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「札幌移住」から半年後の雑感②生活環境編

2021年1月、札幌に移住してから約半年。これまでの東京在住時とは生活環境も大きく変化しました。

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息苦しくない人口密度

生活環境において、東京といちばん差を感じるのは「人口密度」です。東京では新宿区に住んでいたこともあり、どこに行っても人であふれている印象でした。

たとえば、ターミナル駅から電車に乗ろうと思えば、ぶつからずにすれ違うのが困難なくらいに人が行き交う。新宿駅や渋谷駅構内を歩くのは非常にストレスフルです。

また、子どもを近所の公園に連れて行っても、ブランコや滑り台に順番待ちの列ができている。コロナ禍になってからは多少混雑は解消されましたが、人が多いという印象はあまり変わりませんでした。

東京都区部の人口は約950万人、首都圏の括りでは3600万人が暮らしています。一方、札幌市の人口は197万人(2021年現在)。

札幌の場合は札幌駅、大通、すすきのの周辺にお店や行政機関などの都市機能が集中しているので、中心部はどうしても人口密度は高くなります。

それでも、私の肌感覚では東京の繁華街の5分の1程度の混雑具合い(新宿駅と比べれば10分の1)。コロナ禍で出歩く人や観光客が減っている分を差し引いても、札幌は「歩きやすい街」といえます。

混雑が少ないため、満員電車とも無縁です。通勤の時間帯でも、座れないことはあっても、ギュウギュウに押し込まれることはありません。今、思い返せば東京の満員電車は殺人的です。人が殺気立っているのがビシビシと伝わってくる。満員電車で疲弊しなくて済むだけでも、移住の甲斐があったと思っています。

ちなみに、私は今、自宅からオフィスまで徒歩で通っています。PCでの仕事が多いので運動不足を補うためでもありますが、単純に街を歩いていて気持ちがいいからです。

降雪日や真夏日を除けば、軽く運動するには最適な気候ですし、まわりに緑が多いせいか、空気がおいしく感じます(ずっと札幌に住んでいる人はそう感じないかもしれませんが、東京に比べると全然違います)。だから、40分くらいの徒歩通勤はすっかり日常の習慣となっています。

移動時間10分の距離に自然豊かな環境

「都市と自然のバランス」がとれているのも、札幌の魅力のひとつです。先ほど述べたように、札幌は中心部に都市機能がコンパクトに凝縮されていて、とりあえず札幌駅のエリアに出れば、必要なものはたいてい手に入ります。

三越、大丸、パルコ、ユニクロ、無印良品、ロフト、ビッグカメラ、ヨドバシカメラ、紀伊国屋書店、各種飲食チェーンなどが徒歩圏内に集結しているので買い物が本当にラクチン。東京だとお店が分散されているので、1カ所ですべての買い物が済むケースが意外と少ないのとは対照的です。

一方で、札幌の中心部から少し移動すれば、豊かな自然が広がります。代表的なのが札幌の中心部から電車で10分ほどの距離にある円山エリア。緑豊かな円山公園を中心に、北海道神宮や円山動物園もあります。

円山の原始林は国の天然記念物に指定されており、開拓使時代の自然が大切に保護されています。エゾリスやシカ、キツネなどもひょっこりに姿をあらわすこともあります。これらの自然豊かな環境を散歩するだけでも心が洗われます。

また、札幌の中心部には大通公園があります。1キロにわたって広がる長方形の公園で、市民の憩いの場となっています。

コロナ禍の前は雪まつりをはじめ、1年を通してイベントが行われていました。今はあらゆるイベントが中止になっていて本来の姿ではないようですが、仕事の行き帰りに長閑な空気が流れる大通公園を散策するだけでも心が癒やされます。

また、札幌郊外には北海道らしい長閑な田畑の風景が広がりますし、海のある小樽までは電車で30分の距離です。自然と触れ合えるスポットには事欠きません。

雪も魅力のひとつ

札幌の雪は生活するうえでやっかいな存在ですが、一方で札幌の魅力でもあります。雪化粧をした山々は美しいですし、白と黒の水墨画のような風景にうっとりすることもあります。雪の吸音効果によって都市がシーンと静まり返っているように感じるのも趣きがあります(移住してきたばかりで新鮮だから、そう思えるのかもしれませんが)。

少なくとも子どもは雪のとりこになっています。幼稚園児の娘は寒さもおかまいないしで、毎日のように「パパ、ソリ滑りにいこう!」とはしゃいでいました。雪の中で元気に遊ぶ娘の姿を見られただけでも、「移住してよかった」と感じています。

混雑することのない適度な人口密度、そして都市と自然の絶妙なバランスが札幌で生活する上での魅力ではないでしょうか。

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