【随筆】理想と現実

大学生の途中まで、科学とはもっとしっかりしたものだと思っていた。

でも、それは理論上の話でしたか無かった。そう気づいたときにはもう卒業間近で、自分はもっとしっかりしたことをやりたいと思ったけど、今更な感じだった。

理想というのは言ってしまえば正義のことだ。現実というのは世俗だ。世界は正義で満ちているけれど、世俗において、そんなことはない。



SNSで、MBTIとかいう性格診断があーだこーだという投稿を見る。別にそれがどうとか言うつもりはない。知らないし。その性格診断の科学的根拠とかはどうでもよい。多くの人はラベリングするのが好きなんだなと思った。
MBTIというのは16に分類されるらしい。8×2。性格というのはビッグファイブと呼ばれる五因子モデルが標準的だと思っていた。16と5は互いに素である。従って、矛盾している…なんて話にはならない。


つまり、科学ということだ。というよりは人文科学ということかもしれない。理想は人の性格を理解すること、分類して理解することだ。現実はそうはいかない。人の性格が何種類あろうと、その人は一人しかいない。正直どうでもいいのだ。


性格診断が悪いことだとは思わないけれど、そういうのは現実的じゃないと思う。そういうアプローチでは人は人を理解できない。
どういうアプローチであろうと完全に理解することは出来ないのだろうけれど。


犬や馬と心を通わせられる人が、ヒトと心を通わせるのが難しいのは何故だろうか。

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