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ソーセージ4thアルバム『智』ライナーノーツ「13.Dearウルトラマン」


僕の所属するソーセージが新譜「智」を2021年9月11日に発表しました!


こちらで番外編コラムとして、自分が制作時に担当した曲についてのライナーノーツというか、思い入れや、エピソード、補足などを書いていこうということになりました♬


文:平野 壮



この記事はソーセージHPの特設ページにも掲載されます。「Dearウルトラマン」の歌詞はこちらから見れます♡

今回は13曲目の「Dearウルトラマン」

この曲はソーセージメンバーによる作詞、作曲ではないカヴァー曲だ。

作詞・作曲は石井勝詩さん。
勝詩さんは、大阪のソーセージがよくライブをやらせていただいていたお店の主人。

若い頃はイカ天というテレビ番組なんかでも人気を博し、その後メジャーアーティストとしてもガンガン活動してきた音楽人。

残念ながら、勝詩さんはもう亡くなってしまっているのだが、勝詩さんの代表曲でもあるこの「Dearウルトラマン」は、実は彼から直接ソーセージに託された曲なのだ。

これは東北の震災をモチーフにして作った曲。

「俺は店があってなかなか向こうに行けんから、いつも東北ツアーやってるオマエらがこの曲を現地で歌ってくれ!」

亡くなる前に直接そうやって託された。

本当に素晴らしい楽曲だったので、当時二人だったソーセージの、僕とセイジ君は「是非やらせてください」と二つ返事でOKした。

程なくして勝詩さんの訃報を聞く。
かなりのショックだった。

僕らは、たくさんの参列者が集まる彼の葬式の式典の中でこの「Dearウルトラマン」を歌った。
きっと、勝詩さんは一足先に光の国に行って本物のウルトラマンになってしまったのだろう。

それから僕らは、この曲を本当に大切に歌い続けてきた。
そしてこの曲は、きっとこの先も僕らの代表曲みたいなものであり続けるであろう曲なのだ。

曲中のエレキギターは、セイジ君の部屋で片手に乗るような小さな電池式のポケットアンプを段ボールの中に突っ込み、そこにマイクを入れて録音した。

小さなアンプ独特の強い歪みと、ワザとスケールアウトさせたフレーズが、怪獣の叫びのような独特な雰囲気を作っている。

コーラスと鍵盤に木村真紀さんを起用したことによって更に奥の深いアレンジになった。

「Dearウルトラマン」は、いつまでもソーセージが伝え続けたい珠玉のメッセージソングなのだ。


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