出発。(文月)
こんばんは。Soiréeで曲を書いたりギター弾いたりしています、文月です。いつもお世話になっています、感謝です。
本日より始まるSoiréeのnote。基本的にはライターさんによるコラムやオフショットを中心に更新していく予定ですが、せっかくの場なので、ブログ的に僕ら二人のあれこれを書き散らすのもアリかと思い。笑
そんなわけでまずは僕から。今回は初回なので、Soirée結成の頃から辿るような時系列で、結成のキッカケや現在に至るまでの経緯を、回想的に書いていこうかと。今後もマイペースではありますが書き溜めていく予定です、よろしければお付き合いください。
Soiréeができたキッカケ
自作曲へのモチベーション
遡るは今年の初頭くらいのこと、いつものように部屋でギターを弾いていたある時。自分はそれなりに長いこと音楽をやっている身ながら、作曲というものをしたことがないと、ふと気付く瞬間がありました。(気付くもなにも以前から分かっていたことではありますが、その時に初めて強く実感した覚えがあります。)
そこで名だたるミュージシャン諸兄のように「オリジナル曲作りたくなってきた!オラ、ワクワクすっぞ!!」となれば話は早かったのですが、残念ながら当時の僕にそのようなモチベーションはありませんでした。笑
理由は主に二つ。
音楽理論の知識が希薄すぎて、何から手をつけて良いのか迷子だった。
自身が歌わないので、そもそも自作曲を発表できるプラットフォームがなかった。
勉強や経験を積めばある程度解消できる前者はさておき、後者は深刻。僕自身当時既にインターネット上で作品投稿をしていましたから、やはり明確なアウトプットプランがない創作というのは身が入らなかったのでしょう。
しかし、曲がりなりにも音楽の道を志している身としてはやはり、自作の楽曲をリリースしたり、ライブをしたり…… といった形での音楽活動への憧れがあったのも事実。少し前向きになった僕の作曲への道のりは、メンバー探しから始まることになりました。
歌い手探し
少し話が逸れますが、以前僕はYouTube上によくバンドカバーの動画を投稿して活動していました。その名の通り世の有名楽曲をバンド全体でカバーするのですが、毎回固定のバンドがいるわけではなく、楽曲ごとにそのジャンルや世界観に合うメンバーを知り合いから集めて、一動画ごとに即席でバンドを組んでいたのが大きな特徴だったと自負しています。
決して他人との交流を拒んでいるわけではないのですが、僕自身固定のバンドメンバーと長期的に活動した経験がほぼない上、今後もする予定はありません。(あくまで"予定"は ですが。笑)
よって今回の自作曲プロジェクトも、四人組や五人組のバンドとして活動するのではなく、歌い手と僕の二人組編成にしたいという方針が、割と早くから決まっていました。やはり人数は最小限であるほど意思決定のスムーズさなどフットワークが軽くなりますし、先述のバンドカバーのように、歌と僕のギター以外の楽器隊を楽曲のテイストによって都度入れ替えられる点も、この方式の強みだと思います。
が、反面。二人組ということはそれだけ相手と共有しなければならない気持ちや信頼関係も大きくなるので、お相手探しは慎重に行きたいもの。音楽的なスキルやセンスは大前提、人間的な波長というのもある程度考慮せねばならず。そこでひとり、頭に浮かんだのがマオさんでした。
マオさんとは当時通っていた高校(僕が中退しているだけなので彼女はまだ現役です。笑)で出会いました。たまーに雑談する程度で、しばらくは特段仲が良いという程でもない間柄だったのですが、ある時縁あって一緒にひとつ動画を撮る機会がありました。その時に出来た動画がこちら。
先述のバンドカバー企画の一環で、アコースティック編成でONE OK ROCKの「欲望に満ちた青年団」を演奏したものです。(当時はSoiréeの構想は一切ありませんでしたが、今になって見れば実質Soiréeの作品のようなものですね。笑)
この動画の制作は今でも結構印象に残っていて、レコーディングや撮影を通じて少し打ち解けられた気がしたのと、何より改めて「この人の歌凄いなぁ」と感じていた僕。時期的にも、歌い手探しをしていたのがこの動画を作ってすぐのことだったので、割と勢いでお声掛けをしたような記憶があります。笑
現在のSoiréeがあることからも分かるように、結果としては二つ返事で快諾してくれた訳ですが、当時の僕としては嬉しい反面驚きも大きかったような。(なら何故声を掛けたのか というのはさておき。いつだって、何か話を持ち掛ける瞬間というのはドキドキするものです。笑)
こうして早くも無事にスタートを切ることができたプロジェクト。ここから先は苦難の作曲活動が始まるのですが……。笑 それについてはまた次回以降、楽曲解説という形でお話できたらと思います。
命名
プロジェクトのスタートアップでは避けて通れない最重要事項が「ユニット名」。世のバンドを見てみると大多数が「深く考えずに感覚で付けた」とか、或いは逆に「ずっとその名前にすると決めていた」 みたいな経緯をお持ちだと思いますが、僕らには何となくで名付けられるほどの感覚もなければ、座右の銘的に温めていた言葉もなかったので、この過程には結構な時間が掛かったのを覚えています。
最初は「日常で気になる言葉があったら」くらいの気持ちでのんびり考えていたのですが、お互いあまりにも浮かばなかったので、ふたり飲食店で熟考(半ば雑談)したり、家で辞書を引いて候補を挙げていったり……。
過程で古今東西色んな面白い言い回しを知ることもあって、今でもそれらは創作のネタとして温めていたりはしますが、肝心のユニット名候補は中々挙がらず。
そんな中、かなり長いこと粘って見つけた単語がこの「Soirée」でした。ソワレ…… フランス語で夜会、または夜や宵そのものを表す言葉。転じて演劇の世界では一日に二回行われる公演において夜公演の方を指す言葉でもあるようです。(昼公演の方はマチネ。)
先述の絞り出しの流れを聞いていただいて分かるように、このユニット名に、前もって考えていたような深い意味や思い入れは一切ありません。笑
しかし、フランス語由来の響きや字体、意味合いのオシャレさに惹かれて、「いいじゃんソワレ!」と何となくビビっときたのもよく覚えています。割と僕らの人間性とかやってる音楽性にもマッチしていますしね。素敵な名前を手に入れて、無事「Soirée」という名の船が動き出した瞬間でした。
人生初作曲
先述のユニット名が決定したのが、時期にして大体三月の中頃のこと。Soiréeを実際に始動したのは七月の頭なので、まだしばらく間が空いていますね。早い話、この時期こそが、先述の苦難の作曲活動に費やした時間ということになります。
素晴らしい歌い手が見つかって、素敵なユニット名が決まって……。活動に関する方針がどんどん決定していったのは良いことですが、ひとつ大事なことを見逃していたのです。「結局私、まだ一曲も作ったことないままだ」と。笑
割と驚かれるのですが、没案も何もないまま、正真正銘の人生初作曲作品として世に出したのが、1stシングルの「インソムニア」という楽曲です。丁度その時期、長年触れたことのなかった鍵盤を練習するようになったり、また、実際の制作では理論的に不十分な点のブラッシュアップや編曲において、いつも御一緒している亀山さんという方に御協力いただいたりと、比較的恵まれた環境にはあったと思うのですが、それでも四ヶ月もの月日が掛かってしまいました。
これを長いと取るかは人それぞれでしょうし、実際には作曲工程以外にもレコーディングやMix等を含む期間ではあるので、もしかしたら「初作曲でそれなら良いペースだよ!!」と優しいお声掛けをして下さる方もいるかもしれません。(ありがとうございます。笑)
しかし当時の僕にとっては、将来への焦りなどもあり、中々実際の活動を始められない状況というのは不安なものでもありました。「だからといって妥協したものを出す訳にもいかないし……。」 とか、ウダウダ考えていた覚えがあります。
改めて、この時期の詳しいエピソードは次回以降の記事でお話できたらと。ご興味のある方がいたら是非覗いてみてください。
Soirée始動
そんな過程を経てインスピレーションを絞り出し、何とかリリースした1stシングル「インソムニア」。
打ち込み主体で洋楽的なサウンドではありながらメロディやギターフレーズの展開はJ-POP的で、我ながら結構変わった楽曲に仕上がったと思っていますが、公開の瞬間多くの方からの反響があって、とても嬉しかったのを覚えています。
当初は明確な先行きもなく探り探りで進めていたSoirée。(正直今もそういう側面は多少ありますが。笑)
とっても単純で申し訳ないですが、やはりこの時は少しだけ自信が付いたような気がしました。「何でもやってみるもんだな」とも思ったし、元々は全く意欲的でなかった作曲についても「やっぱり創作活動は楽しいなぁ」と、当たり前ながらも強く感じたものです。
この気持ちはやはり、この時からずっと、ある種の原動力として、僕の中で持ち続けています。「作品」と「評価」どちらが目的なのか? なんて創作の真髄を突くような質問には言葉に詰まってしまいますが、「作品づくりは楽しいし、それが評価してもらえたら更に楽しいに決まってる。」くらいの緩い気持ちで、でも気は引き締めて。僕らなりに真摯に制作に向き合えているのではないかと思います。マオさん始め、色んなミュージシャンやクリエイターと付き合っていく楽しみも、とっても尊いものですしね。
そして現在
「インソムニア」リリース以降のことを一旦大きく端折りますが、このような経緯でSoiréeは誕生し、今に至っています。(この間のエピソードも、いつか記事で語っていけたらと思います!)
まだ動き出してから半年とちょっと、始動からでいえば3ヶ月程度のユニットです。これからまだまだ気付きも沢山あるだろうとは思いますが、既にとても楽しく色んな人と制作に臨めているし、マオさんのことも一歌い手として、そして人として日々とても尊敬で、有意義な活動を出来ているのではないかと自負しています。
作曲やリリースなど初めての経験が多くある一方、YouTubeで活動してきて培った機材や映像のノウハウが、少ないながらに活きているのも嬉しい点です。
これからもこの活動を通して、音楽家、創作家としては勿論、人間としても、たくさんの成長を掴んでいけたらなぁと、綺麗事ながらに思っています。(綺麗事とはいえ、純粋無垢な本心です!笑) 今後とも頑張って参りますので、是非応援のほどよろしくお願いします!!
……っと、初回にしてとっっても長い記事になってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます。これからも何卒。
(22.10.01 文月兎)
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