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銀行の振込手数料がかかる理由

京大卒元メガバンカーの総一郎です。


たまにはミニマルライフ以外の話でもしなければということで、元銀行員らしい話でもしようと思う。

以前『ATM手数料がかかる理由』という記事を書いたが、これに次いで「なんで手数料とられなあかんねん!」というお怒りが聞こえてきそうな手数料が有る。
#ATM手数料がかかる理由

それは振込手数料だろう。

いまやLINE PayやPay Payで無料で送金できる時代なのでなおさら疑問な方も多いのでは?と思う。

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▼銀行の振込手数料がかかる理由
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そもそも何気なくやっている銀行振込だが、どのような仕組みになっているか?

みずほ銀行〇〇支店のA口座から三井住友銀行△△支店のB口座に1万円の振り込みをした時を考える。

まさかみずほ銀行〇〇支店の銀行員が三井住友銀行△△支店の銀行員に1万円を手渡しに行っているはずがないということはなんとなくお分かりだと思う。

色々な銀行に何千とある支店間を車が行き来して現金を移動させていたとしたら気が遠くなる。

もちろん実際はデータ上でやり取りをしている。

じゃあどうやってデータ上でやり取りをしているのか?

実は、日本銀行(日銀)の口座残高を増減させることでやりとりをしているのだ。

各銀行は必ず日銀に口座がある。

みずほ銀行と三井住友銀行のその日一日の資金移動が

みずほ銀行〇〇支店 
→ 三井住友銀行△△支店 1万円

みずほ銀行xx支店 
→ 三井住友銀行●●支店 1万円

みずほ銀行■■支店 
← 三井住友銀行◇◇支店 5万円

の3件だけだったとする。

そうすると、みずほ銀行は三井住友銀行から差し引き3万円を貰う必要が有る。

であれば、日銀は三井住友銀行の口座からマイナス3万円をし、みずほ銀行の口座にプラス3万円をしてあげるわけだ。

つまり、銀行間の振込というのは現金を輸送しているわけではもちろん無く、何千件とある振込を合計して、差し引きいくらをA銀行からB銀行に移動させるか?というのを日銀の口座の残高を増減させることでやりとりしているのだ。

1件1件は少額でも、何千何万の振込データをまとめて、差し引きいくら?というのを正確に行うには多くの人間の労力と、確かなシステムが必要になってくる。

これだけの手間やコストがかかっているので、無料というわけにはいかないだろう。

ただ、ご存知の方も多いとは思うが、LINE PayやPay Pay同様、自分の銀行内の資金移動は無料だ。

みずほ銀行○○支店→みずほ銀行XX支店への振込手数料は無料なのだ。

振込手数料がかかる理由は分かったが、払いたくないという方は同じ銀行の口座に振り込みをするか、LINE PayやPay Payで送金をすることをお勧めする。

PS(追伸)   
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