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カルルス温泉でワーケーション#2

4泊5日のスケジュールで敢行した北海道・カルルス温泉での「温泉ワーケーション」。今回はワーケーションの舞台となる旅館の詳細についてお伝えしよう。

〈前回の記事はこちら〉

猫好きにはたまらない湯治宿

登別温泉からバスに揺られること約20分、カルルス温泉に到着。もともと小さな温泉地だが、いくつかの宿が廃業し、現在は4軒の旅館が営業している。

そのなかで私が「温泉ワーケーション」の拠点として選んだのが「鈴木旅館」。3016湯の旅の最中、日帰り入浴で訪れて以来だ。

玄関では猫が出迎えてくれた。計6匹ほど見かけたが、実際、何匹いるのかは不明。

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人にはあまりなつかないようで、必要以上に近寄ってくる猫はいない。そそくさと逃げていく猫もいた。つかず離れずといった距離感で、猫が苦手な人も問題ないと思われる(猫アレルギーの人は別だが)。

湯治場の風情を残す宿

フロントでチェックインの手続きをして部屋へ。それなりに年季の入った建物なので、館内は素朴かつ簡素な雰囲気。自炊設備こそないが、湯治場の風情を残している。湯治宿の素朴さが好きな人には居心地のよい空間といえよう。

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部屋は1人客用の6畳一間。トイレや洗面台は共用。エアコンはついていないが、それなりに標高もあるので、夏でも扇風機があれば十分しのげる。チェックイン時にはすでに布団が敷いてあった。部屋の目の前を川が勢いよく流れており、睡眠時は心地よいBGMとなった(神経質な人は眠れないかも・・・)。

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「鈴木旅館」を選んだ3つの理由

鈴木旅館を選んだ理由は、おもに3つ。

1つめは、日帰り入浴で訪れたとき、浴室の雰囲気や湯の質がよかったことである。

入浴がバケーションのメイン要素となる「温泉ワーケーション」において、温泉の質は重要事項である。浴室については次回詳しく紹介したいが、もちろん源泉かけ流しで、昔と変わらず、すばらしい湯が湯船に満たされていた。

2つめは、連泊も可能なリーズナブルな料金である。私は1泊2食付き6900円のプランで宿泊したが、1泊朝食付、1泊夕食付、素泊まりなどのプランもある。素泊まりの場合4700円である。

素泊まりと2食付きでは2000円ほどしか差がないので、迷わず2食付きにした。また、カルルス温泉には飲食店や商店が一軒もないため、車をもっていないかぎり、素泊まりは不便だろう。

ちなみに、食事は刺身や鍋、魚料理などが5品ほどついている。何か特色があるわけではないが、手作り感いっぱいのメニューは、料金を考えれば大満足だった。毎回、米もお櫃にたっぷり盛られているので、結局、昼食をとらなくても平気なくらいお腹は満たされた。

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なお、鈴木旅館には通常の宿泊プランのほかに、7泊以上の湯治プランも用意されている。7泊20食付で41,300円(1人泊の場合)。昼食には丼物などが毎日付くそうだから、大変リーズナブルである。次回、温泉ワーケーションをする際は、湯治プランでもよいかもしれない。

3つめは、Wi-Fi環境である。いくら湯治宿といえども、ネットがつながらないと「ワーク」の部分で不都合が生じる。

事前に部屋までWi-Fiが飛んでいることは確認済みだったが、正直、ストレスのない太さかどうかは出たとこ勝負だった。実際のところ、まったく不便のない通信環境であった(ZOOM等を使用する機会はなかったが、おそらくは大丈夫なレベル)。

お店がないのは不便といえば不便だが・・・

結論を言うと、5日間の滞在中、設備や環境面で困るようなことはまったくなかった。今回はPCがあれば完結する仕事しか持ち込まなかったこともあり、仕事面では特に不都合もなく、タスクのノルマも達成できた。

旅館のまわりにまったく店がないので、人によっては心細く感じるかもしれない。だが、私の場合、温泉入浴と部屋でのPC作業だけでほぼ一日が過ぎていくので、特に不便は感じなかった。むしろ何もない自然豊かな環境を散歩し、リフレッシュできた。

強いて不満をいえば、座卓でPC作業をしなければならない点である。やはり長時間あぐらの姿勢で仕事をしていると、腰が痛くなってくる。温泉に入れば腰の痛みもなくなるが、やはりイスとデスクのほうが仕事はしやすい。

湯治宿なので致し方ないが、もしも宴会場などの広間にデスクとイスを入れてワーキングスペースにしてもらえれば、温泉ワーケーション目的の人は拍手喝采だろう。

次回は、肝心の温泉についてお話ししよう。

〈次回に続く〉



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