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誰でも経験する不思議なこころの状態|解離にはいろいろある。

頭の靄が晴れて来たのですが、今度は恋人に露がかかって来たというか、自分を膜で覆うんじゃなくて恋人を透明な膜で覆って接してる気がします。厚さ 10~20 センチくらいでしょうか 。ブヨブヨのスライムみたい素材で声や輪郭がぼやけます。

質問者さんの「感じ」はどういうものでしょうか。整理すると、

  • 以前は、自分の頭にモヤがかかっていた

  • 今は、頭はクリアだが、相手の姿がおぼろ気である。声がくもっている。

以前の状態は解離であり、今の状態も解離であるように思います。では何が違うのでしょうか。

※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■内側あるいは外側へ解離すること

解離には、内側に解離する場合と外側へ解離する場合があります。内側へ解離する話は、柴山雅俊 先生の「解離の構造」に詳しいです。これを着ぐるみ解離と名付けたのは高間です。造語なので他では使えません💦

  • 内側への解離とは、着ぐるみを着ているように自分の本体から内側に離れる場合です。
    表現としては、自分が着ぐるみを着て外を見ている、ゼリー(スライム)の中に入ったようで、その中から外を見ている感じです。

  • 外側への解離とは、幽体離脱のように自分が自分の体の外側へ解離するケースです。
    解離しているため、感情や感覚を感じることができないために、外側の世界へのリアル感が薄い状態です。
    世界全体に霧がかかったように見えています。

このように解離を見ていくと、質問者さんの解離は、

  • 以前は、自分の頭にモヤがかかっていた⇒外側へ解離している

  • 今は、頭はクリアだが、相手の姿がおぼろ気である。声がくもっている。⇒内側へ解離(着ぐるみ解離)している

と言えるのでしょうか。着ぐるみ解離のが解離度が弱いと言われており、程度としては軽くなってきているのかもしれませんね。

■一般的な解離の定義

専門的に解離を論じると、次の2つに分かれます。

  • 離隔

  • 区画化

離隔とは、自分や身体が、外の世界と分離している感じがする意識変容状態です。ボーッとしている、夢をみているよう、自分の実感がない、膜を通して外を見ているようだ、自分の身体感覚がない、などの症状です。内側あるいは外側へ解離している状態です。

区画化とは、自分の行動や考えをコントロールできなくなり、生活に支障をきたす状態です。健忘、多重人格、手足が動かない、目が見えない、マヒ、運動障害、幻覚などです。大きく外側へ解離している状態です。

解離の詳細は、こちらの記事をご覧ください。▼
幽体離脱と解離性障害(愛着障害)

着ぐるみ解離は「離隔」に属するものです。着ぐるみ解離に関する詳細は、こちらをご覧ください。▼
【多重人格は怖い?人狼?】解離症という不思議な症状のカウンセリング

■まとめ

  • 自分の体の内側へ解離するのは「着ぐるみ解離」であり、解離の程度としては弱い。

  • 解離には、離隔と区画化があり、離隔のほうが程度としては弱い。

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■他の助けを求めるのもいいでしょう

もし、あなたが現実を生きている感覚が薄い場合は、臨床心理士などの心理の専門家にアドバイスを求めるとよいでしょう。時間はかかるかもしれませんが、あなたのカウンセリングがうまくいきますように。

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