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パールは手が掛かる。

パールのことばかりになってしまうのですが、

やっと先週、ご依頼をうけていたパール達を加工に出すことができた。

パールを眺めていると、そのご注文いただいたお客様のお顔が浮かんできて嬉しくなる♪

工房への依頼は、リングのサイズ・素材・納期・使うパールを渡して終了するのだが、結構、パールは手が掛かる。

というのは、パールはそれぞれ個性が強く、リングへの取付位置やパールの芯の位置で印象が変わってしまう。

前職の時に、量産発注したパールジュエリーが出来上がってきて、発狂したことがある。

いくつかが、パールにあるエクボやサークルがわざわざ目立つ場所あったのだ。

「よくも、この位置に取り付けたものだ。」とワナワナ震えたが、繁忙期などは工房も流れ作業になってしまい、こういうことは珍しくない。

感覚的にあまり気にしない人が稀にいるのも確かだ。

もちろん、そのダメな商品達はやり直してもらいました。

(パールジュエリーを購入される際は、しっかり気を付けてみてくださいね。)

そんな思いをしたくないし、大切なパールなので事細かに指示をだしますよ♪

本当は職人さんに直接会って、詳しく説明したいし、何ならお客さまがどんな方なのかも伝えてお願いしたい。

それは難しいので、できる限り分かりやすい指示書をつくります。

写真を撮って赤文字で気を付けてほしいことを伝えたり、パールにマッキーで印を付けたり・・・。

手が掛かる2

カットを施されている宝石は、フォルムが均一なので、最初の開発時に伝えてしまえば、こんな指示書は基本的に必要ない。という訳で、一つひとつこれを作るパール商品は、結構大変なのです。でも可愛い我が子のようなものですから、キチンと手を掛けますよ♪

あと、私は職人さんがみる指示書にお客さま名を入れるようにしています。

たくさんの加工品を抱える職人さんにとって、商品はきっとモノでしかない。たくさんあるうちの一つ。

作業として進んでいくものだと思うので、情報で、〇〇さんと固有名詞がはいっていると、少しは「誰かの」大切なものという意識が職人さんに入るのではないかな、入ってほしい、入ってくれっ、と勝手に願って、お客さま名を入れている。

少しでも大切に心を込めて仕立ててほしいので。

このパール達ができあがるのは、2021年。

来年、最初のジュエリーになるのでとっても楽しみです。

お客さまにとっても、2021年のスタートジュエリーになると思うと身の引き締まる思いです。

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