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髪はしばらく切らないクジラの話

 それでも僕は、銀色の丸い円盤に刻まれたデータを大きなリンゴに取り込んで雲で同期し平たい電子石版で音楽を聴きたい。

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 ここ数年、Apple Musicのサブスクリプションを契約している。

定額制音楽サービスが普及する前から、収益化に対応するずっと前から、YouTubeでいい音楽を探していた。 売れている、いないに関わらず、仮にインディーズのバンドでも映像に歌詞と楽曲をのせてMVという形でパッケージングし、誰でも気軽にアップロードできる時代だ。

また、SpotifyやLINE MUSIC、Google play music、Amazon Music、など近年様々なサブスクが登場した。片手に収まるスマートフォン1つで何百万曲もの音楽が聴ける夢のようなサービスが手に入った。

今日は、僕が最近お気に入りでリピートしている曲について語りたい。(音楽ライターではないのでお手柔らかに。)

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Hump Back 「LILLY」

 まず、もっともキテいる大阪出身3ピースガールズバンド、「Hump Back」。
彼女らとの出会いはYouTubeだった。

初めて見たのは「月まで」という曲。もうこれは一目惚れだった。YouTubeの"あなたへのおすすめ"は優秀すぎる。ぜひこちらも検索してほしい。

 さて、上のMVはメジャー初のフルアルバム「人間なのさ」に収録されている「LILLY」という曲。楽曲の短さといい、スピード感、疾走感が「月まで」に似ているが、アルバムの1曲目にふさわしい力強いサウンドとリリックに昇華されている。

「夜を越え 朝迎え 君に会えたらそれでいいや」

決して投げやりではなく「月まで」

わかってたんだ 
遠ざかるそうだよな  君が遠い  
迎えに行くよ 今はどこだい?
朝が近いんだ

と叫ぶような歌詞にある、どこか本当は自分から朝を迎えてなにかにたどり着きたい。探したい。という希望の歌詞にも聴こえる。

また、「星丘公園」のこのサビ前のフレーズはHump backの中でも特に好きなフレーズ。

このまま夜が明けずに 
君が君でいられますように
このまま朝が来ても
僕が僕でいられますように

夜景の描写を想像したり、内省的でどこかやるせなさ、せつなさを包有して沁みるような、だけれどちょっと希望にも満ちた光を歌っているフレーズにも通じる。

希望を歌いすぎたり、ポジティブすぎる曲はどうしてもリアリティが欠如し苦手だが、こういう叙情的な詩が好きだ。

僕が好きなロックバンドに共通していることかもしれない。

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ちなみに、サブスクでの配信はまだないようなのでタワレコに足を運んだ。サブスクにあったとしても、アルバムはマストで買っていただろう。少しでもいい曲を作っているアーティストに貢献したい。

初回限定版についているDVDも楽しみだ。日比谷野音は「ヤバくて、ヤバかった。」

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