星の味 ☆11 “大事の大事”|徳井いつこ
「社会内存在」と「宇宙内存在」という言葉に初めて触れたのは、谷川俊太郎さんの本だった。
『詩人なんて呼ばれて』という本のなかで、谷川さんは、詩の比較において、同世代の茨木のり子さんを「人間社会内存在」、自分自身を「宇宙内存在」と位置づけていたのだった。
この二つの呼称は、すんなり呑み込めた。
人間は「社会内存在」であると同時に「宇宙内存在」である。
二重の在り方をしているのが、人それぞれの資質、傾向で、どちらかが強くでるということだろう。
芸術家においても、例外で