思いつきシナリオ#2 「ブラックホール・パラドクス」
第三者視点
○東京23区内どこかの路上(新橋あたり、夜)
地面におびただしい量の血が流れている。人が集まっている。救急車と警察のライトがやかましいくらいに瞬く。
刑事AとBが血の出どころへと歩み、合掌。
刑事A「、、こりゃひどいな」
刑事B「自殺、、ですかね」
刑事A「ああ、おそらくな」
刑事A、首を上に向け、ビルの屋上を睨む。
刑事B「制服だったってことは、、」
刑事A「学生、それも高校生だとよ。ったく今時の高校生ってのは何考えてんのか。。」
刑事B「ちょっと、そんな言い方ないんじゃないっすか。。。(間) 娘さんとなんかあったんすか。。」
刑事A「ん、まあな。」
刑事Aくわえていたタバコを捨て足で踏み潰す。
刑事A「ま。その話はおいといて。この件は自殺で処理しとこう、一旦署に戻るぞ。明日は仏さんの親のとこだな。」
刑事B「はい」
刑事AB、事件現場を後にする。少しゆっくり目に歩くA。一度振り返り、現場を一瞥した後、再び歩き出す。
当事者視点
○ビルの屋上(外、夜)
女子高校生、ビルの柵を超えたところで後ろ向きに立ち、口を真一文字に結んでいる。
高校生「さよなら、みんな。さよなら、自分。」
手を離し後ろ向きに落ちていく。
空が視界に入る。星が瞬く。月が輝く。
高校生(ナ)「きれい。。世界ってこんなに」
だんだん周りがスローモーションに見えてくる。意識が半分飛びかける。
地面に着いた瞬間の星空の映像で画面が止まる。(10秒ほど。)
高校生(ナ)「え?」
暗転
So-ro
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