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ATM手数料がかかる理由

京大卒元メガバンカーの総一郎です。

本日は、元銀行員らしく「ATM手数料がかかる理由」という小噺(こばなし)をしたいと思う。

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▼ATM手数料がかかる理由
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LINE PayやPayPayが急激に普及してきているのもあり、最近ようやくキャッシュレス決済が浸透してきているように感じる。

コロナで店員との物理的な接触を避けたいという人も増え、現金の使用に抵抗が生まれたのもキャッシュレス決済の普及を助けているのかもしれない。

とにかく、最近ATMを利用して現金を引き出したり、振り込みをしたり、という機会がめっきりと減っている人も多いのではないだろうか。

僕は以前「僕は現金が大嫌い」という記事を書いた。
#https://note.com/soichiro_k/n/n2c33b9cffaad
そこでも述べたが、僕はもともと断然キャッシュレス派だ。
ATMで手数料を取られるのはバカバカしくて耐えられないのだ。

そもそも、ATMの機会の中に人間が入っているわけじゃあるまいし、なぜ営業時間外になると手数料がかかったりするのか?理解不能だ。

という方も多いと思う。
僕も銀行に入るまではそう思っていた。

ただ、これには理由が有る。


ATMには実はめちゃくちゃ管理コストがかかっているのだ。

多くの企業の給料日25日はATMから現金を引き出す人が多い。
ただ、当然のことながらATMの中から無限に札束が湧いてくるわけではない。
引き出し続ければ当然いつかお札のストックが切れてしまう。

つまり、そうならないように誰かがATMに札束を詰める必要が有るのだ。

銀行の支店に有るATMに現金を詰めているのは、その支店で働く銀行員だ。

写真は誰かさんが銀行員一年目の時、ATMにお金を詰めるという仕事をしていた時に調子に乗って撮った写真だ。
百万円の札束を広げて喜んでいる。

そしてその支店に運ばれてくる札束はどこから来るか?と言うと、日銀だ。

日銀からアルソックやセコムといった警備会社が現金を運んでくるのだ。

街中や駅に有るATMについても、アルソックやセコムといった警備会社が現金を運んで詰めてくれている。

考えてみれば当然のことなのだが、なぜか「ATMからは無限にお金が湧いてくる」という気がしてしまう。

が、現実はというと、「現金を取り扱う」ということにめちゃくちゃ多くの人員を割き、膨大なコストをかけているのだ。

だから、たしかにあのATMマシーンの中に誰かが入っているわけではないが、「手数料」をもらわないととても運営など出来ないというわけだ。

とはいえ、手数料が発生する時間帯がなぜ一般的な企業の業務時間に合わせているのかは謎なのだが…


以上、「ATM手数料がかかる理由」をお分かりいただけただろうか?

結局何に対してお金を払っているかと言うと、裏で働いている人の人件費ということだ。

ATM手数料をケチるあまり、コッチのATMから引き出し、コッチのATMに預け入れる。ということをしている方もいらっしゃるかもしれない。

その場合、同じ考えで、それにかけている「自分の人件費」が「節約できた手数料」に見合うか?考えた方が良いかもしれない。

PS(追伸)   
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