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ノルマンディーオーナーズクラブの勝ち上がりって?歴代勝ち馬は何?彼女はいる??

わかるひとにはわかる、わからないひとにはなんのことやら

ネットニュースやテレビのワイドショーで芸能人の熱愛やスキャンダルを知った時、この人どんな人だっけなと思い、Google検索で人名+熱愛なんてワードで検索したが運の尽き。検索結果を覆い尽くす無数のテンプレクソサイトにいつも辟易とされている皆さんこんにちは、そういちです。

テンプレクソサイトしか出てこないと、中身なんて無いとわかっているのに毎回毎回同じ過ちを繰り返してしまうのは、きっと私たちが『同じ過ちを繰り返すことにかけては一流の腕前』を持っている一口馬主だからということとなにか関係があるに違いありません。

さて、こちらの記事はまるぃもさん主催の一口馬主 Advent Calendar 2022 の16日目として書かせていただいております。25日まであと数日埋まっていない日がありますので、どなたか是非とも埋めていただければと思います。と思ったらもう埋まっているんですね。すごい。

あえてのノルマンディー記事

昨年もこちらの企画で記事(僕とデアリングタクト)を書かせていただきましたが、一口馬主における「持ってない人間」のどす黒い感情について表現をすることが出来たと思っています。

あれから1年。
かの馬に対する私の中のどす黒い感情は落ち着きを見せていますが、それとは別の重大な事実が大きな不安となって、私の心に暗い影を落としています。

そう・・・

『ノルマンディーオーナーズクラブ所属2歳馬全く勝ち上がらない問題』

もうこれは私の馬がどうとか、自分の持ってない馬が活躍してジェラシーでもだえ苦しむとかそんな問題ではありません。

勝たないのです。どれも。これも。私の馬も。あなたの馬も。

というわけで、今年も昨年と同じくノルマンディー記事を書かせていただきます。

タイトルがテンプレクソサイトだからといって、決して中身までテンプレクソ記事と言われないように、中身だけはしっかり書かせていただきますので、どうかお付き合いいただければと思います。

実際どれくらいやばいのか

執筆時点(12月16日)で、ノルマンディーオーナーズクラブの2歳世代(2020年産)の中央勝ち上がり頭数は0頭となっており、一部でザワザワしだしたのですが、実際のところこの数字は過去と比べてどうなのか。
そんなことをちょちょいと調べながら書いていこうと思います。

データとしては
・ノルマンディーにおける各世代の2歳時勝ち上がり頭数
・2歳勝ち上がり率
・初勝利馬
・雑感
こういったあたりを調べていこうと思います。

2011年産(ノルマンディー創設初年度募集世代)

・2歳勝ち上がり頭数
 2/20頭
・2歳勝ち上がり率
 10%
・初勝利馬
 8月25日 イオラニ(50戦3勝)

ノルマンディーサラブレッドレーシングの初勝利はキングカメハメハ産駒イオラニでした。
非出資でしたが、本当に嬉しかったことを覚えています。
その後イオラニは10歳まで現役を続け、昨年引退となりました。タフで長く楽しませてくれた名馬だったと思います。
その他にも、この世代はOP馬となるアペルトゥーラや今や繁殖牝馬として大活躍しているシュヴァリエ、産駒人気の高いピッツネイルなど今のクラブの根幹を成すことになる牝馬が募集されるなど、全体の頭数が少ない中で存在感のある世代だったと言えます。

2012年産

・2歳勝ち上がり頭数
 5/20頭
・2歳勝ち上がり率
 25%
・初勝利馬
 9月21日 ウォリアーズソウル(22戦3勝)

大当たり世代と言われた12年産は、募集頭数の1/4が年内に勝ち上がり、クラブに大きな勢いをもたらした世代と言えるでしょう。
この世代からはブラゾンドゥリスやルールソヴァール、ビスカリアなどの交流重賞馬が出ましたが、初勝利は○外のウォリアーズソウルでした。かなり胴伸びのする馬体で、こんなのがはたして走るのかと懐疑的でしたが、結果的に3勝をするなど活躍してくれました。
この世代で良い馬を持てたからこそ、僕もノルマンディーの泥沼にドップリと浸かってしまった感があります。

2013年産

・2歳勝ち上がり頭数
 2/20頭
・2歳勝ち上がり率
 10%
・初勝利馬
 7月12日 ブランデーグラス(9戦1勝)

谷間と言われるこの世代でも、20頭の中からカルヴァリオというOP馬を輩出したこともあって、岡田スタッドの底力を垣間見ることが出来ます。
初勝利馬はオレハマッテルゼ産駒のブランデーグラス。
カントリー牧場ゆかりの牝系で名牝ウオッカの甥にあたります。
ノルマンディー史上最速の勝ち上がり日がこのブランデーグラスが勝ち上がった7月12日となります。
見栄えのする栗毛馬の快速馬でしたが、怪我に泣きました。。。

2014年産

・2歳勝ち上がり頭数
 6/35頭
・2歳勝ち上がり率
 17.1%
・初勝利馬
 9月10日 ディバインコード(18戦4勝)

12年産駒に次ぐ黄金世代と呼ばれたのがこの14年産。
なお、この世代から募集頭数の枷が外れ、20頭以上募集することが可能になりました。
重賞2勝で現在も南関で現役を続けるアナザートゥルースや京都新聞杯を目の覚める末脚で制したプラチナムバレット、1000万円以下の募集価格ながら手当込賞金が1億円を超えたアリンナやデスティニーソングを輩出した素晴らしい世代。
その世代の一角を担い、個人的に重賞級のポテンシャルがあったと思っているのが、世代の一番星ディバインコードでした。
脚元の不安さえなければ…この馬に関してはそれに尽きます。

2015年産

・2歳勝ち上がり頭数
 2/43頭
・2歳勝ち上がり率
 4.6%
・初勝利馬
 12月17日 シークエル(8戦1勝)

青草世代
この世代のことを思い出そうとすると、とてつもない頭痛に襲われるのは私だけではないでしょう。
この世代年内で勝ち上がることが出来たシークエルとギガバッケンが産まれる年が違ったらどうなっていたのか。そんなことすら思ってしまうほどトラウマの世代。
だからこそ、今のギガバッケンの走りが他のどんな出資馬の走りよりも胸を打つのです。

2016年産

・2歳勝ち上がり頭数
 3/43頭
・2歳勝ち上がり率
 6.9%
・初勝利馬
 8月12日 タイドオブハピネス(25戦1勝)

前年のダメージがひと世代だけでは受け止めきれなかったことを数字が物語っているのがこの16年産。そんな中でもマリアズハートとミニオンペールという2頭のOP馬を輩出しているこの世代。仕上がりが早いと言われる牝馬が活躍していることと牡馬がほぼ全滅していることは育成環境に何が起きたのか教えてくれているような気がします。
初勝利はタイドオブハピネス、追加募集で募集自画像があまりの冬毛モコモコだったことから一瞬にしてネタ馬となった本馬。そんな下馬評を覆しての世代初勝利だっただけに、出資者の方はさぞ痛快だったのではないでしょうか。その後成績は500万下で掲示板常連から低迷していきますが、半弟のルワンジュが今同じような戦績となってきていることで、この血統の底力を見てみたいものです。

2017年産

・2歳勝ち上がり頭数
 5/44頭
・2歳勝ち上がり率
 11.3%
・初勝利馬
 7月21日 ミーハディビーナ(32戦1勝)

ここから全てが始まった(栄光も、終わりも)世代。
競馬ファン以外にも知られることとなるデアリングタクトを筆頭に、ゴールドパラディン、チェアリングソング、バンクオブクラウズの4頭のOP馬を輩出した近年でも傑出した世代。
しかし、煌びやかな戦績となる馬がいる一方で全体を見渡すと明らかに募集馬の質が低迷していることが見えてくる世代でもありました。
実は15年青草世代を除くと、11年産からここまでの世代勝ち上がり率は45%が下限となっており、募集馬価格からするとかなりのハイアベレージでした。
しかしこの17年産は世代勝ち上がり率が最終的に36.4%となっており、光と影がより濃くなった世代とも言えるでしょう。そしてこの傾向は続いていくことになります。
そんな世代の一番星はミーハディビーナ。
もう一度彼女が輝く姿を見たい。それだけです。

2018年産

・2歳勝ち上がり頭数
 4/47頭
・2歳勝ち上がり率
 8.5%
・初勝利馬
 8月15日 ルクシオン(5戦2勝)

最終勝ち上がり率だけで言うと、実は青草世代を超える低パフォーマンス(25.5%)なのがこの世代。先日ステイヤーズSで牝馬ながらあわやの2着になったプリュムドールを筆頭に、奇跡の戦績でOP馬となったカンティーユなど光はあれど、クラブ全体を覆う暗雲がより濃さを増したように思います。
世代初勝利となったのが、なんと九州産馬のルクシオン。父エイシンフラッシュの名の通り、同期の道しるべとして勝ち筋を照らした快速馬でした。
彼女を失ったことが、世代全体の光をより暗くしてしまったことは間違いないでしょう。

2019年産

・2歳勝ち上がり頭数
 4/49頭
・2歳勝ち上がり率
 8.1%
・初勝利馬
 8月29日 ホワイトターフ(14戦1勝)

現3歳世代となるこの世代からはまだOP馬は出ていませんが、菊花賞に出走したディナースタ、シュヴァリエの仔シュヴェルトライテ、非凡なスピードを見せるパウオレと3頭の3勝クラス馬が出ています。
しかし、募集頭数は創設時の2.5倍となる49頭となり、世代勝ち上がり率も38.8%と走る馬の濃度が創設時よりも薄くなったことが如実に数字として表れています。
クラブ創設者は出来るだけ多くの馬を持てば収支が安定すると言いましたが、今の数字を見ると、多くの馬を持てば持つほどランニングコストが収支を圧迫することは明白でしょう。
世代初勝利はホワイトターフ。適条件が徐々に見つかりつつありますし、サイズは小さいながらも母譲りのタフさを持っている子。
この馬の運用については相当数の批判を目にしますが、個人的には師を全面的に信頼しているので、余計な雑音とならないことを祈るばかりです。

2020年産(現2歳世代)

・2歳勝ち上がり頭数
 0/58頭
・2歳勝ち上がり率
 0%
・初勝利馬
 該当なし

そして現2歳世代となるのですが、現時点で勝ち上がり無し。
過去最大となる58頭の募集頭数ながらこの結果ということは、クラブとしても何かしらのアナウンスをするべきでしょう。
コロナ騒動以降、募集馬見学ツアーや懇親会が無くなり、クラブ中枢は陰に隠れて見えなくなりました。
それで売れるのであればそれでもいいじゃないかという意見もありますし、ごもっともです。

しかし、それでも何かしらの振り返りや今後の方針の発表があっても良いではないかと思うのは、僕がまだこのクラブに何かを期待しているからなのでしょう。



そういちからの提言

何故所属馬が勝ちあがらないのか。
このテーマについてどれだけ考えても、得られる情報が限定的な以上答えはなかなか見えてきません。

それでも、私のこれまでの経験と知識と勘によって一つ思い当たるものがあるのです。

そう、それこそが…




マンディノコの呪い

マンディノコ16歳(当時)

この記事を読んでくださっている方で、このキャラクターをご存じの方がどれほどいるだろうか。
何を隠そうこのマンディノコちゃんこそ、我らがノルマンディーオーナーズクラブのマスコットキャラクターなのだ。

「○○マンディ~」という口癖で彼女がクラブのイベント告知をしていた時こそノルマンディーの黄金時代である。

デアリングタクトの出現などで、キラキラしたクラブ像を目指すようになったのかこの数年彼女の姿を見ていない…(たぶん実際はツアーが無くなったから)


ツイッターにて最後に彼女について呟かれたのが2019年…
2019年といえばデアリングタクトがデビューした年だが、それ以降彼女の姿を確認したものは誰もいない。

つまり、近年活躍馬が出ず、世代全体の数字が低迷しているのも、マンディノコちゃんを冷遇しているからと言っても過言ではないのだ。

物には魂が宿ると言う。
ノルマンディー創設時からクラブを見守ってきたマンディノコちゃんの気持ちを考えてみてほしい。

ずっと陰でクラブを支え、広告塔を担ってきたというのにいつしかその座はデアリングタクトとかいうポッと出の新人に奪われ、自身は表舞台から消されてしまう。

”ウマ娘になるべきは自分なのに。なんであの子が。ユルサナイ。”



これこそが全ての真実なのだ。


これを見た会員さん、そしてクラブスタッフさん。
どうかマンディノコちゃんを思い出してあげてください。
そしてもう一度、彼女に活躍の場を用意してあげてください。

そういちも戦い続けます。ノルマンディーの彼女、マンディノコ16歳がウマ娘になるその日まで。


~了~

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