見出し画像

リーンゲインズで中年太りの男があっという間に21キロ痩せた

「リーンゲインズ」というダイエットを実践しています。プチ断食のひとつ。ルールは次の2つ。

1.  1日24時間のうち、食事する時間を8時間以内におさめ、残りの16時間は食事しない

2.  筋トレをする

これだけで、中年太りの男(私)が21キロ痩せてリバウンドもしていません。

49歳になりましたが、腹筋は少し割れていて、体調はよく、脳もクリアです。今後もこの生活リズムを続けていきます。

ここでは、リーンゲインズを解説し、どうやれば成功するのか、そのコツをまとめます。

リーンゲインズってなに? プチ断食のひとつです

リーンゲインズは、マーティン・バークハン氏が考案したダイエット。

リーンとは「脂肪がない」ということ。ゲインズは「獲得する」「得る」という意味で、筋トレ分野においては「筋肥大」を指します。

つまり、「脂肪を減らし筋肉を増やす」ということですね。

▲マーティン・バークハン氏のインスタ

白人と東洋人のポテンシャルの違いはいかんともし難いですね。それはおいておくとして。

リーンゲインズの基本は、1日24時間のうち、食事する時間を8時間とすること。

たとえば、1回目の食事を12時とし、20時にその日の食事を終えます。翌日の12時までの16時間は食事しません。

そして筋トレ。ウェイトトレーニングでもいいし、自重トレでもかまいません。

ある程度の空腹時間と、きつい負荷を体にかける生活習慣で、筋肉を維持したまま、脂肪を減らせるわけです。

ところで、食事する時間を制限するダイエットを「インターミッテント・ファスティング」と総称します。

インターミッテント=断続的

ファスティング=断食

で、合わせて断続的断食、という意味です。日本語では「プチ断食」と表現したりしますね。リーンゲインズも、プチ断食のひとつ。

プチ断食にはそのほか、

12時間メソッド 12時間食事、12時間空腹

16/8メソッド リーンゲインズと同じ?

5:2メソッド 週に1回、2日で合計500-600カロリーとする

1日1食メソッド 23時間の断食と1時間の食事

隔日断食メソッド

などがあります。

8時間食べてあとは空腹 驚異的な減量効果! があるわけじゃない

16時間空腹でいれば、あとの8時間はなにを食べてもいい、というわけではありません。

16時間に驚異的な減量効果があって、何を食べても燃焼してしまう、みたいな夢のようなことは起こりません。どのようなダイエットでもカロリーのコントロールは必要です。カロリー制限せずに痩せる、という話を聞いたら、疑ってかかりましょう。

リーンゲインズの利点は、カロリー収支をマイナスにしやすいこと。8時間食べてあとの16時間は食べない。その生活リズムで、カロリー収支をマイナスに保ち、あなたの身体にストックされた脂肪を燃やすのです。

そして、空腹はそれほど悪いものではありません。

デブだったころ、健診でお医者さんに「空腹が怖くて食べてしまう」と相談をしました。

すると、

「あなたね、空腹のときは内臓が休めるの。それとても大切ね。空腹のときにだけ分泌される重要なホルモンもあるの。空腹もいいことなのよ」

と教えていただいたことがあります。

野菜と果物を食べてタンパク質をホエイプロテインで補おう

画像1

8時間のうちに、なにを食べるか。

野菜、果物、豆などがいいです。肉や卵も取りましょう。足りないタンパク質をホエイプロテインで補って、食事を組み立てましょう。

とにかく野菜を増やします。すると腸内環境が改善し、メンタルが向上し、また野菜を食べたくなる好循環に入ります。

野菜は、カロリー密度が低いので、満足するまで食べてもカロリーオーバーしにくいのです。

あと果物。果糖を恐れ、極度に果物を避ける傾向がありますけど、私はガンガン食べてます。「果糖ブドウ糖液糖」みたいなシロップは危険ですけど、まるごとの果物で取るなら、メリットは多いと考えています。

画像2

油脂と加工食品も避けてます。糖質制限は耐糖能が落ちて糖質を利用できない身体になるのでやりません。

筋トレしよう ウエイトでなく自重トレでもOK

筋トレの前後にはカロリーを取りたいので、食事時間の8時間のうちに、筋トレをするのが理想的です。

先ほど「ゲインズ」は筋肥大、と書きましたが、太っている人が脂肪を減らしていく過程で筋肥大するのは困難です。脂肪が減るときは必ず筋肉も落ちます。

可能な限り、筋量を維持しつつ体重を落とし、いったん標準的な体重になってから、リーンゲインズを続けつつ筋肥大を目指すのが、よいのではないでしょうか。

筋トレは、ウェイトトレーニングでもいいし、自重トレでもいいです。

私は、長年ウェイトをやってきましたが、ジムに行く時間が惜しいのと、ヒザやヒジや腰(全身じゃないか!)に故障を抱えているため、2019年からは自宅での自重トレ(プリズナートレーニング)に切り替えました。

負荷が減って体型が崩れるだろうな、と思ってましたが、そうでもないです。

画像3

2019年10月現在、チェスト108センチ、ウエスト88センチ、上腕38センチです。

アラフィフおじさんとしては、まあ上出来でしょう。

自重トレはウェイトトレの下位互換だと思っていましたが、それは私が無知なだけでした。関節の治癒や骨盤のコントロールなど、自重トレーニングの奥深さ、面白さに気づく毎日です。

ウェイトにせよ、自重にせよ、筋トレはおもしろいですね。

高血圧で一生薬を飲み続ける? それともダイエットする?

食べることが好きで、20〜30代のときは体重が100キロを超えていることもありました。あまりに太ってきたら、自己流のダイエットで少し痩せて、またリバウンドして、の繰り返し。

30代後半のこと。健診で血圧が高くて、お医者さんから、

「もうすぐ血圧を下げる薬を飲み始めないとね。一生続くよ」

と言われ、マジでヤバいなというわけで本気でカロリー管理に取り組み、朝食を抜きはじめたことからプチ断食が始まりました。

後になってリーンゲインズの概念を知り、取り入れ、あっという間に体重が落ちて、今では79キロ程度。100キロから21キロ落ちたことになります。

さらっと書きましたが、「朝ごはん抜いたらカロリー抑えられるかな」と考え始めてここに到達するまで、7年ぐらいかかりました。朝から唐揚げ定食を平らげられる食いしん坊が、リーンゲインズを習慣にするのにそれほど時間がかかったわけです。

腹が減る前に食べている これでは太って当然だ

太っていたころは、「腹が減ったら危険だから腹が減る前に食べておく」という食生活で、それほど空腹が怖かったのです。思い当たる人もいるんじゃないでしょうか。

まずそこを改めないと、何やったって痩せはしません。24時間いつでも、安価に、ハイカロリーな食べ物が手に入る時代なんだから。

慣れると、空腹は心地よいものです。

私は自宅で仕事しています。朝は6時に起きて、瞑想してストレッチとブリッジをやって、すぐに仕事をスタートします。

6時から11時ごろまでの5時間はゴールデンタイムで、集中力が非常に高いのです。空腹ですが、それゆえに血が胃でなく脳を流れます。感覚が研ぎ澄まされる気がします。この感覚が習慣となると、もう朝食を食べられません。

ノリがいいと3時間ぐらいはあっという間。仕事も進みます。

11時を回ると、さすがに疲弊してきて、11時40分ごろから食事を用意し、12時に1回目の食事、というリズム。野菜サラダと果物が中心ですが、これがとてもうまいのです。

昔はとにかく食べ過ぎでした。あの食生活を続けていたら、今ごろは薬漬けだったのかな。痩せて血圧も下がったから、血圧を下げる薬は飲まずにすんだのです。

朝食取らないのは不健康という調査結果もあるけど?

朝食を食べないと不健康だという調査結果もありますが、バイアスがかかってないかを疑ってみましょう。

一般的に、朝食を食べている人は、健康的な生活を送っている割合が多い。朝食をきちんと取れるほど、時間的、あるいは経済的な余裕があるわけです。

朝食を抜いている人は、生活リズムが乱れ、朝食を食べる時間がない。あるいは経済的に余裕がないから食べない割合が多い、と予測できます。

朝食抜きと不健康は関連性であって、因果関係ではありません。

朝食をあえて食べないのか。それとも食べられないのか。その違いは、単純な調査結果ではすくい取ることができません。

また、この手の調査は、食品メーカーが行なっていることもあります。調査結果に、なんらかの思惑が働いていることも考慮しておきましょう。

カロリーと体重を管理し 自炊で野菜を増やせばダイエットは成功する

朝食抜くなんて絶対ムリ! 1日の最初の食事が正午なんて飢え死にしちゃう!

体重が100キロあったころの私ならそう叫ぶところです。そんな私がどうやってリーンゲインズを習慣にしたのか、そのコツをまとめてみます。

1. まずは朝食をバターコーヒーに置きかえる

シリコンバレー式の完全無欠コーヒーは役に立ちました。バターとMCTオイルを混ぜたコーヒーは、ある程度のカロリーがあります。MCTオイルは燃焼されやすく空腹感がまぎれます。

まずは、朝に何かを食べる、という習慣をこれで断ちました。

2. 12時間メソッドから始める

まずは12時間の空腹時間をとることからスタートしましょう。7時に朝食をとったら、食事を終えるのが19時です。

これならなんとかなりそう。そこから少しずつ食事時間を削り、8時間に近づけていきます。

3. データを取る

カロリーとPFCバランス、そして体重を管理しましょう。スマホがあれば簡単です。

データがたまるほど、管理が面白くなってきます。そうなればしめたもの。

カロリーをこれぐらいにすれば体重がこうなるんじゃないか? 食事時間をもう少し削るには、こんな工夫はどうだ?

仮説を立てて、実践してみましょう。結果を検証し、次の計画を立ててみましょう。PDCAですね。ここまでくると、ダイエットがゲーム感覚になり、楽しくなってきます。

4. 完璧主義をやめる

どうしても空腹なときは朝食を食べてもいいし、たまには大幅にカロリー超過して食べるのもいい。

私も、旅行先でホテルの朝食のビュッフェが美味しいと4回ぐらいお代わりします。朝からお腹が重くて、頭が回らず、後悔することになりますが。

なんにせよ、たまにハメを外しても、 失敗しても、次の日からまた管理すればいいのです。

5. 自炊する

外食しつつ、ローカロリーに抑えるのはほぼ不可能です。糖質と油脂が多い。量が多い。食事が快楽となるので、どうしても食べ過ぎてしまいます。

野菜を自炊しましょう。栄養が豊富で、特に食物繊維が多くて、少ないカロリーでも満足感を高めてくれます。

甘いものが欲しければ、果物を。果糖が心配? 私はりんごやバナナやぶどうや梨を大量に食べますが、体重は増加していません。

体重だけでなく ライフスタイルもリーンを目指そう

食いしん坊で太ってて、血圧高くて生活習慣病予備軍だった中年男が、リーンゲインズで健康的に筋肉を残しつつ21キロ痩せたことについて、書きました。

こうやってまとめてみると、「身体からムダを除くとライフスタイルからもムダを除ける」といえますね。

食事の時間を制限すれば、健康でいれて、病気を減らせます。この先、いやでも歳を重ねて高齢者となっていくわけですが、末長くタフな肉体を維持できるんじゃないでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?