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ようやくボクのうちにやって来たはるは、シェルターで保護されていたときとは打って変わって、がんがん吠える犬に変貌していた。うちに誰か来ると吠える。フードを用意していると吠える。おやつをあげようとして袋から出すのに手間取ると吠える。パソコンに向かって仕事をしていてかまってあげないと吠える。 何より困ったのは、ボクが玄関から出るとすぐに吠えだすことだった。4月から授業が始まる。そうなれば毎日のように、はるは一人で留守番することになる。それまでにはなんとか落ち着いてもらわないとな
「犬とのめぐり逢いは運と縁だから急がず気長に待っているといいですよ」山本先生からはそう助言されていた。 それでも何もしないではいられないボクは杉山先生にお願いして、佐良先生が主宰するアニマルファンスィアーズクラブ(AFC)を見学させてもらった。AFCは那須塩原の広大な敷地に屋外・屋内のドッグランがいくつもある会員制の施設だ。こういう施設の広さを説明するには東京ドームを単位に数えるのが慣例みたいだが、ドーム30個は簡単に入りそうだ。あくまでボク個人の印象ですけど。 AF