自裁とは?|どういう人が自らを裁くのでしょうか【結論】社会に甘えない人

【質問】自裁という言葉を先日はじめて知りました。自らを裁く人とは、どういう人でしょうか。普通の人も自分に厳しいとそうなりますか。それとも養育歴が関係してるのでしょうか。だとしたら、どう育った人なのでしょうか。

※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼

【お返事】辞書を調べると、自裁とは自殺のことです。けれど一般的な「自死」という言葉を使っていないところに、意味があると思います。自裁と自殺の違いについて解説します。また自裁する人の特徴を考えてみましょう。

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■自殺について

自殺は、普通の人でもしますし、普通でない人でもします。普通でないとは、なんらの精神疾患を抱えた人のことです。普通の人でも、抑うつ的になってくると自殺をするのです。

つまり、どんな人でも自殺する可能性があります。あるいは、自殺のフリをしていて、うっかり(失敗して)死んでしまう人もいます。すべて自殺です。ですから、自殺する理由は無数にあるわけですね。

ですから自裁を自殺の意味だけに使えば、誰でも自裁することになります。けれど、自裁という言葉を使うからには、自殺ということとは違うのでしょう。その区別を考えてみます。

■自裁について

自殺を英語でいうと suicide です。自裁は self-determination (自己決定)の意味もあります。この自己決定とニュアンスは「自殺」にはないものです。自裁を考えるさいの、キーワードになるでしょう。

さて、漢字の意味は、その字の通り「自分を裁く」ですね。心理学的に言うと、超自我による裁きになります。超自我とは、自分(自我)を検閲している司法機関のようなものですね。その超自我が裁くことを「自裁」と言います。

では、自分の何を裁いているのでしょう?

■自裁が裁くものは「甘え」です

自分を「死」という行動をもって裁くわけですので、自分に対して厳しい視点が入ります。ここには【自分の甘えを許さない】という姿勢があるでしょう。つまり、甘えが出てきている自分を許さない!とやるわけです。

ということは、どの程度の甘えなら許せて、どこからが許せないのでしょうか?

この線引きは、自裁の人は【社会へ対しての甘え】を許さない人々かもしれません。

例えば、最近、社会へ対して怒りをもった人が増えています。自分も死ぬことを想定しながら、無関係な一般の人を巻き沿いにしながら事件を起こしたりします。こういう社会への怒りを抱いている人は、社会に対して甘えているわけです。「オレのことを放っておくな、オレの主張を聞いてくれ!」と甘えているわけです。こういう人は自殺はしますが、自裁はしないでしょう。自分を裁いていないわけですから。

■誰が自裁するのか?

すると自裁する人は、社会へ甘えることも許さずに生きている人々と言えるかもしれません。甘えることを許さずに、死ぬことを自己決定して、死んでいくのです。

このくらい厳しい生き方をする人々は、質問者さんの言うように、成育歴が大きくからんでくるでしょう。普通の人は甘えの中を生きていますから。では、どんな成育歴なのか?それはコレと明確には言えませんが、私のブログを読んでくれている方々には、ピンとくる話かもしれませんね。

しかし、自裁する可能性のある人も、自分の厳しさに気づいて甘えられるようになると、自裁する場所からは遠ざかっていくでしょう。自裁からも自殺からも縁遠くなるでしょう☺

■まとめ

  • 自裁する可能性のある人は、自分の甘えを許せない人

  • 厳しい生き方をする人は、自裁もするかもしれない

  • 自裁しそうな人に甘えが出てくれば、自裁や自殺から遠ざかる

⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。

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