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【前編】収穫祭2022レポート

南魚沼の文化が交わる初開催フェス

 2022年の10月8日、この日開かれたのは南魚沼の音楽・食・カルチャー・アートが集まった祭「収穫祭」。ザ・ヴェランダ石打丸山(石打丸山スキー場 新展望エリア)で景色を楽しみながら行われる参加無料のお祭りだ。
 イベント会場はゴンドラで上がった先の山の中腹にある。南魚沼を眺められる象徴的な場所で、町の食・音楽・文化などの”かけがえない魅力”を感じてもらおうとこのイベントが開かれた。市内外から20を超えるローカルのショップや南魚沼産食材を使ったキッチンカーが並ぶ。そして後ろには町の景色が広がるという光景だ。会場内のレストランでは南魚沼の写真や動画、ドローイングの作家たちが展示を行うART&FILMブースも設置された。

南魚沼ストリートカルチャーの原点ローカルショップ「ADOOM」ブースの様子

トップバッターを飾った澄んだ歌声

イベント当日は、あいにくの雨模様だった。シトシト雨が降る中、ライブステージのトップバッターをつとめたのはSIRUP等が所属する〈Suppage Records傘下のレーベルからデビューした19歳の新鋭シンガー「Sala」。降り注ぐ雨をものともせず、美しい歌声で一発目から魅せてくれた。『Together』『Anyway』など彼女の澄んだ歌声が似合うソウルフルな楽曲たちが雨で冷め切った会場を暖かく包み込んだ感覚をみんな感じたはず。
 ステージは町並みを一望する山の斜面なので、景色が最高。Salaは時折麓の景色を見ながら歌っていた。曲が終わると「本当にいい景色ですね」と喋っていたのが印象的だ。

出演後のスナップ(Sala)

地元に根ざし音楽を高めるローカルの存在

次のライブアクトまでの間はローカルDJ’sが盛り上げてくれる。町に根付き、さまざまなイベントで自分達の音楽を高めてきた彼らの音も心地良い。それぞれにスタイルがあり、その趣向に沿ったお客さんがDJブースの前でゆれている。山の上で感じる音は普段の2倍、いや3倍くらい気持ちがいい。
 しかし、お客さんがお昼ご飯を買い求めてウロウロしている頃、いよいよ雨が強くなってきた。ポンチョや傘を持っている人はいいが、持っていない人はテントの中に入るか、レストランの中に入るしかない。もしかしたら”残念”なイベントで終わってしまうかも…、そんな嫌な予感が頭の片隅にチラつきながら、iPhoneの天気予報アプリとにらめっこを続ける。

山が似合うDJ「ORTO」南魚沼ローカル

進化し続ける若き新潟代表バンド

 そんななか盛り上げ続けてくれたのが、新潟を拠点にする3ピースバンド「E.scene」。地元新潟ということもあり、お客さんの中にも彼らを楽しみに来てくれた人たちも多くいた。若者からファミリー層まで幅広くお客さんがいたのが新潟出身の彼ららしい。ライブの後半ではグルービーなビートとベースラインが印象的な楽曲『いいじゃん』のライブアレンジを披露。オリジナルよりもシックな雰囲気に仕上がっており山での時間をより特別にしてくれた。デビュー当時から応援するファンにとって、年々進化するE.Sceanを見られる熱い瞬間になった。ライブ終了後は3人ともマーケットエリアとキッチンカーブースを巡る、とのこと。ベースのCHIPPIさんは日本酒が好きなので、知っている南魚沼地酒を名前に出して、マーケットエリアの出店ブースを回るのが楽しみと語ってくれた。

ソウルフルな歌声が耳に残る(真琴)

後編に続く

南魚沼収穫祭2023
2023年10月21日(土)
ザ・ヴェランダ石打丸山(石打丸山スキー場)
入場無料 ※一部エリアゴンドラ乗車券必要
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