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命の長さ

長男が満を持してお小遣いで購入し
家族に迎えたカブトムシ(カブちゃんが)
何と1日で亡くなってしまった。

ホームセンターから迎えたので
そもそもどのくらい生きるかも
分からなかったのだけど
よもや1日…。

長男は静かに泣いた。

はじめ、
「ママ ちょっと上に行きたいな~」
と明るく言っていた彼が
廊下で我慢しきれずに泣き出したときは
私まで鼻がツーンと…。

幸い夫が在宅していて
次男は任せて
長男のケアに回れてゆっくり話ができて
本当によかった。

正直、ホームセンターさん頼むよ…という
気持ちがなかったとは言えないけど…。

誰も悪くないが故にやりきれない。
(多分、適切に飼育はできていたはずなので)

購入に至るまで長男は
すごく頑張った。(私目線)

カブトムシを飼いたい!となったとき
夫から出された課題はA4 2枚の質問票。

それに答えるべく、図書館に行き、
調べて質問状を書き込み
夫にプレゼンをして。

無事にGOが出た後、
私とホームセンターに行き
道具や餌にいくらかかるのか調べて
お小遣いで足りるか相談して。

ホームセンターで虹色クワガタを見て
目移りしそうになるのをこらえながら
(アシストしたけど)
カブちゃんを家族に迎えたのだ。

「そっか~死んじゃったんだね」と
あっけらかんとして見えた彼が
みるみる涙を浮かべる姿を
思い出すと、もう、今も書いてて泣きそう。

子育ての中で、私は
早めに話しておきたいテーマが3つあって
その1つが命だった。
(他については機会があったら)

日常的に絵本で取り入れてみたり
話してみたりしていたのだけど

長男にとっては
命が消えて無くなるのを
目の辺りにしたのは
これが初めてだった。

どう話したらいいんだろうと思いながら
ゆっくりと長男と話す。

長男は
「うちにきて幸せだったのかな…」


「どうだったかは
カブちゃんにしか分からないけど
ママはうちに来てくれてうれしかったよ。
だから、ありがとうって思ってる。長男は?」

長男
「うん… 僕も幸せだった」

落ち着いた長男に
夫からも話してもらった。

夫は小さい頃から
生き物に囲まれて生きてきたタイプで
歴代の家族を写真を見せながら
長男に彼らを紹介して
彼らとの別れについて語った。

「命の長さは誰にもわからないんだよ。
だから大切に思うんだ」

夫の話を聞いていた長男が泣き出す。

私も泣きそうになったけど
ぐっと我慢。
ここは私が泣くところじゃない。

たった1日だけど
私が6年掛けても
長男に伝えられなかったことを
教えてくれたカブちゃん。

ありがとう、感謝だよ。
もし、生まれ変わって
またカブトムシだったら
今度こそ、うちで長く暮らしてくれよ。
高い昆虫ゼリー買っとくから。

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