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01.朔

朔。
solesのファーストアルバム「I don't want you to be dyed like that shining black」の1曲目。


この曲は3回目のレコーディングを控えてた5月頃に、ユウスケくんがピアノの弾き語りで作ってきた曲。朔には始まりという意味があるらしく、アルバムの一曲目にしたいと言ってました。
この頃はまだアルバムの全体像もぼんやりしてて、どんな作品になるんだろうとフワフワ宙に浮いてましたが、一曲目が決まることにより、地に足をつけられた気がします。

そこからアレンジをしていくのだけど、なるべく弾き語りのイメージを崩さずに、少しずつ音を入れていきました。
水面に映る光のようなシンセの音、水滴の落ちる音から始まり、静かにドラムが入り、バイオリン、そしてベースが足されていく構成です。
割とすんなりハマってしまったので、最初に作ったアレンジからはほとんど変わりないです。

この曲ではコーラスが入っていないので、広がりを作る為に大サビでバイオリンが対旋律で鳴っています。対旋律というものは主旋律(歌メロ)に対して、違うメロディのものです。
アレンジとしてはストリングスで対旋律を鳴らすのは王道の手法ですが、ロックで育ってきた人間なので、こういう事は意識してやってきてなかったです。
なので歌メロと違うメロディが鳴ってるのは、新鮮に感じます。

こうして出来た「朔」という曲はアルバムの一曲目にふさわしくなったんじゃないかと思います。アルバムの最後の曲「グッドナイト」からまた一曲目に戻っても、繰り返し何周も聴けるように。そんな曲になりました。


最後に朔の意味について。

朔(さく、英語:new moon)とは、月と太陽の視黄経が等しくなること、また、その時刻のことである。現代的な定義での新月(しんげつ)と同義である。
(Wikipediaより)

このような意味とは知らず、偶然にもアルバムのジャケット写真にも月が使われてます。そんな作品の一曲目が朔であることは必然だったのかもしれません。たとえ後付けでもね。

solesのファーストアルバムの始まりの曲。
これが僕たちの始まりの曲。

(いしつかねこ)

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