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半世紀の人生で初めてであった言葉「まかたする」

みなさん、突然ですが、方言と標準語をきちんと理解していますか?

北海道人には標準語だと信じて疑わない言葉がいくつかあります。(少なくとも私の中では)

例えば「投げる」

「ゴミ投げておいて!」

と本州出身者に言ったら、

「えっ?いいの?」

と言いつつ、本当に投げ返してきて、お互いにびっくりした!!

なんて、話がよくあります。

私も中学生くらいまでは

ゴミは「投げる」が標準語だと信じて疑いませんでした。

そんな私も大人になり、標準語と方言はきちんと区別できるし、TPOに応じて使い分けもできる!

なんて、思っていたんです。

ところが二十歳を超えたある日。

「『手袋をはく』は、「正しくは『手袋をはめる』なんだって!」

ええええー!何ですとー!

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『手袋をはく』が方言だと知ったあの日の驚き!!

広辞苑では手袋は「はめる」となっていると知った衝撃。

ちなみに2018年のJタウン研究所にこんな記事を見つけました。

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これを見ると、「はめる」が標準語というよりも、地域によって結構違っていることがわかります。

そして、2022年9月28日、人生を57年生きて初めてであった言葉があります。

それが

「まかたする」

なのです。

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半世紀の人生で初めてであった言葉「まかたする」

たまたま向の席の先生と何かの世間話をしていたら

「ばんきり言われていたからさあ・・・」

と懐かしい言葉が。

「えっ?ばんきり?久々にその言葉聞いたわ!おじいちゃんおばあちゃんぐらいじゃない?その言葉使うの?」

「ばんきり」についてはギリギリ意味はわかりますし、話の文脈からもわかります。

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しかし、同い年(57歳)の彼女は、さらに難しい言葉を投げかけてきたのです。

それが

「まかたする」

なのです。

「えっ?マ・カ・タ・ス・ル?」

もう日本語としての響きには聞こえません。

「57年間生きてきて初めて聞いたよ!その言葉?北海道内でもあなたの出身地域の空知でしか使ってないのでは?」

と私が返せば、

「何何?マダガスカル🇲🇬?」

別の先生が話に参戦。

「俺も半世紀生きてきて初めて聞く言葉だわ」

どうですか?みなさんは?

「まかたする」

なんて聞いたことありますか?

っていうかないですよね。(多分)

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「まかたする」は北海道弁

ところが、同僚が調べたら、

「まかたする」

は方言辞典に載っていた!!

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まかたするは炭鉱の言葉!?

この言葉を聞いてい育った彼女は空知の出身。

北海道の空知地方は、夕張などかつては炭鉱で栄えた町がたくさんあります。

そこで私は何の根拠もないけど、

「まかたする」は炭鉱で広まった言葉ではないか?

そんなことをふと思ったのです。

炭鉱って「採算」重視で、結構なリスクがありながらも、ガシガシと採掘していたイメージがあったからです。

全くの、勝手な推理ですけどね。

北海道は、道外からの移住者が多いので、ひょっとすると九州の炭田辺りから移住してきた人達の間で使われていたのが、始まりだったのではないかと。

もう、ここまでくると妄想ですけど。

「うちの地元でも『まかたする』って使ってるよ!」

そんな人がいたら、ぜひ教えてほしいです😄

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時代と共に自分の言葉も変わる

予備校時代

「いやあ、参ったっちゃ!」

と言った瞬間、クラスメイトが

「うる星奴ら」のファン?

と聞き返してきました。

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(ラムちゃんの口癖が「だっちゃ」だったのです)

「えっ?君らは『ちゃ』って言わないの?」

なんて会話した記憶があります。

でも、今は語尾に『ちゃ』はつけません。

そういえば、大学生くらいまでは

「したっけね!」(じゃあまたね!)

を使っていたけど、今は使いません。

自分の中でも使う言葉はどんどん変化してますね。

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方言でないとしっくりとこない言葉

時代と共に変わる言葉。

自分自身もその時代によって使う言葉は変化しています。

しかし、方言の中には標準語に置き換えるとどうしてもしっくりこない言葉もあります。

例えば、『はんかくさい』

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「はんかくさいことするな!」

っていうのと、

「馬鹿なことするな!」

って意味は同じだけど、どうもハラ落ちしません。

その他、私の中ではこれ以外だとしっくりこないのが

『あずましくない』

です。

これ『あずましい』の否定系です。

あずましいは標準語で言うと

「丁寧」「安楽・安寧」「ゆとりがある」

という意味で、その語源は

「吾妻しい」→「妻のそばにいるようなリラックスした気持ちを表した様子」

なんだそうです。(これって逆の意味になる人もいるのでは?なんて思っちゃました😅)

北海道では圧倒的に否定形で使われます。

ただ、若者は使っていないと思われます。(現に生徒言っているのを聞いたことがありませんから)

こんな時に使います。

新規開拓のお店に入ったものの、料理はそこそこ。でも、なんか違うな?このお店。

って言う時ありますよね。

なんか落ち着くない。とか、しっくりこないとか。

そんな意味を

「あずましくないよね」

とたったの一言で全てを言い尽くすことができるのです。

ただ、その意味を理解してもらえるか?

そこにはジェネレーションギャップが存在しているかもしれません。

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終わりに

僕らは訛っていないし、標準語を喋っている!

北海道弁を標準語だ!と信じきっていたら、高校の時の修学旅行で

東京の子に

「訛ってる!」って笑われたことを思い出しました。

「あいつ、はんかくさわ!」

って思いました😆

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※標準語で書いたつもりですが、方言バリバリかもしれない物語がこちら


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