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これからの未来、わかることとわからないこと③


 とうとうやってきた、梅雨の季節が。雨が降るだけなら何にも問題はないけど、あのジメジメと水分を多く含んだ湿気という天敵には何年経っても慣れることができない。


ほんと、この時期のうっとうしい湿度の高さと低気圧は身体の内に秘めてるエネルギーを枯渇させて一日中やる気を奪いやがる。いままで普通にできたタスクや運動などがすごく負担に感じるし、メンタルを維持するのがとにかく難しい。


今日書こうとしている記事も、内容は決まっていたのに、気が向かず手付かずになっていた。さすがにこのまま引きずるとマジで書かなくなってしまうから、そろそろ熱を入れることにする。


前の記事は以下の通り。



 最近は『ワークシフト』を取り上げていて、2025年に訪れるであろう未来について自分の思うことをだらだらと書き綴っている。第3弾となる今回は、5年後に起こる可能性が高い「明るい未来や側面」を著者のリンダ・グラットンは3つ挙げているから順に見ていくことにする。

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 1 コ・クリエーションの未来


「コ(co)」とは日本語にすると、「共同で、ともに」といった意味になる。つまり、コ・クリエーションはお互いに協力しながら問題解決や仕事を行なっていくことを言う。


これだけ聞くと、なんにも新しいことはないやんと思うかもしれない。確かに100年以上前に起きた産業革命をきっかけに、機械の大いなる発達によって大量生産が可能になった。だからと言って人手を削減して機械だけに頼ればいいわけではなく、大量のモノを作るのに多くの人の協力を必要としてきた。


しかし、テクノロジーの発展や急激なグローバル化によって、一つの拠点で共同作業や仕事をする必要はなく、オンライン上でも可能になっている。


本書で使われている言葉を使うと「マス・イノベーション」が主流になり、これは大勢の人が共同で行うイノベーションを意味する。


はじめは少人数でアイデアの核となる部分を練り上げ、その後にプロジェクトに協力してもらえる人たちの助けや参加を呼びかける。この中にはプロジェクトに興味や関心を持っていて少しでも力になれたらと思って加わる人もいるが、他にも専門家の協力も交えてプランを修正・強化することでより確実なものに仕上げていく。


未来のイノベーションはある特定のグループや企業、政府によって単独でなされるものでなく「コラボレーション的、ソーシャル的」な性格を強く帯びて、地域や国籍に関係なく多くの人を巻き込むことで実現するものになる。ここが昔と大きく異なる点である。


問題というのはいつの時代になってもなくなるものではないし、解決→発生を繰り返しており、それらの問題がだんだんと一筋縄ではいかず複雑を極めており、それに対抗するには専門知識や技術、多くの人のアイデアや考えを用いて大きな課題に立ち向かっていく時代がやってくる。


 2 積極的に社会と関わる未来


ここ50年ほどはベビーブーム世代が社会を支え発展させてきたことは言うまでもない。また同世代の人が多かったことから、早い段階で「競争」を意識させられ、ポストを奪いあう傾向が強かった。


しかし、ここ数年はベビーブーム世代の定年退職や引退などによって世代交代が行われてきており、「Y世代(1980-95年生まれの人)」が社会の中核を任せられるようになりつつある。当然X世代(1965-79年生まれの人)が今でも社会の大半を支えていることを無視してはいけない。


現代ではテクノロジーの発達によって、世界の情報をいとも簡単に収集できるようになり(情報の正確性は今でも問題にならないことはないが)、世界に目を向ける若者が増えていることも事実である。


また、働き方も昔とはずいぶん変わってより多様化していることでY世代を中心に仕事、はたらくことに対する考え方も変化してきている。


つまり「バランスのとれたライフスタイル」を追求する人が増加しているのである。


一つ例を挙げると、ヨーロッパでは(当然すべての国ではないけど)「ギャップイヤー」と呼ばれる、高校卒業後に大学入学をあえて1年遅らせその期間に長期の旅や留学、ボランティアなどを経験できる期間を使って、バランスのとれた生き方を模索している人がいる。


俺の思い込みだっから申し訳ないけど、日本でも大学の卒業をあえて遅らせて休学を挟むことで自分の今後の生活、人生を考え直す人が増えているような気がしている。


実際、俺の周りの友達や知り合いでも休学を選択して、世界一周の旅に出たり、語学留学をしたり、海外ボランティアを経験したり、場所を問わず起業に挑戦している人がいる。


かくいう俺も今は休学中で、かつこのご時世のこともあって、今までにないほど自分と向き合う時間を確保して自分と社会との関わりについて考えている。(まだこれといった決定的なことは定まっていないけど、いろいろな可能性が見えてきた。)


 このように強制的に時間を自分で作って積極的に社会と関わるような未来を生み出す要因を著者はいくらか挙げている。


・自分を見つめ直す人の増加

他人との議論や内省(自分の考えや言動について深く省みること)を通して「私はいったい何者なのか?」という哲学的な問いを足がかりに、自分だけの人生の物語を形成し、そのストーリーに豊かさや奇抜さを加え独創性のある筋書きを描写するようになった。


・女性の地位の向上

これまでの、男性は外で働いて、女性は家で家事や子育てをするというライフスタイルはいくつかの国で常識ではなくなってきており、自分に幅広い選択肢と可能性を持つことで世界に貢献できると自負している女性が増えてきている。


事実、女性の社会進出も先進国では顕著になっており、広告やマーケティング業界では女性の占める割合が多い。それにより5年後の未来では企業で高い地位に就き、社会に大いに貢献する女性が増える可能性を大いに秘めており、それが実現すれば、若い女性にとって人生の模範になるような人物が大幅に増加するという。


・バランスのとれた生き方を選ぶ男性たち

さっきも言ったように、男性が労働だけをして生活する時代はすでに終わりを迎えており、仕事と家庭の両立を実現できるような方法、生き方を考え、選択している男性も増えてきている。


 3 ミニ起業家が活躍する未来

ここ最近になって、企業やビジネスを起こしたいと考え、実践している若者をよく見かけたり聞いたりする。大学生のうちに起業することは今ではそれほど驚くことではないかもしれないけど、早いと高校生や中学生でも個人事業主や社長として活躍している人もいることを耳にしたことがある。


技術革新やグローバル化(もう何回この言葉を使えばいいのか)に伴って働き方のパターンが大幅に増えたことは確かで、働く時間も自分で好きなように決められる人もザラにいる。


本書で取り上げているミニ起業家の例は、企業に雇われるという選択肢を取らず、大手企業のサービスを利用して独立した個人事業主を営んでいる。BASEやフリマとかはそれの最たる例だと思う。


なにを・いつ売るのか、だれに、どうやって宣伝するのか、値段をいくらに設定するのか、こういったことをすべて自分で決められる。


今後はこのようなミニ起業家は増加の一途をたどり、またミニ起業家をターゲットにしたサービスもたくさん提供されることはほぼ間違いないだろう。


ミニ起業家の特徴としては、たいていは自分の「好きなこと、熱意を抱ける」ようなことを仕事にしている。


よく、「「好き」を仕事にできるほど世の中は楽じゃないんだ」なんて偉そうに言ってくる人がいるけど、それは単なる戯言に過ぎず、自分がそういう世界を知らないことを堂々と晒しているに過ぎないと思っている。現代では「好きを仕事に」が可能な地域や国は探せば見つかるし、そういった仕事の数や種類は増えてきている。


 以上が明るい未来の3つの側面である。これらは著者によれば、「主体的に」動くことによって実現の可能性が高まる。そのため今後は自分で課題を見つけ、その解決方法を仮説を立てながら検証していくことが不可欠になってくるという。


人に言われたことだけをこなしているだけでは第2部のタイトルにもある、「漠然とした暗い未来」のトンネルに突き進んでしまいかねない。


第3部を読むまでは、未来をすごく悲観的に見ていたけど、実際目を通して見ると、時の経過とともに未来で羽ばたける可能性も高まっていくのではないかと思って希望を持つことができた。


 さあ、次回は最後の第4部を見ていくことにする。ここでは実際未来の社会で生き残り、幸せな人生を送れるようにするにはどうすればいいのかについて書かれている。著者はこれを「働き方をシフトする」という表現を使っている。


さてどんなことが言われていることやら...。


続く












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