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[紹介]起業家が起業アイデアの質を検証する時に使う『事前検死』

以下の本は、起業家が読むべき名著です。

起業の失敗、経営上の失敗を回避する際に役立つ知識が書かれてます。

その中で、低コストでハイリターンな『事前検死』という方法を今回のnoteでご紹介します。

事前検死で、起業アイデアを死なせる

事前検死は非常にシンプルな手法だ。

まずチームのリーダー(プロジェクトの責任者とは別の人物)は、メンバー全員に「プロジェクトが大失敗しました」と告げる。

メンバーは次の数分間で、失敗の理由をできるだけ書き出さなければならない。

その後、プロジェクトの責任者から順に、理由をひとつずつ発表していく。

それを理由がなくなるまで行う。クラインは、この方法で、通常なら埋もれていたであろう理由が浮かび上がってくると言う。

マシュー・サイド. 失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織 (Japanese Edition) (Kindle Locations 3900-3904). Kindle Edition.

この事前検死の方法は、起業アイデアの検証に応用できます。

あなたとあなたの共同創業者が、ある起業アイデアを

「このアイデアは失敗した」

と仮定し、その失敗した理由をリストにします。

事前検死が重要な理由

あらかじめプロジェクトが失敗した状態を想定し、「なぜうまくいかなかったのか?」をチームで事前検証していくのだ。

失敗していないうちからすでに失敗を想定し学ぼうとする、まさに究極の「フェイルファスト」手法と言える。

チームのメンバーは、プロジェクトに対して否定的だと受け止められることを恐れず、懸念事項をオープンに話し合うことができる。

この事前検死は、「失敗するかもしれない」と考えるのとはまったく異なる。

チームのメンバーは「プロジェクトは失敗した」「目標は達成できなかった」と伝えられ、いわば「すでに死んでいる」状態から始まって、検死(検証)を行う。

このように失敗という抽象的な概念を具体化すると、問題に対する意識の持ち方が変わる。

この手法は(ノーベル経済学賞を受賞した)行動経済学者ダニエル・カーネマンら第一級の思想家に支持されている。

マシュー・サイド. 失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織 (Japanese Edition) (Kindle Locations 3888-3898). Kindle Edition.

さあ、あなたも事前検死しよう。

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