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世界に虹がかかる日

虹について

現在、世界中で「虹」のシンボリズムが広がっている。

新型コロナの感染予防対策ポスターや、LGBTQ、SDGs、一応言論の自由をテーマにした番組である5時に夢中など、世界中で天候に関わらず虹を目にすることが増えたことは、みなさんの肌感覚でもわかるのではないだろうか。

実は虹はもともと世界の神話において、ある特徴的な意味を持つシンボルであり、その意味を知ると、2020年に全世界に新型コロナのフェイクパンデミックを仕掛けた彼ら支配者達が、なぜこの虹のシンボリズムを積極的に世界に広めたのかが見えてくる。

まず虹は、神々の世界と人間の世界をつなぐ(統合する)架け橋としての意味を表している。

北欧神話において虹は、神々の地アスガルドと人間の世界ミッドガルドの間の架け橋を意味しており、ニューエイジにおいてはシャンバラ、霊的ハイラーキー、人類という三つの偉大な霊的センターを統一させる惑星的な架け橋として虹が登場する。

シャンバラは西洋ではシャングリ・ラとも呼ばれ、神の意志が集中されている場所を表している。シャンバラで神の目的が決定され、神の王国である霊的ハイラーキーに住む神の霊的な執行者を通して、人類の世界が新時代へと導かれていく。

また、錬金術において虹は、黒色化(ニグレト)の試練の時が過ぎ、完全なる白色化の段階であるアルベトが近づいていることを表すシンボルである。(孔雀の尾)

アルベトすなわち白い石の段階に至ると、虹として出現した多色が白色という一色に統合され、魂の完全なる固定と受容が達成される。

すなわち支配者達の崇める神の目的である、完全なる新時代(ニューエイジ)へと移行するための架け橋、グレートリセットの段階を表すシンボリズムが虹なのである。

虹のシンボリズムは、架け橋だけを表すのではなく、蛇や竜とも密接に結びついている。

例えば、北アメリカの虹の蛇アイダ、オーストラリアのアボリジニの虹蛇、中国でも虹は蛇や竜の一種とみなされていたが、虹蛇は両性具有の神であり、父母なる神であって、ニューエイジにおいては両性具有をも表している。

虹と陰陽は、ともにニューエイジの象徴であるが、それらは反対のもの、とくに男性と女性の相補性を表しているシンボリズムである。

すなわち、神と人、善と悪、男と女、他者と自己などの二元性を統合し、一なる神(一者)、ワンネスなる世界である新時代への移行を示すシンボリズムが虹なのである。

LGBTQは虹の旗を用いるが、これは性別を男か女かという2つに分けるのではなく、その移行段階(グラデーション)に位置する人々を認めて欲しいという主張であり、ゲイ・レズビアン達の多様性(Diversity)を象徴している。

1978年に初めて使用されたオリジナルのレインボーフラッグは8色であり、これは当時、アメリカで東洋神秘主義に傾倒していたヒッピームーブメントの影響をもとに作成されたものである。

ピンク:sexuality(セクシャリティ)、赤:life(生命)、橙:healing(癒し)、黄:sunlight(太陽)、緑:nature(自然)、ターコイズ:magic/art(魔術/芸術)、藍:serenity/harmony(平穏/調和)、紫:spirit(精神)を表していた。

なぜ太陽や魔術が8色の中に含まれているのか、察しが良い人はわかるはずである。

これもニューエイジにおける両性具有性、統合を表すシンボリズムである虹と起源を同じくするものである。

これらは、実はすべて聖書の教えと教会を破壊して、ワンネスなる神を礼拝する全体管理社会を実現するための支配者達の巧妙な作戦であった。

スピリチュアルの源流である、ニューエイジの名付け親であるアリス・ベイリー(後1880-1949年)自身が、魚座の時代(キリスト教の時代)が終焉し、新時代である水瓶座の時代に移行すると主張しているわけである。これが日本で去年から流行っている「風の時代」というものだ。(この辺りは以前書いたので詳細省略)

支配者達にとって聖書(聖書だけ)は非常に都合が悪く、どうしてもその根幹教義を受け入れることが出来ないので、未だに抵抗を続けて、その教えを封じて(統合して)新時代を樹立しようとしている。

しかし、聖書は上記の虹のシンボリズムが表す意味に対して、あらかじめ正反対の教えを語っている。

誤解のないように言うと、時系列的に聖書が支配者達の思想や計画に反対したのではなく、支配者達が聖書の教えに徹底的に反対して自らの計画を推し進めてきたのである。

聖書では虹蛇のように両性具有の神ではなく、父なる神を礼拝しており、人は創造の初めから男と女とに創造されたとされている。(エペソ4:6、マルコ10:6)

また聖書では、男女の違いだけでなく(差別ではない)、神と悪魔、正義と悪、聖と俗、生と死、神の祝福と人間の罪や悪に対する神の裁き、天国と地獄などという二元性を非常に重要視している。

人ではなく、世界を創造した神が定めた善悪があり、聖書は良いことは良い、悪いことは悪いということをハッキリ人類に対して区別して教えているのである。

さらに聖書では、蛇や竜はサタン(悪魔)の象徴であるとされている。(黙示録12:9, 20:2)

聖書において虹は、大洪水の直後に初めて登場し、もはや大洪水の水で人類を滅ぼすことはないという神の永遠の契約を表している。(創世記9:11-16)

このように、虹の表す意味は聖書と支配者達の支持する神話とでは全く異なるのである。

支配者達は、神に反逆し、神が定めた善悪を統合して破壊することによって、自らが法となり、自らが神のようになって世界を支配することを選択した。

彼ら支配者達の教えは、善も悪もない、神も悪魔もない、または悪魔は本当は悪くない、悪魔が居ないと神は善で居られない(必要悪)などという教えであり、世界に無法地帯と無秩序を生み出し、混乱と争いを意図的に作り出すによって大衆を支配するという教えである。これが全体主義(ワンネス)だ。

私は虹を目にした時、この二つの意味が頭に浮かぶが、僕は神の永遠の契約を思い出すことにしている。

主要参考文献:
・人類の宗教の歴史 : 9大潮流の誕生・本質・将来:フレデリック・ルノワール 著, 今枝由郎 訳,トランスビュー, 2012.1
・世界宗教史 1 (石器時代からエレウシスの密儀まで上) :M.エリアーデ 著, 荒木美智雄(他)訳,筑摩書房, 1991.6
・世界宗教史 2 (石器時代からエレウシスの密儀まで下) :M.エリアーデ 著, 松村一男 訳,筑摩書房, 2000.4
・世界の歴史 1 人類の起原と古代オリエント:大貫良夫、渡辺和子、尾形禎亮 著,中央公論新社, 2009.4
・世界の歴史 3 古代インドの文明と社会:山崎元一 著,中央公論新社, 2009
・世界の歴史 4 オリエント世界の発展:小川英雄、山本由美子 著,中央公論新社, 2009.12
・世界の歴史 5 ギリシアとローマ:樺山紘一, 礪波護, 山内昌之 編,中央公論社, 1997.10
・ヘロドトス 歴史 上:ヘロドトス著,松平千秋 訳,岩波書店,1971.12
・現代世界宗教事典 : 新宗教、セクト、代替スピリチュアリティ:クリストファー・パートリッジ 編著, 井上順孝 監訳, 井上順孝, 井上まどか, 冨澤かな, 宮坂清 訳. 悠書館, 2009.12
・魔術と占星術 (ヘルメス叢書 ; 7),:アルフレッド・モーリー 著, 有田忠郎, 浜文敏 訳,白水社, 1978.11
・錬金術のイメージ・シンボル事典:リンディー・エイブラハム 著, 大木富 訳. アルファベータブックス, 2017.10
・悪魔と両性具有:M.エリアーデ 著,せりか書房, 1973
・イメージとシンボル:M.エリアーデ 著, 前田耕作 訳,せりか書房, 1971
・図形と数が表す宇宙の秩序:ルイ・グロース 著, バラ十字会日本本部AMORC翻訳委員会 翻訳監修,現代書林, 2020.12
・ニューエイジの歴史と現在 : 地上の楽園を求めて,レイチェル・ストーム 著, 高橋巌, 小杉英了 訳. 角川書店, 1993.11
・ニューエイジについてのキリスト教的考察:教皇庁文化評議会, 教皇庁諸宗教対話評議会 著, カトリック中央協議会司教協議会秘書室研究企画 訳,カトリック中央協議会, 2007.4
・神秘主義への扉 : 現代オカルティズムはどこから来たか,ピーター・ワシントン 著, 白幡節子, 門田俊夫 訳,中央公論新社, 1999.10
・現代オカルトの根源 : 霊性進化論の光と闇,大田俊寛 著,筑摩書房, 2013.7
・ハイラーキーの出現 上:アリス・ベイリー 著, AABライブラリー 訳. AABライブラリー, 2006.3
・ハイラーキーの出現 下:アリス・ベイリー 著, AABライブラリー 訳. AABライブラリー, 2006.3
・虹と市-境界と交換のシンボリズム:小野地健
・聖書 : 新改訳 3版,新改訳聖書刊行会 訳,日本聖書刊行会, 2003.11


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