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ピアノ教室におけるお月謝マナーについて


新年度になり、きちんと知りたいという方も多いようなので一般的なマナーと私の考えについてまとめました。




案外、お月謝の渡し方やマナーについては誰かから教えてもらう機会というのも少ないのではないかと思います。



一般的なマナーとしては


「お月謝は決められた日に遅れずに渡す」
「お札の向きは揃えて入れる」
「お月謝はなるべく新札で」


といったところでしょうか。



これらは直接、個人の先生に習っている場合のマナーです。



大手企業や会社が運営している音楽教室などでは、お月謝は引き落としのところも多く、先生のお顔を見て渡すことは少ないですから、その場合はあまり気を付けることはないのかもしれません。




「お月謝は決められた日に遅れずに渡す」というのは勿論のことですが、お札の扱いについては知らない場合もあるかと思います。



「お月謝は新札で」というのは、一昔前まではピアノ教室とは礼儀や作法を学ぶ場でもあったため、きちんと先生から指導を受ける場合もあるでしょう。



ただ実際問題、毎回新札を用意するというのも大変な話で、とても労力のいることだと思います。



私の教室では、それほど厳しく指導することはありませんし、必ずそうして下さいということも今のところ思っていません。


(もちろん前もって準備してくださったんだなと思うと嬉しい気持ちもあります。)


それよりも、保護者の方が準備してくださった大切なお金をポイっと渡してしまったり、雑に扱ってしまうことのないように伝えることの方が大事だと思っています。


では「お月謝」というものについて、どのように考えればいいのか?


私は、お月謝とは生徒から先生に渡す「お手紙」だと考えるのが良いのではないかと思っています。




誰かにお手紙を書くときは、みんな相手のことを思い浮かべながら、可愛い便箋や綺麗な封筒を選ぶと思います。



受け取る側に失礼のないよう、送る側の気持ちが相手になるべく伝わるように心を込めて書くのではないでしょうか。






「相手のことを思いやる」

どんな場面でも大切なことだと思います。


「お手紙を書く」「贈り物をする」「挨拶をする」

他にもさまざまな人付き合いの場面に共通して言えるのは、相手が居るということです。


つまりレッスンもまた、人と人とのお付き合いなのです。


単にお金で繋がるだけの関係性ではないということですね。

そのためお月謝はただの支払いだと考えるのではなく、先生に日頃の感謝を伝える機会だと考えてみれば、お互いにとても気持ちの良いものになるのではないかと思います。



そして受け取る側の先生もまた、生徒一人ひとりの顔を思い浮かべ、たくさんの準備をし、どうすれば相手にとって価値のあるレッスンができるかと常に勉強を続けています。




このようにお互いがお互いのことを考え、思いやり合いながら過ごすことができれば、レッスンはお月謝以上の価値を生み出すものになるのではないかと思います。




もっとも、今は手紙を書くという行為自体あまり馴染みがないかもしれませんが、このデジタルの時代だからこそ大切に受け継ぎたい「心」というのは忘れないでいたいと思います。



何でもスマートに済ませるようになった現代に、

「相手の顔を思い浮かべる」

ということを改めて考える、そんな機会が少しでも多くあればいいなと思います。




何が正解か、常識かということよりも、

きちんと相手を思いやり、日々の感謝の気持ちを持って渡せていたらそれでいいのだと思います。

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