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友達関係を長く続けるには頻繁に会わないことは正しかった(実体験)

 以前に、『友達関係を長く続けるには頻繁に会わないこと』というタイトルで僕の思う人間関係の築き方を述べた。

簡単に要約するとこんな感じ。

・仲良くなるにはそれなりの時間とコンタクトが必要になるけど、
関係の崩壊はほんの些細なことで起きてしまう
・SNSの普及など、現代は簡単に人に会えるが、いい関係を保つのは難しく、
反対に壊れるのはより簡単になっている印象を受ける
・関係の長続きの方法の一つとして、
「頻繁に会いすぎない」「連絡も頻繁に取りすぎない」ことではないか。
相手の悪いところを必要以上に目にすることがないから。
・お互いがお互いをリスペクトし続けるには別々の道を進むのもあり。
必ずしも同じ方向を向いている必要はない。
・会うペースは互いに話し合ってベストを探せばいい。
連絡や電話の頻度は会う回数より増やしても良さそう。

 幸いなことに、この記事がもっとも読まれており、まだ話が一区切りしていなかったから、今回は僕の仮説の検証結果を話していきたい。
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 友達は去年春にワーキングホリデー(ワーホリ)でヨーロッパに旅立った。
その当時彼とは出会って1年半で、それまではお互い日本で生活していた。そのこともあって、1ヶ月か2ヶ月に1回のペースで定期的に会っていた。

これまでは国内にいたから、会おうと思えばいつでも会いにいける距離から、これからは物理的に会いにいけない距離へと変わった。

このとき僕には一つの懸念が生じた。
「会う機会が極端に少なくなることで関係が希薄になるのではないか」と。

彼は新しい環境で新たな人間関係を作るだろう。
そのことで僕のことを忘れるのではないかって。

結局のところ、そんな心配は杞憂だった。

結果的に、1ヶ月に1回くらいの頻度で電話をしていたし、
必要に応じて連絡を取っていただけで十分だった。

むしろ、こうして適度にコンタクトを取ったことで
互いの関係は深まっていくのが肌で感じられた。
お互いの存在のありがたみや、長所を改めて再認識できた。

お互いのことを伝えあう手段があれば、それは本当の(心の)「不在」ではない。
お互いに離れていることによって、充実した、広がりのある生き方を得ることができた。
別々の場所にいることが、2人の意志の結びつきを、より豊かにしていたと思う。

モンテーニュ 『エセー 』

哲学者のモンテーニュが残した一節は、
僕の感じたこととまさにぴったりだった。

 彼はワーホリを終えて帰国し、先日半年ぶりに再会した。
特別なことをしたわけでもなく、ただ普段通りの会話をしただけ。
でもいつもと違うのは、同じ空気を吸い、同じ方向を向いて話す。
これが直接会った時にしかできないことで、
僕に安心感と幸せな瞬間を与えてくれた。

時間をかけながら、本音で話し、本気で向き合ってきた。
そういった過去の積み重ねがあれば、頻繁に会わなくても
関係を深められることを今回学んだ。

 次は僕がワーホリで海外に旅立ち、
またすぐに離れ離れになっているけど、
僕はもう2人の関係においては何も心配はしていない。

次はいつ会えるかわからないけど、
次の再会の楽しみが僕の生きる活力になっている。



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