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若者の絶望

この記事を読んで思うところがあったのでまとめてみました。

なぜこうなるのか?と以前から情報を集めているのですが、原因は複合的で、主と考えられるものを以下に挙げます。

1.日本は民主主義が機能していない

荒川さんがまとめられている通り、政府が的外れな政策ばかりしているのはそうだと思います。それなら単に「国民が修正すればいい」のが民主主義なのだけど、なぜかそうならない。

原因は、「一人ひとりの意識」にあると思われ、

  • そもそも自分が世の中を変えられると信じていない

  • 政治について議論することは自分には関係ない

  • 政治への参加の仕方がわからない

  • 投票したところで何も変わらないと思っている(これはその通りだけど。詳しくは後述)

  • 投票以外の政治参加は無いと思い込んでいる

  • 「投票しない」という消極的態度で意見表明した気になっている

などがどうやら起きており、つまり民主主義のごく初期段階すら通過できていないようです。機能しないわけだ、と。

さらに原因を掘れば、今の民主主義自体が戦後に押し付けられたやり方であり、「日本人が自ら試行錯誤して獲得したものでは無い」ことが根本にあるのでしょう。だから自分たちの人生を左右する命題なのに、人ごとのような態度になる。

これについては以下対談が参考になります。

しかし本当に苦しくなってきて、今まさに議論が始まってきたのかなと。記事の通り「絶望」の世の中なので、これから多くの凄惨なトラブルが起き、そして社会が(若干)動くと考えています。

2.人口動態

子どもが生まれないから高齢者が増える。人口ピラミッドは常に逆三角形。それがさらに事態を加速します。

与党の票田は「地方の高齢者」です。地方の高齢者は農業従事者も多く、地方農業団体への支援は昔から手厚く行われています。

また地方の道路、トンネル、橋、上下水道、電線などの保守公共事業にも多額のお金が流れ、そこで暮らす高齢者と建設事業者は、当然ながら与党支持となります。

高齢者ということは「有力者」でもあります。票田を握るというのはそういうことです。

その界隈で循環が起きているのであり、仕事がなく上京する「都市部の若者」に還元されることはありません。若者は困窮し、さらに結婚は遠のくでしょう。

しかし上で挙げたように順番に整理すれば、まぁ当然そうなるとわかります。全体として起きていることは地方の高齢者の方も含め「これは問題だなぁ」と誰も思うものの、局所で自分の身の回りを考えた時に起こす行動は、全体の利益に反したものになる、というのが皮肉にも起こっていることです。

1.で挙げた「投票したところで何も変わらないと思っている」のは当然で、若者が投票しても実際に自分の身に良いことが起こるわけではないからです。

これは根本的に解決法がなく、成田悠輔氏が言うように「高齢者の方々がいなくなるまで耐える」しかないと思われ、これもまた地獄です。

3.経済的に「固定化」される若者たち

義務教育 → 高校 → 大学 → 新卒一括採用 → 都市部へ移住

これが日本での「典型的な人生」であり、これによって若者たちは企業の搾取構造に絡め取られてしまいます。(すべての企業が、とは言わないが)

「1企業で働く」以上、生涯の手にできるお金はすぐに計算できてしまい、その数字は「結婚する」「子どもは二人以上」「全員大学まで出す」「一戸建て」「自家用車」「家族旅行に行く」などはとても叶えられないとわかります。

「典型的な人生」を歩むとそもそも詰んでいる、というなんとも馬鹿げた状況です。また結婚というのは絶対にうまくいく保証もなく離婚もあり得るわけで、万が一そうなったら困窮に拍車がかかります。そりゃ不安で結婚などできるわけがありません。

「経済的な自立」というのは、一般的に考えられているより多くのお金を必要とします。高度経済成長があって多くの人が経済的に潤っていたから、バンバン人が増えた、というのが現実でしょう。今はそれが逆流しているわけです。

また「1企業で働く」というのは、はっきり言って今の時代と合っていません。結婚ですら離婚があるのに、1企業で定年まで勤め上げられるとどうして信じられるのでしょうか?実際に40〜50歳くらいで肩を叩かれている友人を何人も見ています。

僕がフリーランスをしている理由の1つは「他人に人生の舵取りを委ねたくない」からです。勤めている企業の業績が傾いたからといって、人生も一緒に傾きたくありません。だから事前にリスクを取って、より致命的なリスクを回避しています。

フリーランスは決して楽な道ではないのでお勧めはしませんが、副業などで他社とも仕事をして、所属会社からの評価だけではない「市場での自分の評価」を知ったり、せめて「私は本当はどう生きたいんだろう」というのを考えてみるのが、この地獄から脱出するきっかけになると思います。

「私はもう若者じゃないからな…」という方も諦めないでください。人生で一番若い瞬間は、今です。過去は変えられません。今から変えたら、この先の人生は変えられます

そうやって変化の道を歩む人たちがこの「地獄」の社会を変革すると僕は信じます。そのために僕も「自立した人生を歩みたい個人」を支援する活動を続けていきます。

ではまた。


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