くで行われるよく分からないこと、になってしまった。なので、もっとより身近な、自分の生活に密着した、有権者や有権者の属するコミュニティの抱える課題に寄り添った、コミュニティの代弁者として代表者を選ぶことができたらいいのに、と思う。で、そのうえで、一つ上のレイヤーでの問題解決に当たる国策の決定は、そこで選ばれた代表者が集まって実施するないしは代表者たちが責任を持って任せられる少数の優秀な代表者に任せるとともにその任命責任と説明責任をしっかりともつ、とか。

やっぱり自分ごとに落とし込んで考えられないと興味も持てないし、参加する意識もなかなか生まれないと思う。
逆に言えば、自分ごとに落とし込んで考えられるだけのもっと小さい規模で自分たちの代表者を選ぶような構造にできれば、若者でも誰でも政治に対して興味も湧くし、何よりも、自分で選んだという自覚があれば、その後も責任を持って継続して関心高くいることもできるはず。
じゃあ具体的にどうする?についての解は持ってないけれど、国策だって国のため、ひいては国に所属する成員のためのものであり、それはすなわち我々のような若者(自分は30代なので若者か怪しいけど・・)のためのものでも当然ある訳で、それが自分ごととして考えられなくなっていること自体がかなりおかしいことで、それは日頃の会話から変えていくことかもしれないし、はたまた外発的な要因による危機的状況が強制的に変化をもたらしてくれるかもしれないし、分からないけれど、有権者の参加意識を促すような構造になるといいなと思う。または、いっそもう冒頭にも書いたように政治参加する意識がゼロな有権者は政策への批判をする権利もないと思うのでいいとしても、せめて政治参加した少数(=高齢者に対して若年層の有権者)派の抱える問題も拾ってくれるような、例えば世代の代表のような代議士に期待したい。というか、そもそも代議士ってそういうものでしょ。有権者の代表者なはず、それなのに、今はなんだか代表者って気がしてない。だから自分ごとではなくどこかの誰か偉い人たちがどこか遠くの星の議論をしているように感じてしまう。この構造をもっと身近に感じられるように変えられたら若者の関心ももっと高まるのにな、と思いました。


以上


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